見出し画像

ユメノグラフィアがこの先生きのこるには

ユメノグラフィアはいちから株式会社が運営するバーチャルコミュニケーションサービスです。
面白そうだったので体験してきました。その時の体験レポートはこちら。

本記事ではユメノグラフィアが今後どうなっていくのか予想してみようと思います。

・ユメノグラフィアは儲かるのか

現在のユメノグラフィアのチケット価格は30分3300円です。
この金額のうち何割がキャストの取り分なのかはわかりません。
企業としてはキャストの人数を増やしていけばその分儲かりますし、リアル店舗が存在しない分サーバ強化による店舗のスケーリングもしやすいと思います。

キャスト1人の手取りを考えると、例えば企業とキャストの取り分が折半と仮定しても30分1650円、時給3300円。
1か月売り上げ20万を目指すと約60時間、20日出勤で1日3時間稼働が必要です。
休憩時間を考慮すると実際の拘束時間はもっと長いですし、当然税金を考慮すると手取りはもっと少ないです。
取り分が折半ではなく6対4、7対3になるとこの数字も変わってきます。

正直この仕事1本で考えると、現状キャストは思ったより儲からないんじゃないかな?という感想です。
ただし、現状ユメノグラフィアのみで活動している人はいないようです。

・ユメノグラフィアのキャストとライバー活動は両立するのか

ユメノグラフィアのキャストの方々はそれぞれYoutubeチャンネルを持ちライバーとしても活動されています。
Youtubeが一番見られている時間帯は20時から21時と言われています。いわゆるゴールデンタイムですね。
みなさん平日日中は学校や会社があるため、どうしても娯楽に費やす時間は夕食後となります。

つまり、ユメノグラフィアで遊ぶ時間帯もその時間帯が一番ユーザーとしては遊びやすいんですね。
そうすると、キャストはゴールデンタイムに配信をするか、ユメノグラフィアで働くかの選択が必要になります。
この辺りの時間の問題は、キャストとしての活動がライバーとしての活動時間を圧迫する可能性もあるような気がします。

・ユメノグラフィアで働くメリットはあるのか

バーチャルなライバー活動をしつつ、バーチャルな職場で働けるというのは、大きな利点だと思います。
いちから株式会社はライバー活動にも理解があるでしょうから、キャストとライバー活動のバランス調整などの相談もしやすいはず。
何よりユメノグラフィアで働くことが、そのままライバーとしてのファンを増やす活動につながるのは大きいです。
やはり直接ライバーと話すことによる影響は強くて、オタクは簡単に落ちます。私は落ちた。

オタク視点でもユメノグラフィアで推しを見つけるメリットは大きいです。
3300円で推しと30分話せるというのは、数秒の握手会のためにCDを山積みするよりも圧倒的コスパだと思います。

ユメノグラフィアでファンを獲得しながら、ライバー活動を成長させていくというキャリアは、個人的には「手堅いな」と思いました。
VTuberも1万人を超えたと言われ、新人が伸びるのは難しい環境にあります。
デビューしたてのYoutube収益化が通っていない状態で、収入無しのまま活動を続けるというのは、個人の金銭的な面からもリスクが大きいです。
そんな「これから伸びるであろうライバー」の収入源の一つとして、ユメノグラフィアには可能性を感じました。

・ユメノグラフィアは将来どうなっていくのか

「これから伸びるであろうライバー」の収入源としてユメノグラフィアを解釈した場合、「伸びたライバー」はどうなるのか?
私は「ユメノグラフィアからの卒業」または「ユメノグラフィアで大きく稼ぐ」の2つの可能性があると思います。

卒業というのは文字通りユメノグラフィアのキャストをやめ、ライバー1本で活動していくという事です。
要はライバーの方が稼げるようになったら卒業ということですね。
チャンネル登録者数が何万人いればユメノグラフィアの収入を上回るのかは不明です。

そしてユメノグラフィアで稼ぐというのは、超人気キャストになった未来です。
今チケットの金額は一律30分3300円ですが、超人気キャストが出てきてチケットが取れなくなった場合、そのキャストには特別指名料などの金額が上乗せされる可能性があります。
人気キャストの値上げは需要と共有の帰結ですね。
こうなってくると単純にキャストが稼げる金額も増えるので、ライバーで活動するより人気キャストとして活動し続けた方が儲かるかもしれません。

現状、ユメノグラフィアの料金体系は非常にシンプルです。
分かりやすいのは良い事ですが、今後人気による金額の変動や、スパチャやギフトなどの機能も実装されると思います。
もしかすると有名なライバーがユメノグラフィアに一日出勤するというイベントもあるかもしれません。

・ユメノグラフィアはこの先生きのこれるのか

身もふたもない言い方をすると、キャストの魅力次第かと思います。
チケットが連日SOLD OUTなら、キャストを増やしてサービスの売り上げも増えていくでしょう。
その逆の場合は言わずもがなです。

もしユメノグラフィアがサービスを終了することになったとしても、そこで働いていたキャストの人たちがライバー活動を継続できたら良いな、とは思います。
サービスとキャストが一蓮托生なのか、キャストとライバーの活動は完全に別なのか、それはいちから株式会社の契約次第なので何とも言えません。

ただ、バーチャルな世界に生きている人たちの新しい働き方の形を示せた意義は大きいと思います。
ライバー活動をするために、日中はリアルで仕事をして稼ぐという人達が、日中もバーチャルで仕事をして稼げるというのは、未来を感じませんか?
私個人としてはユメノグラフィアはバーチャルな世界の可能性を示す、一つの試金石ではないかと思っています。

これからユメノグラフィアがバーチャルな世界をにぎわす良いサービスに成長していくのを期待してやみません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?