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博士課程 入学内諾から入学まで編

今回からは少し、実際の入学までの流れをお話ししたいと思います。社会人大学院を考えている方の参考になれば幸いです。保健学領域になるので、医学博士のスケジュールとは異なるのでご注意を。

内諾をもらうまで

僕の場合は、進学先が国立大学だったので、募集要項が7月に出されます。事前に希望する指導教員や研究室にアポをとって内諾を得る必要があります。ですので、春には動いた方がいいと思います。僕はギリギリで6月中に先生に打診しました。母校だったので、事前にメールで内諾を得て、後日研究室に訪問という形になりました。

1番大事なこと

社会人大学院生に1番大事なことは何かと言いますと、自分で研究テーマを持っていくことです。これは簡単そうに見えて、結構大変なことです。博士課程に値する研究テーマか(新規性)。こういうことがしたいんだ!っていう熱意です。

特に僕がいるような市中病院ではこれがなかなか難しいんです。例えばコックさんに例えると、大学病院の検査技師さん(= 一流レストラン)は、食材は良いものがあるので、それを使って希少価値の高い美味しい料理を作ることができる。でも、普通の市中病院(= ファミレス)にいると、そんな高級食材は使えないので、ありふれた食材の中から、いかに美味しい独創的な料理を作るかがポイントになってきます。(*食材とは、病名・研究環境・医療機器など全てを包括した概念を指します。)

漠然とではなく、明確に決めておいた方がいいです。ほんと3年ってあっという間に経つと思うので。

入学手続きに関して

前述した、研究テーマと同じくらい大事なのが、「資金」と「時間」です。
資金:入学金 約27万,  授業料年間 約54万(×3年) なので、最低でも200万弱はかかります。 
時間仕事との両立が必要です。家族がいる方は育児や介護の時間も必要ですので、それに耐えうる精神力が必要です。
これらに関しては、入学前に十分にシミュレーションしておいた方がいいと思います。

必要書類は、重いものとしては修士論文の概要や研究計画書あたりですね。ここで研究計画書を提出する必要があるので、やはり入学願書提出前までに研究計画は立てておいた方が良さそうです。

夏に入学試験(院試)があります。英語の小論文と、面接です。面接では、修士論文の概要説明と、博士課程で取り組みたい研究計画のプレゼンがありました。

合格したら、いよいよ始動していきます。

入学前にやっておくこと

博士課程は3年しかないため、実質研究に使える時間は2年程度と思います。なので、合格から早速取りかかる方が後で楽になります。
データ集め:D1の4月までに一旦データを取り終えることを目標としていました。
倫理委員会:研究を開始するにあたり、院内の倫理委員会を通す必要があります。僕は入学前(D0)の秋には倫理委員会の許可は得ていました。倫理委員会を通すことで、できることとできないことが明確になります。立場的に院内では、検査技師主体の研究はほぼ不可能です(例えば、残余検体の使用)。最初の計画では、自分で患者さんに書面同意(+カルテ記載)でお願いして残余検体を保存させてもらおうと思ったのですが、医師がしないとダメだと言われて、頓挫しました。確かに"診療"と"研究"が明確に線引きできない以上は、研究が診療に影響する可能性があるので致し方ないですね。
研究費:研究助成金(グラント)への応募は言われていたのですが、いまいちイメージできなかったので、これは入学後にしています。

卒業要件は?

これは大学でまちまちだと思います。日本語論文1本で博士とっている方もいらっしゃるみたいです。各大学のリポジトリで博士論文関係は公開されているので、調べてみるとイメージが掴みやすいかもですね。一般的には英語論文投稿が必要なところが多いと思います。僕の場合は、英語論文2本が必須と言われています。そして最後に学位論文をまとめる形です。IF Ranking 2000以上で早期卒業可能かもと言われていますが、これはハードル高めです(IF 6以上は必要そう)。逆に社会人大学院生は制度上1年間延長可能ですが、これはあまり勧められてませんし、自分も多分気持ちが持ちません。。

まとめ

社会人大学院生にとって大事なことは、主体的に動くことだと思います。こういうことがしたいんだって言うと、色々とアプローチ方法を教えてくださるので、指導教員の先生から助言をいただきながら、研究を進めていくことが大事なんでしょうね!

by みけ☺️



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