ルイヴィトンのシリアル2

本日はご覧いただきありがとうございます。

今回は前回の続きのお話。ルイヴィトンのシリアルについてです。

「LOUISVUITTON」の製品にはすべて製造国と年数が分かるシリアルが刻印されています。

どういった刻印があるのかは、前回の投稿で詳しく書いているので繰り替えしはしませんが、製造年の把握とともに、偽造防止の目的もあったと思います。

OECD(経済開発協力機構)の発表によると、世界の貿易の3.3%は偽造品の輸出だとされています。

これがブランド品の輸出に限定した数字なら、「まあまあ・・・」ってリアクションになるかもしれませんが、全ての輸出品、肉、小麦、ガソリン、車
全てを含めての3.3%だと凄い額だなって実感しますね。

実際に買取を行っていても、時々、コピー品にはやはり出くわします。

その中でも、一番に多いのがルイヴィトンのコピー品がダントツに多い印象です。

ルイヴィトンの歴史は偽造品との戦いの歴史であったと言っても過言ではないと思います。

トランクの製造で一躍名をはせた、ルイヴィトンでしたが、当時も偽物の出現に頭を悩ませていました。

そこで創業者の息子にあたる、ジョルジュ・ヴィトンが発明したのが一度は目にしたことのある「ダミエ」のデザインでした。

市松模様をモチーフにしたデザインは斬新で一躍話題となりましたが、すぐにコピー品が出回りはじめました。

そこで更に誕生したのが、「モノグラム」のデザインになります。

モノグラムは実はよーく見てみると全てドットで描かれています。恐ろしく細かい仕事に、左右均等取られたバランスはコピーするのは難しく。
コピー品は激減したと言われています。

そんなヴィトンのコピー品との戦いの歴史で生まれた工夫の一つが製造シリアルになるわけですが、このシリアル、2021年ある時期を堺に姿を消しました。

僕たち中古買取り業者は、ルイヴィトンさんから直接そんな事を教えてもらえるはずもありませんW
一時的に話題になりましたが、ネットでこういった情報が流れるようになりました。

「シリアルが消えた代わりにRFIDが内蔵されるようになった」

詳しい技術は上に記載がありあます。
身近なところで説明すると、ユニクロで買い物をする時に機械が自動で読み込んでくれる技術がありますよね。平たく言えばあれです。

正確ではありませんが2020年ごろから実験的に使用されていたらしく、自分は2020年製の品で見たことがあります。

このRFID、スマホによってはリードする機能がついており、僕たちも見ることが出来ます。
しかし、リードしても意味を解読するには至ってはいません。

勿論、ルイヴィトンさんが意味を教えてくれるはずもなく(笑)
今は真贋の参考程度に見るだけとなっています。

こうして、コピー品との戦いでルイヴィトンはま大きくアップデートしたことになりますが、現在コピー品の中にはRFIDが内蔵されている物も出回っています。

これが大変に厄介で、RFIDはとても安く製造でき(ユニクロの全製品ついている所をからも費用はかからないのは推察できると思いますが)一枚10円以内で作製できるとか。

中古業者はリードしても意味が分からないのを良いことに、適当な内容を読み込ませた、RFIDを入れるだけでよく、しかも費用は激安。

僕たち鑑定士はコピー品に対して、有効な手段を失ってしまいました。

現在はインターネットの発達で情報の周りも早いぶん、コピー業者が情報を知るのも早くなりました。

ブランドとコピー業者の競争(僕たち鑑定士の勉強)に終わりはないのか。

それとも、真贋判定マシーンみたいなのの登場でゲームチェンジが起こるのか。イタチゴッコは暫くは続きそうです。

ちなみにこのRFID技術、僕が把握している限りでは、ルイヴィトン、プラダ、miumiu、ブルガリで採用されている物をみました。
これからより多くのブランドで採用されるかもしれません。
皆様も最近買ったブランドでお手ものにあるものがありましたら是非試して見てください。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

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それではまた


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