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宝探しの秘訣は探すルールを決めること

こんばんわ。

九州も梅雨入りしましたが、皆さんは雨好きですか?

さてさて、肝臓は肋間走査のお話です。

右肋間走査 1

肝臓を見落としなく見ていく重要なポイントは、

「シームレスであること」

です。

つまり、走査と走査の間の繋がりや連続性を意識しなければなりません。イラストにも書いていますが、例えば、外側域を見るときに門脈臍部をメルクマールにするのはそのためです。

だって、門脈臍部ってわかりやすいじゃないですか?右肋間走査も漠然と変な肋間から開始するよりも、臍部が見える高位肋間から開始したほうが繋がりがいいですよね?こうすればS4→S5に連続性を持っていけるので、「S4」の病変を見落とした!なんてことがなくなるわけです。

S5を見たらそのまま、肋間を下げてS6を見ていきます。
肋間では扇動走査を行ってください。
同じ肋間内ではスライドして腹背方向に移動します。

右肋間走査 2

総じて言えることは、「端っこに注意!」です。

S6の端っことかS7の端っことかは特に肋間を変えないといけないことがあるので、例えば肋間を下げて深吸気をしてもらうことで、かなり広い視野が確保できるviewがあるのです。

このポイントかなり、おすすめです。
ライブデモとかあったら僕は確実に推すポイントですね。

S8のドーム下は呼吸のコントロールが大事ですので、息を吐き切ってもらうと肺の影響から逃れることができます。

あとは、そう、書き忘れてた大事なこと!

リニアプローブですよ!!

肝癌リスク患者の僕のルーチンでは、必ず最後にリニアプローブで肝表を見ます。これは馬鹿にできないですよ!勉強会とか肝臓の話する場合は必ず動画で肝表の腫瘍を見せるんですけど、コンベックスじゃ分かんないです。

少し難しい話になりますが、hump(突出)していること、スペックルパターンが周囲の肝実質と若干異なる(粒っぽくなくベターっとなる)なんかを注目してもらったら良いかと思います。

確率論で言えば、このグルグル走査を繰り返すことで病変の検出率は上がるので、ぜひトライしてください。ダメなのは漠然と見ることですからね!ちゃんと自分がいる場所を確認しながら検査してください。

☆町内宝さがしゲーム☆
さあ、この町内のどこかに宝があります。よーく探してください!
ってなった時、漠然とウロウロして探さないですよね?
やっぱり4丁目→5丁目→6丁目だったり、
4丁目の何番から何番まで探すだったり、
ルールを決めたほうが合理的です。

相変わらず、分かりにくい例えですが、こんな感じです。

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