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天皇賞春2024•展望•全頭診断

のらりくらりと天皇賞・春について語っていきます。

京都外回り一周半で行われるレースなのですが、とにかくペースと馬場が大事です。
特に今年の馬場はかなりの高速馬場と言えますので、基礎スピードがかなり重要になってきます。また高速馬場の割にグリップも摩擦も強めなため、しっかりとした末脚も大事。ただ、天気であったり芝刈りのタイミングでここは大きく左右される部分なので今現状確定的なことは言えないです。
ただこの馬場コンディションならこの馬というのは概ね分かっているので、その解説を。


ゴールドプリンセス ★

父ゴールドアクターとよく似た馬体をしている。ゴールドアクター自体が長距離であまりいい成績を残せていないが、この馬も今回は厳しそう。理由は色々とあるが、父に似て胴が長くなく、パワーと持続力を兼ね備えているといった印象の走りと馬体で、淡々とスピードが求められる条件や3000mを超える距離は燃費良く走れないことが想像できる。戦ってきた相手も強くなく、流石にここでは厳しいか。

サヴォーナ ★★★

キズナ産駒の特徴である腹袋がしっかりして乳酸抵抗力が高いのはこの馬も同じ。ただ走りを見ても最高速度が低く、上がりのかかる乳酸抵抗力比べがベストか。日経新春杯ではハイペースについて行ったことがよかったと考えており、前走のような上がり比べになると厳しい。となると騎手のさじ加減にはなってくるが、騎手も積極的に行くようなタイプでもない。

サリエラ ★★

距離もこなせるし、最高速度もそこそこ高い。目黒記念で道中から早くなるようなレースも経験していて末脚は堅実。京都の武豊の差しも一級品。
ただ基礎スピードが足りるのかどうかというところと、折り合いが付きすぎる部分が気になる。簡単に言えばズブいのが問題である。今までの負けパターンを振り返ってみると大体同じで、その中でも目黒記念が分かりやすい。早いラップを刻んだ時について行こうとせず、追い通しになってしまう。それで勝負どころで後手を踏んで最高速度は高いが間に合わないというパターンがほとんど。そういう点から武豊騎手と手が合うとは思えない。和田竜二くらいの方がいいかもしれない。

シルヴァーソニック ★★

あまりにも前哨戦が不甲斐なかった。去年は良い成績で本番を迎えられていたが、今年はシンプルに出来の問題が大きそう。更に基礎スピードがかなり求められそうな今の馬場も逆風か。

スカーフェイス ★

かなりゆったりと脚を溜めないとキレる脚が使えない。更には折り合いも不安な点が大きく出していけない。仮に全部うまくいったとして足りるかどうか。馬体を見ても胴が短く筋肉質で燃費の悪いパワータイプ。流石に厳しいか。

スマートファントム ★

スカーフェイスと同様、胴が短く筋肉質でパワータイプの末脚を使う。長く脚を使うことは出来るが、基礎スピードに不安あり。このメンツ相手に通用すると思えない。

タスティエーラ ★★★

胴が長く燃費の良い体型。完全にステイヤー体型である。前走は馬場の悪いところで加速を強いられ最高速度も出ない馬なため厳しかった。低レベルな4歳世代と言われてはいるが、有馬記念も不利がなければ馬券争いしていてそこまでは言われなかっただろう。長距離レースで自由に動かせる馬にモレイラ騎手なら仕掛けどころも間違わない。

チャックナイト ★★★★★

ハーツクライ産駒だが胴が長めのスラッとした体型。他馬を気にするところがあるので、思い切ってハナをとっても面白い。前走のような上がりのかかるタフなレースは苦手な印象だったがそれでも勝ち切った。かなり力をつけてきており、今の京都も合うと思う。前目から長く脚を使う思い切った競馬が出来れば。鮫島騎手はそういう競馬もかなり上手い。

ディープボンド ★★★★★

実は高速馬場の方が適性があると考えている。高速馬場の乳酸抵抗力負荷が強いレースがこの馬のベスト条件。スローからの瞬発力勝負になればもうどうしようもないが、このメンツでそれも考えにくいため、良さが出ると判断。前々走の有馬記念は差しに構えての最高速度負け。前走の阪神大賞典はスローからの瞬発力勝負でのめっていたし、休み明けの仕上がりだった。まだ衰えてるようには思わない。

テーオーロイヤル ★★★

すごく仕上がりがよかった前走から更に絞れている印象。元々スローからの瞬発力勝負はかなりのものがあったが、近走はあまりにも恵まれている。アルゼンチン共和国杯やジャパンカップのような流れに乗せて競馬をしないといけない状況になると全く末脚を発揮できない。菱田騎手が乗っているのも原因は大きく、どのレースも同じポジションを取りに行くため馬のリズムが整えられないのではと考える。仕上がりと自力でどれだけやれるかだが、このレースに適性があるとは思えない。

ドゥレッツァ ★★★★★

胴が短く瞬発力がありそうな体型。見た目だけで言えばこの距離をこなせるような馬には見えない。スピードがありすぎて普通の馬ほどスタミナを消耗せずにレースをこなせてしまうのだろう。フィエールマンもこういうタイプだった。前走内容は前壁で伸びない外に出した分の負けで何も悲観する事はない。唯一の不安は戸崎騎手が積極的に乗らないタイプなので、仕掛け遅れて差し損ねるパターンかなと思っている。前が止まらないといった負け方は想像できる。

ハピ ★★

前走初芝で内どん詰まりで全く追えず。ポジションも取りに行こうと思えば簡単に取れるし、思いの外芝適性もあった。能力的に未知数ではあるが、面白いかも。ただ、詰まった馬は過剰人気する。

ヒンドゥタイムズ ★

能力的に天井が見えており、どの部分を取っても見劣りする。

プリュムドール ★

後方待機で1発狙いになるのだろうけど、最高速度が足りない。同じことをしたい馬で、この馬より強い馬はたくさんいる。

ブローザホーン ★★★

前走は上がり勝負になってしまって切れ負け。上がりのかかるタフな馬場や、ハイペースなレースが得意で、小柄な割に乳酸抵抗力に長けている。スタミナ効率よく走れるタイプ。京都コースはかなり強いと思うが、高速決着になりすぎるのが少し不安。あと菅原騎手は最近全く乗れてないので、それもどうか。ペースが全くわかってないように思うので、長距離はかなり不安。

マテンロウレオ ★★

キレる脚がないので最近は積極騎乗が続いている。ただその方がこの馬には合っているように感じるし、高速馬場の今回ならよりチャンスになるが後続の馬がどこまで可愛がってくれるか。

メイショウプレゲ ★

抑えてないと勝手に行ってしまうような気性なので、最後方待機の競馬オンリー。持っている能力はそこそこありそうだが、漁夫の利差しの賞金稼ぎ出走に見える。

ワープスピード ★★★★

メイショウプレゲと違って流れに乗せれるし、出して行っても引っかからない馬。最高速度は一線級には劣るが、ペースが流れて尚且つギリギリのポジションで上手く乗れれば馬券内ならチャンスがありそう。三浦騎手が乗った時は積極的にポジションを取ってるので、この馬の事を理解しているのだろう。最後の坂で止まる感じがあるので、スピード馬場の京都はベスト条件。

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