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自分には札幌芝1200しかないですから

まず最初に札幌1200mがいかに面白く特徴的で馬券の狙い目になるかというところを解説したかったのと、私自身も詳しく勉強する必要があると思ったのでnoteにすることにした。

下図は競馬場ごとのコース図。JRAのサイトから見れるものである。競馬をするうえでまずコースの特徴を知る必要がある。だが実際は、競馬場の具体的なことを知るのは競馬歴がある程度経ってからという人が多い。たいていの人は馬から入って馬で終わる。

だが、私の考えは違う。競馬場(馬場)を知ることでどういうレースになるか、どういう馬が有利か、またどういう騎手が有利かというのが理解できると考える。

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これは後世に語り継がれる競馬ピラミッドである。

簡単な例を説明すると、コーナーが急で最後の直線が短い競馬場ならスタートの早い馬や、スタートのうまい騎手を買えばいい。逆に最後の直線が長かったら、相対的に差し馬が台頭する確率は高くなるだろう。


東京

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中京

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福島

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小倉

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中山

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札幌

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見ての通り札幌競馬場はとにかく平坦かつコーナーが緩やか。他のどの競馬場と比べても圧倒的に円形に近い。そうすることで何が考えられるだろうか。一つ一つ解説していこう。

①コーナーが緩やか

大抵の競馬場はコーナーがきつい。コーナーがきついとコーナーでスピードが出にくい。急なコーナーでスピードを出してしまうと外に振られてしまいますよね。

ですが、札幌競馬場ではこういった外に振られるということが起きにくい。つまりは勢いをつけて最終直線に入って来れるということです。

②最終直線が短い

競馬場の構造自体が円形に近いため、最後の直線は短い。となると差しが決まりにくく前目の馬が有利となる。もちろん騎手意識も前目になるため、ハイペースにはなる。でも一般的にはそれでもやはり前目が残りやすい。

③平坦

他の競馬場ではここまでの平坦はない。全くと言っていいほど高低差がないのである。そうすることで淀みなくペースが流れやすい。コーナーが緩やかという点も相まって余計にだ。最後の直線は坂のある競馬場が多く、バテた馬の残りの体力を刈り取るが、平坦であればそこまで体力を消耗しない。


①、②、③で色々と特徴は述べたが、それで何なの?という話である。ここからが本題だ。

札幌競馬場ではレースパターンが2つある。極端に2つに分かれる。内が来る場合と外が来る場合だ。この場合、馬の能力はよっぽど抜けてないと関係ないと思っている。

では例えば、全馬同じ馬が出走したとしよう。ある条件を満たす満たさないで、来る馬が180度変わるのだ。それほどに展開が大事ということ。

レースパターン①

外枠の馬がポジションを取りに行かないパターンだ。もちろんこれは脚質であったり、騎手の特徴であったりで判断していくしかない。でもその結果、外枠の馬がポジションを取りに行かないとなった場合には、ほぼこのレースパターンになる。

外枠の馬がポジションを取りに行かないと内枠の馬達がスムーズに前目につけることになる。枠なりにレースは運ばれる。そうすると、オーパーペースにはなりにくく、前目が圧倒的に有利になり、前目が垂れて来ないため、そのすぐ後ろにいた馬に能力が有れば差して来れる。つまりは内枠が圧倒的に有利になるということだ。

レースパターン② 最重要

次は外枠の馬がポジションを取りに行くパターンだ。外枠の馬が前目に行くことによって起きることは、内枠の馬が負けないように主張する、もしくはそのまま外枠の馬が前に付ける。この場合殆どがハイペースになる。

外枠の馬がすんなり単騎逃げというのはかなり珍しいので余り考慮しない。もしこうなった場合は結果レースパターン①になる。

大抵は外枠の馬が前目に付けようとすると、内枠の馬が主張してペースが流れる。その後に外枠の馬が逃げる、内枠の馬が逃げるというのはどちらでもいい。

そして1番の狙い目はここにある。

外枠の馬が前に行った時、勿論前に行った馬はハイペースであっても有利だ。(馬場が相当傷んでない限り)では次にどの馬にチャンスがあるかというと、外枠の差し馬だ。これはコーナーが緩やかという事が大きな要因である。

コーナーが緩やかであるために、外枠の差し馬たちはスムーズに加速できる。差して来れる。では、内枠の馬はどうか。外枠の馬が前に行った時、内枠の馬は控える。そうなるとその後ろにいた馬は思ったような加速が出来ない中、外枠の馬達にどんどん被される。

これが札幌1200の最も荒れるパターンであり、狙い目のパターンである。人気の内枠の馬達が開幕週であろうが高速馬場であろうが、もがき苦しむ。

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いい例がこれだ。記憶に新しいHBC賞。この時は1番人気は番手追走でありスムーズに走りはしたが、開幕最終週にも関わらず前半3ハロンは33.0の超ハイペース。これは外枠の勝ち馬キーダイヤが抜群のスタートを決めたことにより、内枠の馬達がオーパーペースでポジションを取りに行かざるを得なかったことによるもの。

そうなると今回の狙い目パターン②に当てはまるのだ。

外枠の馬達はスイスイと加速して、終わってみれば外から3頭買えば3連単150万円というレースだったのだ。

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レースを動画で見直していただければよりわかりやすいですが、内枠の人気の馬達は軒並み追えていない。このパターンにハマってしまうと、余程の一瞬のキレがないと抜け出せれないのだ。この札幌という特殊なコース形態が生んだ大荒れ馬券だった。

勿論、こういったレースは札幌1200が起きやすいというだけで他の競馬場でも起こり得ること。

今週からまた本当の夏競馬が始まる。

皆様の愛情で大卒ジョッキーは作られております。愛をいただけたら幸いです。