「嘘も百回言えば真実となる」... は、ナチスの宣伝大臣であったヨーゼフ・ゲッベルスの言葉とされていますが、これを地で行くのが韓国です。
「そんなの既に決着がついているだろ?」と言っても、忘れた頃に同じ主張を繰り返します。
ここでは、「キムパ」は日本の「海苔巻き」を模倣して作られた、という事をなるべく韓国語のサイトを引用して説明します。
◆国語浄化運動:日本語風用語純化集(1995年文化庁告示)
海苔巻き(노리마키)→キンパ(김밥)への言い換え
韓国では、建国直後から「日本語風用語」を朝鮮語での言い換えを行ってきました。下の画像はある記事の一部ですが、その内容を翻訳してご紹介します。
※機械翻訳の際の誤訳や誤字は極力修正。日本語として不自然でも意味が分かれば機械翻訳ママ。以下同。
※「일본어 투 용어 순화 자료집」(日本語風用語純化集)の「風」と訳した語はハングルでは「투(トゥ)」、漢字で書くと「套」で、「~調」、「~っぽい」という意味。
最初は数百の単語からスタートし、光復節(独立記念日)などを機会に、少しずつ追加されていきましたが、「海苔巻き」は1995年時点から含まれていたようです。〔下の表参照。〕
韓国の常套手段なのですが、まず、言葉から「日本語臭」を抜く為に朝鮮語で言い換えます。それが定着すると、起源を主張し始めるのです。
【参考】
Wiktionary.:일본어 투 낱말(日本語風用語)
直近(2005年版)のリスト。「のりまき」で検索。
Wikipedia:キムパプ
◆日本統治時代の朝鮮の新聞に見る「海苔巻き」
近代新聞で見る食べ物 > 開港以降に入ってきた食べ物と食材
『日本統治時代の酢飯で作られた巻き寿司』
韓国語:근대 신문으로 보는 음식 > 개항 이후 들어온 음식과 식재료
일제강점기 초밥으로 만든 김밥
下の画像は韓国文化院連合会(한국문화원연합회)のサイトにある「海苔巻き」の説明の一部ですが、黄色い線で囲った部分の内容を翻訳してご紹介します。
このサイトに関しては元韓国人で著述家のシンシアリー氏がブログにお書きになっています。
2023年5月25日:突然現れたキムバップ(海苔巻物)・エントリー
2024年5月6日:「キムバプは、併合時代に寿司の一種として普及しました」とする韓国政府機関の見解しんし
シンシアリー氏によると、韓国ではキンパは遠足のお弁当の定番だったとの事で、この時期に起源主張の記事が出るのもその為らしいです。
シンシアリーさんのブログにも紹介されていますが、1930年3月7日付け『東亜日報』には「부인의알아둘 봄철료리법 (二)」(奥さんの知っておくべき春の料理法(二))という特集記事があります。下の画像です。
ここでは、春の行楽シーズンに合わせてサンドイッチと海苔巻きの作り方が書いてあり、このNaver提供の新聞アーカイブでは、現代の韓国人でも読めるように、ハングル訳を表示させることもできます。下の画像は「쌈밥(스시)」(海苔巻き)の部分を表示したところです。
ちなみに、「쌈밥(サムパッ)」は直訳すると「包みご飯」。現代ではサンチェやゴマの葉など、野菜で包んだものをこう呼ぶようです。
「스시(スシ)」は、「寿司」を発音通りにハングルで表記したものです。
「김밥(キムパ)」という言葉は前述のように、1995年頃作られた言葉なので、当然、1930年の新聞に「キムパ」など出てくるはずはありません。
詳しい訳は上掲の『シンシアリーのブログ』をお読み戴きたいのですが、興味深い部分だけをシンシアリーさんからお借りして下に引用します。
既にこの頃は、朝鮮でも板状の海苔を作っていた事が伺えますが、現在の韓国海苔同様、スカスカしているのでしょうか。2枚使う事を推奨しています。
◆「韓国民族文化大百科事典』の「김밥(キンパ)」の説明
下の画像は『韓国民族文化大百科事典』(한국민족문화대백과사전)のサイトにある「김밥(キンパ)」の説明の一部ですが、赤い線で囲った部分の内容を翻訳してご紹介します。
◆おまけ:江戸時代の浮世絵に描かれた寿司と海苔巻き
扉絵でもご紹介しましたが、下は柳々居辰斎(りゅうりゅうきょ・しんさい/1799-1823年)の浮世絵。
朝鮮時代に「キムパ」を描いた絵など、果たしてあるのでしょうか?
(了)