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チャンピオンズカップ2021全頭調教診断、適性解説

今週は大得意ダートG1のチャンピオンズカップです。◎ノンコノユメでとんでもない馬券を取ったのが記憶に新しいですね。今回もかなり荒れ模様な気がしており楽しみです。まあ、枠が出てからじっくりと練りますけどね。とりあえずは馬の話を。


1ソダシ

調教★

何か大人しさを感じてしまう。上がりが使えないこの馬は前に行かないと絶望的だとは思うのですが、今回は妙に大人しい。走る気無くなってないですか?こんな状態で1枠1番で砂被るとなるとレースにならないのでは。

適性★★

ダートの適性がないとは思わない。ただ枠順的に好走するイメージが全くわかない。どうすれば勝てるんですかね。

能力★★

前走の走る気の無さも気掛かりですし、今回も調教ではタイムこそ出ているものの、躍動感はない。前走勝ってここに来てるわけじゃないんです。大敗して芝を諦めてここに来てるんです。


2カジノフォンテン

調教★★★

前走に引き続きいい状態。前走と今回しか調教動画は見えていないが、能力は出せるだろう。

適性★★★

中京適性自体はいいと思います。コーナーで突っ掛かられなければかなり強いはず。ただ、他馬との兼ね合いがどうか。

能力★★★★★

能力もここでは通用するレベル。ただ、この馬の1番の問題は道中外に馬がいると力んでしまうということ。結局好走パターンは単騎逃げか、自分の外に馬がいないという条件に当てはまった時のみ。前走のようにダノンファラオにピッタリと付けられるとどうしようもない事になる。本当にそこが難しい。


3サンライズノヴァ

調教★

やはりこの馬はいかに体幹がブレずに走れているかというのが1番の評価項目だろう。今回は前に進まないから身体を揺さぶり首を振っている。晩年の松坂大輔のようなフォームだ。全体時計は早かったが、終いはもうバラバラのフォームに。

適性★

左回りのコーナリングが絶望的に下手くそで、直線だけの競馬になってしまう。しかもインを狙えない騎手でどうしようもない。

能力★★

どんな展開になっても足りるイメージはない。


4インティ

調教★★★★

今年のフェブラリーSの時より背中が使えており、差し馬として必要な瞬発力という部分が見えてきた。そもそも体型は差し馬のような瞬発力のある体型だったが、気性的な問題で逃げ馬をやっていた。ですが今回の追い切りでは、逃げ一辺倒だった時と比べるとストライドにゆとりがあり、大人の雰囲気が漂い、もう後方で砂を被っても心配ない。最終追い切りでは手前を替えて走っていた。今まで直線でも手前を替えてないシーンが多くみられたが、今回はその部分も改善があったのではないか。そういうところも考慮すると状態はベストといえよう。

もっさりと見えるのは動きが悪くなっているのではなく、リラックスして走れているのである。

適性★★★★★

中京1800という舞台は何も問題なく、チャンピオンズカップも2年連続3着。今回は差し馬として挑むが、身体を傾けてのコーナリングが抜群に上手いので何も問題ない。上手く内から捌くのがベストになるだろう。ただ騎手はペチペチ豊、差し馬になった今そこがマイナスか。

能力★★★★★

2年連続ハイレベルのチャンピオンズカップだったが3着3着。能力自体も問題なく強い。前走は馬場が以上だっただけですし、フェブラリーSもインで溜めて外に出した。

フェブラリーSでは砂を被っても問題なく、伸びてこれた。極端な内前馬場だった中、外から差しで差を詰めていたのはこの馬のみ。かなり強かったと言える。ペチペチ豊はこの枠なら最高の騎乗を見せてくれる。


5エアスピネル

調教★★

前走より頭が高い。併走というのもあってか力みがある。でも、併走で力むならもう無理でしょう。元々やはり距離不安は強くある。

適性★★★

思い切り後方で溜めてイン差し。それしかないし、それをする騎手。ただそれでも距離不安はある。早い流れになっても結局は脚を残していないと弾けない。

能力★★★★

単純な能力比較だけでは確実に上位。ただやはりマイルがいいか。


6テーオーケインズ

調教★★★★★

以前とは違ってストライドが大きくなり、雄大な走りが出来るようになっている。本格化したと言っていい。過去最高の出来。

適性★★★★★

コーナリングも何の問題もない。いやむしろ圧倒的上位のコーナリング性能。これなら前目から早めに先頭に立てる。松山騎手と相性が良く、ドンピシャのレースが出来る。松山騎手は中京や新潟ダートで、コーナリングで脚を溜めて直線の入り口で突き放す競馬を得意とする。まさしくソレ。

能力★★★★

前走は出遅れて後方から巻き返して折り合いを欠いた。いわゆる完全なクソ騎乗。それでも差のない4着。ペースが流れる今回は、折り合い部分は問題ないだろうし、瞬発力勝負が苦手なこの馬にとってベストなレース質。

ただ一つ懸念点がある。以前僕が馬場は湿って早い方がいいと言っていたが、それは間違いなさそうでパサパサの良馬場となるとイマイチ。


7サンライズホープ

調教★★★

サンプルが少なくて分からないというのが本音だが、動き自体は前走と変わらず。

適性★★★★

中京の1800はいい。ガツンとくる特徴のない馬で、立ち回り巧者という感じなので、能力の誤魔化しが効かせやすいコース。

能力★

ここでは足りない。完璧に乗った前走を見ても完全に止まっているし、2キロ重たい斤量のウェスタールンドにあわや負ける競馬。そんな能力でここで通用しますか?終いが使えないからプロキオンSみたいな負け方になる。


8スワーブアラミス

調教★★★

前走と変わらずいい出来。

適性★★

上がりが使えないので前に行ってどれだけ我慢できるか。大逃げならワンチャン。

能力★

ここで通用するレベルではない。大逃げならワンチャン。


9オーヴェルニュ

調教★★★★★

首の使い方や脚先のしなり具合。どう見ても過去最高の出来。調教の過程を見てもここを絶対に勝つという気持ちで来ているのが分かる。調教はこの馬が1番いい。

適性★★★★★

中京ダートはこの馬の庭。馬群に入れなくてもよさそうな枠並びも良い。馬群に入れると砂を嫌がりどうしても力んでしまう。前走は馬群に入れて直線詰まってと、とんでもない下手くそが騎乗したためノーカウント。

能力★★★★

帝王賞はそこまで仕上げていなかったとはいえ、能力はここで突き抜ける程ではない。上手く砂をかぶらせずに乗って、どうか。


10ケイティブレイブ

調教★★★★

前走に比べて体幹がしっかりしてきた。走りにブレがなく、無駄な力を使わずに走れていていい状態。

適性★

お世辞にも中京がいいとは言えない。やはり右回りが良いだろうし、器用に立ち回るタイプなのでよっぽど上手く乗らないと能力を発揮できない。展開は厳しくなりそうだが、奇跡的に内前で先行できれば残すかも。

能力★★★

能力はここでも通用してもおかしくない。ただ難しい枠だとは思うし、騎手も不安。横一線の今回、立ち回りが鍵となる。


11アナザートゥルース

調教★★★

状態はいつもと変わらずといった感じ。年齢も7歳で大きな上昇は流石にない。それでも劣化もない。

適性★★★★★

中京1800という舞台は問題ない。むしろ差し追い込みが効きにくいコース形態はプラスだと思っている。ただこの馬の問題は2つある。

①馬群に入れるとジエンドというところ。過去3回中京競馬場で走っているが、去年のチャンピオンズカップ、今年のシリウスS共に馬群に入れてリラックスできず終了。チャンピオンズカップは外からインティに被せられてどうしようもなくなった。シリウスSは隣のサンライズホープのスタートが良く前に入られて他馬に外から被せられた。逃げ先行が多い今回は距離ロスがあっても外枠が欲しいだろう。

②2つ目の問題は速い上がりが使えないこと。前目にいて馬群に入れていない時の負けパターンは速い上がりが問われた時。とんでもない乳酸抵抗力を秘めている馬で、前が激しくなって乳酸抵抗力比べになるであろう今回の展開はドンピシャなのである。

以上のことから是が非でも外枠が欲しい。せめて逃げ候補の馬達より外枠がいい。今回は坂井流星という藤岡佑介2世みたいな逃げと差しが極端な騎手なので、腹を括って乗ってくれるだろう。そこもプラス。

能力★★★★

能力はここでも足りないとは思わない。枠並び的にダノンファラオに行かせてその後ろくらいに付けれたらいいかな。それかダノンファラオの行き足がついてなければ行ききってもいい。面白い一頭。


12クリンチャー

調教★★

最終追い切りは前走に比べて少し良くなっていたかな。少し迫力が出てきたが、この馬には以前もっと上があった。

適性★★

前目に行って粘り込むタイプのこの馬だが、このメンバー相手にそれが出来るかどうか。そして左回りは全くダメダメで右回りが良いんでしょうね。

能力★★★

能力自体は高いが、地方のようなコース形態がベストなのだろう。左回りが全くいいと思えない。ただ川田騎手というのは大幅プラスで、馬のリズムを大切に且つ積極的に乗ってくれるだろう。


13チュウワウィザード

調教★★★★

去年の勝った時の出来にある。実力は出せる。調教は重たく見えるが、いつもこんな感じなので問題なし。去年とは本当に全く違いを感じないレベル。

適性★★★★★

去年の勝ち馬。一昨年の4着馬。一昨年はカニ歩きでどうしようもないレースだった事を考えれば中京適性はNo. 1。かなりここではパフォーマンスを上げてくる。

能力★★★★★

当然去年の勝ち馬となれば能力は突き抜けて高い。ここから馬券を買うのが吉。前走の3着は衰えたのではなく、適性の問題。去年もJBCはガッツリ負けてます。


14ダノンファラオ

調教★★★

前走と変わらず。能力は出せる。

適性★★

ハナを取り切るか、外外回して追走するか。どちらにせよかなり苦しい競馬になるのは間違いない。

能力★

今年の川崎記念、3着に残したのはカジノフォンテンに突っ掛けて行かなかったから。それは川田騎手の神騎乗で、距離を保たせる動きをしていた。横山武史となるとそれが出来ず、馬券内の見込みはほぼゼロになるだろう。

そしてカジノフォンテンはこの馬(というより横山武史)がいることによってかなり厳しい競馬をしなくてはならない。


15メイショウハリオ

調教★★★★★

前走時より首の使い方が圧倒的に良化しており、本格化してきたなという印象。重厚感のある走りで、いかにもダート馬と言った感じ。

適性★★★★

初めて中京ダートを走った時よりコーナリングは成長し、手前替えもスムーズに。上がりもそこそこ使えるし、中京が悪いとは思えない。

能力★★★

外枠というのが痛い。ですが、縦長の隊列で内ラチから2頭目というのは容易に考えられるため、そこまで問題ないか。コーナリングからそこそこの末脚を期待する。展開は向くだろう。


16カフェファラオ

調教★★★

最終追い切りは首を上げて走っていたが、走り自体はいつも通りで状態は良さそう。

適性★★

去年の6着馬。適性面は東京マイルがずば抜けて1番良い。中京はそこまで走っていないし、大外は難しい枠になったでしょう。

能力★★★★

能力は高いが、中京で活かせる能力ではないように思う。フェブラリーSは馬場も完全にこの馬のための馬場でしたし、能力で勝ったとは言えない。ここは横一線から少し下がっているところに位置する。

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