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中京芝1200の鬼

今年も変則開催の影響でセントウルSは中京競馬場で行われる。いわゆる特殊な舞台だ。去年は◎ダノンスマッシュ、▲メイショウグロッケで特大馬券を的中させた僕自身も得意な舞台だ。

ですが、今回のレースは去年とは一味違うレースになりそう。それはどういう意味でそうなるかを解説していこう。

馬場状態について

今年は日本全国で例外的に雨の多い夏だった。そのせいで芝の生育が悪くなってしまった。そして、前開催と違うのは芝の生育の他にも、野芝オンリーで行うという事。

前開催では

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このようにJRAのホームページに書いていた。基本的には野芝の間に洋芝という硬い芝を入れたりして、芝の耐久性を強くする。オーバーシードをすると密度の濃い芝となるのだ。

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ですが、今開催は野芝のみの開催。更にはエアレーションも行なっている。

つまりどういう事かと言うと、生育が間に合っておらずオーバーシードが出来なかった。更に開催の後半になると馬場のハゲ方が酷くなりそうなためエアレーションをして長持ちをさせようと考えている。

そして張り替え面積も前開催に比べかなり広域に張り替えている。

この状態でレースをするとどうなるか考察してみよう。


①野芝のみについて

野芝のみという事で、

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この本来はある洋芝の長い部分が無くなる。となるとどうなるか。芝の丈が短くなり摩擦抵抗が減る。

前開催の時は摩擦抵抗が高く、上がりのかかる上がり勝負になった。つまり、パワーのある差し馬が台頭した。

だが、今回は少し話が変わる。洋芝がない分摩擦抵抗が減るためパワーが不必要になるのだ。つまり、スピード勝負。全開催ほど差しは決まりにくくなるのではないだろうか。アイススケートリンクのようなものをイメージしていただきたい。

②エアレーションについて

そして次に、エアレーションの話だ。エアレーションとは馬場の下に空気を入れてクッション性を保たせ、芝の生育を早めるというもの。それをすると馬場は柔らかくなるため、時計がかかりやすくなるのだ。つまり差し馬も台頭出来る様になる。だが、開催が進むと、馬場が踏み固められて空気が抜けていき、時計が早くなっていくという現象が起きる。これがエアレーションの特徴なのだ。


①野芝のみについて

②エアレーションについて

これをまとめると、摩擦抵抗は少ない馬場であるが、柔らかいため差しもそこそこ決まる。前に行ってそこからスパッとキレる脚が使えるタイプの馬が開幕週では台頭するだろう。

そして、開幕が進んできて開幕3周目くらいにはかなり前有利になるだろう。この馬場の変遷を理解しておく必要がある。


コース形態について

スタートしてからコーナーが近く、そのせいもあって外枠はかなりロスを被る。そういった理由から内枠圧倒的有利と言っていい。8枠と1枠では勝率は3倍ほど変わってくるのだ。そしてコーナーは下り坂なため、普通ではタイムが落ち着き一息入るところを持続的なスピードでコーナーを回りやすい。更に最後の直線では残り340メートル付近から急坂が待っており、そこでしっかりとスタミナを削る。坂を登り切ると200メートルを超える長さの直線が待っている。




セントウルS2021注目馬

以上の事から予想できる馬場状態に基づく、注目馬を発表して終わりにしたいと思う。恐らくこの中から本命を発表することになる。


タイセイビジョン

元々テンのスピードは早い方で、いいポジションを取ろうと思えば取りに行ける。そして前走は超高速馬場でスピード練習が出来た。追走は少し苦労したが、そこから鋭い足を使った。前が壁になってブレーキをかけたのと、斤量も57キロと重かったことを考慮すれば今回は条件好転。前に行って鋭い脚を使える典型的な馬だ。

シャインガーネット

前走はスタート直後に挟まれてポジションが取れない不遇なレース。最後は直線で内伸び馬場を大外ぶん回し。にも関わらず上がり32.7の豪脚を見せた。いつもの行きっぷりで前目につけ、そこからキレる脚を使えるこの馬も本命候補馬としたい。


今週は重賞が3つあり、とても楽しみですね。

皆様の愛情で大卒ジョッキーは作られております。愛をいただけたら幸いです。