闘病日誌…地獄変・大麻類・薬物依存患者の苦悩?

薬物依存…

精神科病院に良いことがあるとすれば、それはごくたまに素敵な子が入院してくることだ。

お洒落でスタイルが良くて、そして知性的で。

恐らく彼女のコミュニティには、彼女の帰りを待つ大切な人がいる。

〜〜〜

「患者を救おうとする医師」・「入院仲間の皆と、分け隔てなく仲良くしようとする入院患者」。

そんな者たちが依存症患者に関わってしまう時…彼・彼女らは自らを危険に晒す(さらす)ことになる。

確かにお医者様には患者とドクターという明確な線引きがあるが、患者はあくまでも患者だ。

覚醒剤・有機溶剤・大麻・コカイン等…何とも悍ましい(おぞましい)程に恐ろしい不法薬物。

彼女は大麻所持でこの病院に隔離された。大麻とは…。大麻依存性とは…。

<学習メモ>
大麻
大麻類依存性…症候

・時間や空間の感覚に変化が起こる。

・想像力が強くなり、又知覚が過敏になる。

・色彩が輝くように美しく見え、音に敏感で幻覚的となり、被暗示性(かかりやすく…)が高まる。

・追記…禁断症状について等…

→使用を中止すると、焦燥感・不穏・神経過敏・食欲減退・不眠等…が起こる。

→常習を絶っても身体症状は激しく無い為、楽観視しがち。故にじわりじわり深みにハマっていく。非常に危険。

8月も終わりを告げようとする、ある日の午後2時…穏やかな雰囲気の北側ホール。

ココに新しい入院患者が入ってきた。

若い女性…薄手のパーカーに、Tシャツ・黒色のレギンスという出立ちでかなり無防備な印象が際立った。

そして上着にプリント・アウトされた、「Wish Me Luck」(:私の幸せを願ってね♡)の横文字標語。

なかなかの神への敬虔さと知性を持ち合わせている様だが、どこか危なげだ。

私は彼女と軽く会話を交わした。

・彼女のプロフィール…

・都会のど真ん中「サタンの森???」界隈在住。

・アパレル・ジュエリー等の貿易商を営む、女社長…会社規模は不明?。

・T国人との2世・日本で育つ。日英堪能。

・ネカフェ、漫喫好き…そこで薬物を知ったというベタなケースでもある。アニメファン。

・自分では否定するが、どうやらお嬢様育ちだったらしい。

彼女との交流は、その日一日間の30分間足らずであった。

彼女は2週間のこの病院での独居(:正確には…隔離室)での拘束の後、時間限定で暫くの間病棟ホールの憩いの場に解放されたようだ。

私とのツーショットはほんの数分であった。そしてその後彼女の姿を、私は見ていない。

薬物中毒患者と交わること…彼女が堪らなく魅力的であったが故に、いつの間にかイマジネーション上ではあるが、彼女に忍び寄ろうとしていた自分が何とも恐ろしい。

                 了
追記、①

大麻の所持・譲渡・譲受/5年以下の懲役
         (大麻取締法第24条②項)
追記、②

「Wish Me Luck」とは、直訳すると「私の幸運を祈ってて」になる。…彼女には刑期を終えて無事再会を果たすべき愛する人達がいて…そしてそれを大きなメッセージとして、この非情なアウトロー社会で発信している。人情噺がここで通用するのか???。会話のやり取り中に、無邪気に隙を見せる彼女に、私は

「Find Wish In God?」(=God Bless You)(神に希望を見出してね)❣️

…いつか心の中で色褪せてしまう言葉かもしれないが、其れは私が今彼女に発信できる、最大限の支援の言葉だった。

♫「東京」/浜田省吾

高度成長期の70年代。疲弊した東京都下の地獄絵図を歌っています。麻薬撲滅のキャンペーン?・ソングはこれだよね^ ^

                 了

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