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マニュアル車限定のクルマ遍歴

はじめに

今まで色々なクルマに乗ってきたが全てマニュアル(MT)車だった。クルマを操る感覚がたまらなく好きで、オートマのレクサスより軽トラのマニュアルの方が楽しいと思うタイプ。ガンダムが好きなんだな。きっと。

今販売されている新車のうち98%はAT車というマニュアル車乗りにとっては凄い逆風が吹き荒れているが、逆に言うとマニュアル車限定で車選びをすると或る程度絞れるので迷わなくても良いのかなとも思う。

東京で自動車に関係する会社で働いていて思うのは、意外と自動車の会社であってもクルマ好きは少ないし、更にマニュアル車に乗っているというと絶滅危惧種みたいになっている。とはいえ、クルマに携わっているのだからカーシェアを賢く使うのでは無くクルマを所有して乗って欲しいなとは思う。古い話かも知れないけど、インターネットにパケホーダイでつなぐのと、従量課金で接続するのでは使い方が全く異なる。Kindle Unlimitedで本読み放題なのと毎月980円本に使って良いと言われても使い方は異なるのに似ているかもしれない。

1. マツダ ファミリア GT-X(BG8R)

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マニュアル車に目覚めたきっかけはこのクルマ。大学生当時、串揚げ屋でアルバイトしていたが、そこの常連のお客さんと仲良くなったのだが、その方が仕事で渡米するという事でなんとタダで譲って頂ける事に。お礼のワイン2本で手に入れたクルマ。

このファミリア、1,800CCで180馬力の4WDターボ。俗に言う「羊の皮を被ったオオカミ」であり、WRCにマツダが出場していたモデル(ラリーには3Dハッチバックで出場していたが、これはセダン)だったせいか、1速がやたらとローギアでクラッチを雑に繋ぐとすぐ「ガクガク」とする初心者泣かせのクルマだったので免許取り立ての自分は結構苦労していた記憶がある。このクルマがマニュアル車だったことで運転自体の愉しさに目覚めた。

初めてのマイカーだったこともあり、毎日楽しくて仕方なかった。エンジンが調子悪くなり修理代もかなり高額になった事で廃車に。

2. ダイアモンドスターモータース(三菱) エクリプス GS(D22A)

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ファミリアに乗っていた頃、大学の先輩がランサーGSR(エボ3の一つ下のモデル)に乗っていて、トルクフルな走りに感激。エンジンを調べると4G63という三菱の有名なエンジンだと言う事を調べ、乗り換えるタイミングで同じエンジンを使っているが人気があまりなかったエクリプスという車種にたどり着く。

このクルマ、三菱がアメリカ向けに作っていたクーペでGTOとFTOの間に位置するモデル。左ハンドルのマニュアル車だったので納車後に初めてカーブを曲がるときに2速にギアを入れようとしてクセで左ドアに左手をチョップして打ち付けた記憶が鮮明に残っている。

三菱といいつつ基本アメ車なのでシートベルトが電動で、ドアを閉めると勝手にシートベルトも締まるし、クルーズコントロールもついているので高速道路を運転する時に便利だったし、メーターが240km/hでかつ180km/hでリミッターがかからないというクルマだった。

リトラクタブルライトだったのも好きだったポイントの一つ。赤黒のカラーリングが非常にオシャレだったし、今見ても格好いいと思ってるクルマ。

このクルマの最上級グレードは4WDターボだったが、これはFFのNAだったので速くはなかったが、それでも素の4G63エンジンだったのでトルクはありやはり4G63はいいなと思った思い出。

3. 三菱 ランサー GSRエボリューションIV(CN9A)

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遂に憧れのランエボ。しかもレプリカされている車輌。エクリプス乗っていた時から三菱を色々と調べていくうちにラリー(WRC)に興味を持つように。昔からF1は全く興味ないが市販車がそのまま走っているラリーが格好いいと思うようになり、レプリカ車輌を買ってしまう。

このクルマは速かった。ファミリアも大抵のクルマはカモれるスペック(180馬力、1.2t、1,800CC)だったが、エボ4は初の280馬力規制対象車(※)だった。何よりトルクが強烈で36.0 kg-m / 3,000 rpmという低回転で発生させるパワフルなクルマに病みつきになった。

※当時国産車は280馬力までの自主規制があった

とにかく憧れのクルマで、パワフルで運転が楽しかった記憶しかない。AYCが入っているのでカーブで曲がりやすくて驚いた記憶が。

4. ユーノス ロードスター(NA6CE)

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初代の1,600CCモデル。確かVスペだった気がする。BBSのホイールが良かった。エボと比べて馬力も半分以下だし楽しくはないんだろうなと思っていたがこれが大間違い。

街中でオープンにして2速でカーブを曲がるだけで異常な楽しさを感じた。全てを使い切れる大きさ、パワー、素性の良さを感じたクルマ。まさに人馬一体と言われている理由が非常によくわかった。(ブレーキだけは弱かったな…)

あとはなんと言ってもオープンカー。買った後、一之江の関東松田さんでNBの幌に換装してリヤを熱線入りのガラスにしてもらった。雨の日と夏の一番暑い時間帯以外ははほぼオープンにしていた。冬も寒そうに見えるが毛布を掛けてエアコンをつけると露天風呂状態なので意外と気持ちが良い。

NDロードスターがNAとほぼ同じという事でメチャクチャ気になっているが試乗したら最後、買ってしまいそうなので絶対試乗しない。

5. 三菱 ランサー GSRエボリューションVII(CT9A)

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WRカーの様にしたくて白のランエボVIIを座間三菱で買って、マルボロレッドに塗装。ラリーレプリカ(デカール)をほどこしたり、ヘッドライトをエボ8の様にブラックにしたり、ホイールをENKEIのターマックエボにしたり楽しかった。エボVIIからはAYCに加えてACD(アクティブセンターデフ)という電子制御が入り、雪道の運転が非常に心強かった記憶がある。AYCもエボIVと比べると効きが良かった気がする。

超気に入っていたが、車輌盗難されてしまう。海外に輸出されてしまったのかな…

6. スバル インプレッサWRX STi(GDB)

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車輌盗難されてしまったが、次もラリーレプリカなクルマに。GDBのアプライドAに。これは買った時からレプリカ。ランエボVIIは盗難されてしまったのでこのインプは盗難防止装置をプロショップにつけて貰う。

エボとインプは共に280馬力の4WDターボでトルクが40kg前後あり、スペック上は似たクルマになっているが、両車にオーナーとして乗っているとかなり違う事に気付く。エボは電子制御ガチガチで、トルクがエンジンの低回転からモリモリ出てくる。一方、インプは高回転型で最大トルク発生も割と高回転の位置で出る為、高回転をキープするような道が愉しい。

低速カーブが続くような箱根の旧東海道ならエボ。伊豆中央スカイラインならインプの方が愉しい運転となる。

このクルマも売却した後、現在登録証明取ったらイギリスに輸出されてたな…

7. マツダ RX-8 タイプS(SE3P)

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都内に住むようになり、駐車場代が高いのでクルマ乗れないと思っていたが、住んだマンションが住民専用の相場の半額くらいの駐車場代だったので久し振りにクルマを買う事に。

ロータリーエンジンは過去に所有したことがなく、新車は販売していない状態だったのでロータリーエンジンに乗れるチャンスはこれが最後だと思い購入。RX-7(FD)は高騰していたし、RX-8は新車で発売した時から乗りたかった車。

驚くほど状態が良いクルマで、メーカーオプション、ディーラーオプションが沢山付いていたので一目惚れで購入。

今どきのクルマとは全く言えず、寒い日にエンジン掛けてちょっと動かして止めるとプラグがかぶってしまいエンジンがかからなくなるというウソみたいな作り。それがまた可愛いんだけどね。アクセル全開にしてクラッチ踏みながらエンジン掛けるとデチョークモードになり、復活する場合も有る。

NCのロードスターが発売になった時に試乗したんだけど、NCよりもRX-8の方が初代のNAロードスターに近い乗り味だったのを思い出す。

小型ロータリーエンジンならではのセンターミドシップで前後の重量バランスも50 : 50と人馬一体感があった。

家を買ったが、駐車場に入らず泣く泣く売却。

8. スズキ スイフトスポーツ モンスタースポーツコンプリートカー MSエディションII(ZC33S)

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駐車場に入るクルマでマニュアル車となると相当選択肢が狭まる。コンパクトカーで走りが愉しいとなるとスイフトスポーツが検討に上がってくる。他にはノートnismoやFitのスポーツグレード、デミオにマニュアル車設定があるけど走りが何か心が躍らない。

そんな中調べていたらモンスタースポーツ(旧スズスポ)がどうやらハイパワーなスイスポを発売しているという。ノーマルスイスポは1,400CCで140馬力なんだがモンスターだと200馬力らしい。営業の方に「乗ったら絶対買いたくなると思うので試乗しない方が良いかもしれません」と言われたが試乗。踏み込んで驚いたがインプ、エボ並みのトルク感と加速。これは愉しい。しかもモンスターさんはスズキの正規ディーラーなので新車として買える。妻に話したところ昔仕事で絡んだこともあるらしくモンスターなら良いじゃないと前向きな評価(良い妻です)。という事で初めて買った新車はコンプリートカー笑

コンパクトカーとはいえ、ハッチバックなのでRX-8よりも荷物は載るし、娘用にチャイルドシートつけてもちゃんと乗せやすいし便利なクルマだなと痛感。ひとたびアクセルを踏めばビューンと加速するし何より燃費も1年以上乗ってきた平均で13km/l くらい走るのは驚く。こんなに燃費が良いのはロードスター以来じゃないかな?お財布に優しい。

最後に

こうして過去乗ってきたクルマを並べてみると駆動方式はFF(エクリプス、スイフトスポーツ) 、 FR(ロードスター、RX-8)  4WD(エボIV、エボVII、インプレッサ)と様々だがFRか4WDが愉しいと感じる。自然な加速感が得られる。

メーカーでいうとマツダ(ファミリア、ロードスター、RX-8)、三菱(エクリプス、エボIV、エボVII)、スバル(インプレッサ)、スズキ(スイフトスポーツ)とかなり偏りがある。トヨタ日産ホンダという所謂ジャパニーズビッグ3に乗っていない。特に選んで避けてきたわけではないのだがその時々に乗りたいクルマにこの3メーカーがなかったという事なんだと思う。あとは輸入車も今まで縁が無かった。

最後に今後乗りたい(乗りたかった)クルマはエボX、アウディRSシリーズ、アウディTTクーペ、プジョー406クーペ、カローラスポーツ、GRヤリス、RX-7(FD)、WRX STI、ロードスター(ND)、シビックTypeR(FK8)、マツダスピードアテンザ、アテンザワゴン、BMW M3、VWゴルフGTIといったところ。

マニュアル車乗りに取っては苦難の時代だが、愉しい自動車ライフを今後も満喫していきたい。

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