未完作の最終回を待っているすべての人は、もうあきらめたほうがいい。

「私は未来からやってきた!
 未来において、○UNTER×HUNTE○は完結しなかった!
 ○ラスの仮面も完結しなかった!
 人々は嘆き悲しんだが、やがて諦め、世界は何も変わらなかった!」

とか言うつもりはないし、ついでにいうと私は別に未来からの使者を名乗る電波さんでもないんですが、結論から言います。

もうあきらめましょう。

原作者の手によって最終回が迎えられない作品を愛してしまったのだと、今のうちから割り切りましょう。

「いやまだ可能性は残っている!」と思うかもしれません。その可能性の有無を論じる時点で、既にそんなものはないのだと悟りましょう。

それはとても悲しくつらいことかもしれません。
ですが、その覚悟を今のうちから決めることで、あなたの心はきっと救われます。


本日、こんな記事をツイッターで拝見しました。

『ガラスの仮面』美内すずえ先生が語り尽くす「新しい地図」の魅力(FRIDAY)

この記事のコメント欄には「先生こんな記事寄稿する暇があったらガラかめ描いて」といったような言葉が山のように寄せられ、新しい地図に関するコメントはほぼ見受けられませんでした。

正直、私が美内先生の立場であったとするならば、そんな人達のためにマンガは描きたくなくなると思うんですよ。
どんな職業であれ、「プロとしての自覚が足りない」だの言う人のために仕事したいと思います?

私は無理です。

「やって当然、やらなければどこまでも減点」という意識の人がどこどこまでもつきまとってくる仕事、やりたいですか?やってられなくないですか?
それによる評価や名誉や収入に関して自分が納得できるのであれば、「やらない」って選択を取り続けても問題なくないですか?

また、やったらやったで「スマホが出てきた」だの「時代設定がおかしい」だの、編集部フィルターの通用しないネットで揚げ足取りばっかり放言されるんですよ?

そんなアホらしい状況が続いたら、頭の中にある最終回と一緒に棺桶に入りたくなりますよ。当たり前ですよ。

だからあきらめましょう。

あきらめて、「美内先生がお元気に自分の書きたいものを書いてらっしゃる。がらかめは残念やったけど、先生がお元気でいらっしゃるなら全然オッケー、こんなご時世だもの健康が第一よ」くらいに思えるようになりましょう。そしてそういう言葉を発信していきましょう。


マンガの連載が続くってすごいことなんですよ。
単行本数十巻を週刊連載で休まず続けるとかいう、私達にとってあまりにも身近で業界の代表的な人たちの所業が普通・デフォルトじゃないんですよ。
お金を頂いてやってるんだからやるのが当然、続けるのが当然なんて仕事はどんな分野であっても存在しないし、あっちゃいけないんです。
それを悲しむ人がいるとしても、「やらない」は選択していい。
だから、「やらない」を選択した人を責めてはいけない。

そういう意識が当たり前になるといいな、という願いを込めて。

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