有馬記念2021調教適性能力診断

今年もいよいよ残すジーワンはあと二つ。楽しんでいきましょう。

アカイイト

【調教】★★

舌を出してのんびりと走っている。そして追われてからのピッチの切り替えがイマイチ。今回は距離が伸びるからこれくらいのメンタルがいい方向に出るかもしれない。

【適性】★★

昨年、一昨年のような差し決着になるなら絶対に買っておきたい一頭だろう。今までほぼ全てのレースで上位の上がりを使えているし、前走ジーワンでも使えた。ただ今回はそうなるだろうか。

【能力】★★★

前走は馬場、展開、枠、全てがハマった印象。ここに入ると能力は平均点かそれより少し下と見る。

アサマノイタズラ

【調教】★★★★★

調教の良化度合いは凄まじい。セントライト記念を勝った時よりかなり四肢の伸びが良くなっていて、遂に本格化してきたかという印象。間違いなく過去最高の仕上がり。

【適性】★★★

問題は追走力という部分。ここが半信半疑。大外ぶん回して勝負になるような去年の展開なら面白いが、今年は馬場がそうではない。となると一工夫必要になってくる。

【能力】★★★★

能力的にも展開が噛み合えばここでも足りる。適性でも述べたように、追走力が課題で、追走する事によって消耗してしまい、末脚が活かせないのが今までのレースの特徴。菊花賞は完全に距離と追走力を意識しすぎた大敗。セントライトは展開がドンピシャ。ラジオNIKKEIは内伸びを外外回してしかも前壁。皐月賞はとんでもない外外前目の追走で早々に消耗した。

素直な馬なので最後方に下げるのも中団で脚を溜めるのも騎手のさじ加減。思い切って真ん中くらいで競馬をして欲しいが、それをしてくれるかどうか。今の感じなら先行まで行かなければ中団でもいい脚が使えるのではなかろうか。枠順が出てから考えたい。

アリストテレス

【調教】★

シンプルに出来落ちだろう。前走時と比べると四肢の開きがあまりにも違いすぎて、ちょぼちょぼといった走り。

【適性】★★★★

中山の2500はそこそこ向きそう。

【能力】★

ここに入ると下位。出来もイマイチで前に行っても後ろで構えてもやれるビジョンが見えない。雨が降って上がりがかかる馬場になってどうか。

ウインキートス

【調教】★★

オールカマーの時と比べて体の出来は同じくらいですが、心の出来がイマイチかなと。この馬の課題は道中いかにリラックス出来るかというところ。併せ馬を2発やった方が悪い方に出ていると思う。並びかける間もなく突き抜けてしまっており、本当に意図した調教内容だったとは思えない。

【適性】★★★★

中山の2500はそこそこ向きそう。

【能力】★★

内枠を引いて尚且つタイトルホルダーが作りそうなゆったりとした流れからのロンスパ勝負なら良さが出る。ただしエリザベス女王杯の内容が流石に物足りず、ホットスポットはかなり狭いか。

エフフォーリア

【調教】★

最終追い切りは前回と同様、馬の間を割って末脚を伸ばす調教。この馬のそもそもの特徴は内に馬がいるとヒートアップするというものだが、今回もそれが顕著に出ている。

今回の調教は動き自体も前回より悪い。寒さもあるのかもっさりと動いていて、筋肉が躍動仕切っていない感じ。そして何より1番気になったのは、馬と馬の間に入った瞬間に、騎手が指示を出していないのに、慌てて抜け出そうと自らスパートを仕掛けた事だ。これはやはり馬を内側に置けないという明らかな証拠。そして、その抜け出し方も本来のレースでは出来ていた手前替えを忘れてしまって逆手前で大きく力んで抜け出してしまった。

動きは前走より確実に劣化、メンタルは不安のまま、調教からみるこの馬は評価できない。

【適性】★★★★

皐月賞、ダービーと全く違うレース質のレースで高いパフォーマンスを見せたこの馬にとって、もはや適性など不問。どんな競馬でもできる。内枠を引けば何の問題もないだろう。

【能力】★★★★★

明らかに能力は最上位。この時期のマイナス2キロという斤量もとても大きい。能力を出しさえすれば勝ち負け。問題は枠順。大きな弱点を露呈する枠を初めて引いた時に嫌いたい。

キセキ

【調教】★★

四肢の伸びが前走に比べてイマイチ。もう流石に厳しいか。前走のパドックの時に体のしなやかさが全く無くなっていて、それが本当に悲しかった。

【適性】★★★

ゲートを出して先行したとして淡々と少し早めのペースを刻む、それが出来れば面白いがそれを出来る確証もない。どんな競馬になるかも想像がつかない。

【能力】★

今現状の出来では流石に厳しい。

クロノジェネシス

【調教】★★★

去年の有馬記念と同じぐらい。フォトパドックを見ても毛ヅヤが悪いのは去年も同じで、去年のあの出来で走ってるのだから今年も去年くらいは走れると思う。

【適性】★★★★★

北村友一が乗った時のこの馬は早めに仕掛けて全てを呑み込む大味な競馬、ルメールが乗った時のこの馬は限界まで溜めて瞬発力を活かす競馬をやってきた。この馬もエフフォーリアと同様で万能。どんな展開でも好走してくる。適性における弱点はない。

【能力】★★★★★

絶対能力は最上位。出来がイマイチではあるが、それでも最上位。伝説級の馬。

シャドウディーヴァ

【調教】★★★★

調教パターンをガラッと変えて、坂路メインの調整だったのを今回はウッドチップの6ハロン追いにしてきた。これがどう出るかという話になってくるが、陣営と横山典の意図は持続力の強化だと思う。つまり、また先行するのだろう。何より前走からのこの間隔で速い時計を3本びっしり出してきているのが状態のいい証拠なのだろう。

【適性】★★★★

ここで何が不安とかはない。本来はキレる脚が使えない馬なので、コーナリングで誤魔化して前目で持続力を活かして流れ込む方がいいだろう。その点で向いていると言える。

【能力】★★★★

前々走を勝ち、前走もはじめての番手競馬で、しかも勝ちに行っての7着。これは充実期に入った。ここで持続力を強化してここに臨むなら1発あっても不思議ではない。ここは非常に面白い一頭。どうせ先行するなら内目の枠が欲しい。

ステラヴェローチェ

【調教】★★★

菊花賞時と同じくらいの出来。思ったより良化して来ない馬で、まだまだ完成は程遠いのだろうか。あとどうでもいいですけど、走りがクロノジェネシスに似てる。

【適性】★★★★

使える脚がそこまで長いタイプの馬ではないので、中山競馬場代わりはプラス。

【能力】★★★

問題はロスのない差しが出来るかどうか。長くいい脚を使うタイプではなく、キレる脚を使うタイプなので、ロスなくイン差しをしたい。

タイトルホルダー

【調教】★★★★

菊花賞の時より良いのではなかろうか。四肢の伸びや躍動感は若干増しているように見える。追えばとんでもないキレで伸びそうな雰囲気はある。

【適性】★★★★

中山競馬場は何の問題もないし、距離も何の問題もない。ただ一つ問題を挙げるとすると、馬群に入ってしまうと力んでしまう。ただ、それは騎手も分かっているだろうし、縦長の隊列になるのは間違い無いだろうから、スムーズにこの馬のリズムで走れる。つまりは菊花賞と同等のパフォーマンスを発揮すると考えておいて間違いはなさそう。

【能力】★★★★

能力評価では素直に3番手。問題は馬群に入れずにリラックスして走れるかどうか。それが叶うならかなり面白い。

ディープボンド

【調教】★

天皇賞春と比べると馬体の張りもそうだが、調教の走りも大幅マイナス。四肢の開きが弱く、遠くに着けていた脚も今やちょぼちょぼといった走り。この状態で好走するのは難しいのではなかろうか。

【適性】★★★

ペースが流れて、それを突くようなタフな流れを作り出せればこの馬の良さが出る。上がりが使える馬ではないので、前目前目でタフなレース作りをしてくるだろうか。距離ももっと長い方が良い。

【能力】★★★

出来がイマイチということもあるが、4歳世代でも強さを示せなかったというのがこの馬の能力だろう。

パンサラッサ

【調教】★★★

前走と同等の動きといっていいだろう。気分良く走れている。

【適性】★

前走は化け物みたいな乳酸抵抗力を発揮した。ただそれは2000mでの話。その証拠に逃げた神戸新聞杯ではしっかりと距離が長い負け方をした。ここは気持ちよくぶっ飛ばすと距離が疑問。騎手のコントロールもキーになってくるが、菱田騎手なので文句を言われないようにぶっ飛ばして乗ると思うので距離が保たない。

【能力】★

前走時は派手に見えるが、自身は思いっきり脚が上がっていたし、周りの馬も大して強くない。ジーワンでどうこうではない。

ペルシアンナイト

【調教】★★★

歳を取っているせいか変わり身はない。でも悪くはなっていない。

【適性】★★★★

内枠で一瞬の脚を使わせるような騎乗をすればと思っていたところにクリスチャンデムーロ。これは相当面白い。距離も大丈夫だし、コーナーが多い競馬も大歓迎。立ち回りは上手い。

【能力】★★★

一線級には及ばないが、立ち回りと騎乗で何とかならないだろうか。紐で一考。

メロディーレーン

【調教】★★★

宝塚の時と同じような出来具合。小さくて体調も整えやすいのだろう。

【適性】★

大雨が降ればチャンスあり。台風の日に出走したらいつの日か本命にしようと思っている。

【能力】★★

重馬場適性が突き抜けて高いため、それ待ち。

モズベッロ

【調教】★★★★★

過去最高に調教は良いと思う。タイムの割に手応えが素晴らしいし、四肢の開きとパワーが凄まじい。真っ直ぐ走れているのもこの馬にとってとても大事。これが出来るだけで追えるようになる。

【適性】★★★★

とても中山2500は向いている。ただ、今の内が伸びる馬場というのがマイナス。馬場傾向が変われば、、。もしくは前が総崩れになれば。

【能力】★★

能力があまりにも尖りすぎている。まともな瞬発力勝負ならまずノーチャンス。激しい乳酸抵抗力争いになって全馬脚が上がるような展開になれば。

ユーキャンスマイル

【調教】★★★

前走時と変わらなし。特に調教で不満なところはなく、2年前の好走していた時ともそこまで変わらない。

【適性】★★

スローからの瞬発力勝負でどうかという馬。有馬記念で乳酸抵抗力の話が出来ない馬はちょっと流石に。

【能力】★★

キレの天井が低い、乳酸抵抗力もイマイチ。ここで好走するのはほぼ不可能ではなかろうか。