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薄毛・AGA領域における顧客の課題と、HIXが提供する付加価値

こんにちは、エムボックスの金澤です。
前のnoteでは私たちエムボックスがAGA領域から事業をスタートした理由とHIX立ち上げ経緯について書きました。

今回のnoteでは薄毛・AGA領域における顧客の課題と、それに対してHIXが業界に、社会に提供する新しい価値について書きたいと思います。
どうぞ最後までお付き合いいただけると嬉しいです。


薄毛・AGA業界の現状

はじめに薄毛・AGA業界について基本的な部分を整理しておきたいと思います。これを踏まえておかないと、後でお話する問題の根深さが伝わりにくいと思うからです。いきなり講義っぽくなってしまいますが、お付き合いください。

1人当たりが薄毛対策に費やすコストは月5,000円

我が国で薄毛に悩む男性は約1,200万人いると言われています。
これは日本人男性の5人に1人の割合になります。
そのうち、6割の人はお金をかけて何らかの対策(予防・治療など)に取り組んでいます。
つまり、その数は約700万人です。
更に、1人当たりがかける費用は月に約5,000円、年間6万円を薄毛対策に費やしています。
このことから、我が国のAGA/薄毛市場規模は約4,000億円以上あることがお分かりいただけると思います。
大きな市場です。

AGAの治療手段はとてもシンプルで医薬品は3つしかない

次に、なぜ薄毛になるのか?について簡単にご説明しておきます。
男性の薄毛は9割以上が「AGA(男性型脱毛症)」です。
AGAとは、悪玉化した男性ホルモン「ジヒドロテストステロン:DHT」が髪の細胞を傷つけ、髪が新しく生え変わる時に、太く強い毛に育つことなく抜けてしまう(=ヘアサイクルの乱れ)という病気の1種です。

従って、これを治すアプローチとしては、
①男性ホルモンの悪玉化を防ぐ
②新しく生えかわる髪を強制的に太く強くする
の2つがあります。

①をやるのが「フィナステリド」や「デュタステリド」という飲み薬、
②をやるのが「ミノキシジル」(飲み薬と塗り薬両方)です。
いずれも国が承認している「医薬品」になります。
*ミノキシジルは塗り薬(外用薬)のみ承認されています。

つまり、これ以外のアプローチ、即ち予防や治療の手段は基本的には薄毛問題を解決することは難しいですし、医薬品として効能・効果が認められているものはこれしかありません。

実際、日本皮膚科学会が作成しているAGA診療ガイドライン(標準的な治療手順書のようなもの)では、「使用すべき」と強く推奨されている医薬品は、「ミノキシジル外用薬」、「フィナステリド」、「デュタステリド」の3つしかないのです。

それにもかかわらず巷には多くの「育毛剤」が溢れかえっています。
例えば、最も有名な育毛剤の1つに「サ〇セス」があります。
「サ〇セス」に含まれている主要成分は「t‐フラバノン」です。
この成分は、AGA診療ガイドラインでは「推奨度C1」(考慮してもよいが十分な根拠がない)です。臨床試験データをみても、「毛が太くなる」とは言い切れない結果です。それでも、t-フラバノンはまだマシです。それ以外の多くの育毛剤に含まれる成分を見ると、「髪を太くする、髪を生やす」ための医学的根拠のある成分は含まれていません。ほとんどが頭皮の血流を良くして頭皮の環境を整える程度の成分なのです。これでは、髪が太くなる効果は期待できません。
*厚生労働省がこれら育毛剤を「医薬部外品」として、薄毛の予防などの効能を与えている理由は不明である

医学的根拠のある予防や治療をしている人は、たった30%しかいない

ところが、先に挙げた何らかの対策に取り組む700万人のうち、ミノキシジル、フィナステリド、デュタステリドなどの「医薬品」を使用して対策している人の割合は、約3割、併せて200万人程度でしかいません。つまり恐ろしいことに残りの7割の方々、420万人の人々は年間約6万円をかけて効果の期待できない予防や治療をしているのです。
なぜ、このような状況が起きてしまうのでしょうか?
原因は2つあると私は考えています。

1つ目が情報の非対称性の存在です。
薄毛などのコンプレックスを伴う身体の悩みは他人に相談しにくく、クリニックなどの医療機関へ行くことすら抵抗を感じる人も多いのが現状です。結果的にインターネットの情報を信じやすく、それに依存しやすい。これは特に若い人ほど顕著な傾向にあります。その結果、「正しい情報・商品」を選ぶのではなく、「ネット上での露出の強い情報・商品」を選んでしまうという状況が発生しています。
また「販売会社のモラルの低さ」も原因の一つです。インターネット上にはコンプレックスを持つ人の感情や状況に付け込んだ商品やサービス、それらを提供する不誠実な事業者が横行しています。皆さんも「3ヶ月でフサフサ」みたいな育毛剤の広告を一度はみたことがあると思います。人の弱みに付け込み、効果の期待できないサービスや商品を高額で販売する。しかも有効成分は大したものが入ってないため原価も激安です。多額の広告を費やしても回収できてしまい、インターネット上での露出は更に増えていく。
更に更に、やっかいなのは、それら不誠実な事業者が提供する商品に「効果がないことを証明することが難しい」という点です。まさにコンプレックスビジネスの闇です。

薄毛・AGAの予防・治療は孤独なマラソン


もう1つ、薄毛の予防や治療に取り組む人にとっての課題があります。
それは「孤独なマラソン」に取り組まなければならないことです。

薄毛・AGAという症状は、「進行性」です。
進行性とは放置すると進む一方ということです。傷のように放置して勝手に治るということはありません。
だから、基本的には一生、もしくは自分が「もういい」と折り合いをつけるまで予防や治療を続けなければいけません。

一方で、先に挙げた通り、薄毛は人に相談しにくい問題です。
基本的には1人で延々と日々の予防や治療を続けなければいけません。
しかもやっかいなのは、毎日頑張って続けても、ダイエットのように短期間で目に見える成果が出にくい点です。なぜなら「禿げないこと」が目標です。現状を維持できればいいわけです。
これらのことから、多くの人が途中で予防や治療を止めてしまうことが多くみられます。しかも、何年も続けてから止めるのではありません。1~2年未満という比較的短期で止めてしまうのです。
進行性だから予防や治療を止めれば、当然薄毛は進んでしまいます。
そして、結果的に禿げてしまったら、、、、身体的コンプレックスを背負いながら生きていくしかないのです。
実際、国内外の臨床試験で薄毛の人はそうでない人に比べて、精神的ストレスが強かったり、うつ病になりやすいという結果すらあります。
薄毛問題は単なる見た目の問題だけに留まりません。

「アプリ+医薬品」によるセルフケアで顧客の課題を解決する

我々エムボックスは、これら薄毛・AGAに悩む方の課題や、AGA業界が抱える構造的な課題を「HIX」というサービスを通じて解決します。

HIXは『アプリ+医薬品』でこれまでにない新しいAGAのセルフケア/セルフメディケーション体験を提供するサービスです。

薄毛に悩み何らかの予防や治療に取り組もうとしている方々に、
アプリによるAGA簡易診断と対策支援でユーザーごとの進行状態にあった医学的根拠のある予防や治療法を提案し、塗り薬(発毛剤:第1類医薬品)や飲み薬※、頭皮ケアシャンプー、等の予防薬、治療薬をリーズナブルな価格で提供します。
※飲み薬は提携クリニック医師による診察が必要です。

また予防や治療を開始した後も、医薬品治療効果を可視化し、不安や悩みをチャットカウンセリングで解決しながら伴走します。孤独なマラソンをするユーザーに寄り添い、励ましながら、日々の問題を一緒解決して、治療成功へと導いていきます。

AGA領域でもそれ以外の疾患領域でも、市販薬を服用するときに、アプリを使って服薬サポートを受けながら予防や治療を進めていくという行動はまだまだ一般的ではありませんし、習慣として社会に浸透していません。これは私たちにとっては大きな挑戦です。
ですが、私たちはこの「テクノロジーで服薬体験を変革する」挑戦を通じて、1人1人の患者さんにとってより効果的で、安心で、快適な服薬体験を提供する、その結果、顧客はより健やかで充実した人生が過ごせる社会ができると信じています。

HIXがAGA業界に付加価値を提供できた時に起きる変化

そして私たちがHIXによる挑戦をした結果、AGA業界に新しい価値を付加できた時、次の2つの大きな変化が起きると考えています。

1.医学的根拠のある予防や治療に取り組む人の割合が増える(現状は3割未満)
2.HIXユーザーの予防や治療の継続率が向上する(結果的に薄毛改善率向上が期待できる)

HIXが薄毛に悩む方、治療に取り組む方にとって、一番最初に頼りにでき、なくてはならないサービスになれた時、HIXは顧客の課題と業界の課題を併せて解決できると思っています。


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