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NHKマイルC 血統解説❕🔥


こんばちわ!

先週の天皇賞・春は不的中も血統評価上位の馬達が上位に来てくれたので悪くは無かったかなと思います。
特に4着だった☆スマートファントムを仕留め切りたかったなと、悔しい思いもありますが、今週も引き続き頑張りたいと思います!

それでは今週もよろしくお願い致します❕🔥




~~NHKマイルC・好走血統~~


✅Danzig持ち
✅マイラー種牡馬産駒
✅耐久戦に強い欧州血統


✅Danzig持ち


特に母方に持ってる際に注視しておきたいです。役割としては、早期からの追走力や持続的なスピードを助長してくれる要素として取り上げておきたいです。
有名な例ではハーツクライ産駒の中でも早期から動ける馬達には、このDanzigが内包されている事が多く、その効果は広く認知されているでしょう。

2021年にはDanzig系であるKingman産駒のシュネルマイスターが勝利しましたが、Danzig系の中でも欧州指向な柔らかさを内包した異系っぽいタイプでありますし、母方に入った方がこの効果が強調されやすい事は注意しておきたい点です。
また、一昨年はDanzig持ちが馬券に絡みませんでしたが、逃げ想定の馬が出遅れたことでスローになってしまった為、Danzigらしいスピードが求められなかったのが大きい。

例年の全体的にスピードを求められるような展開ならばこの面が強く出るだろうと思います。

🔴2023年
1着シャンパンカラー(9番人気)
→母父Danzig系

🔴2021年
1着シュネルマイスター (2番人気)
→父Danzig系(*)

🔴2020年
2着レシステンシア (1番人気)
→母父Danzig系
3着ギルテッドミラー (6番人気)
→母母母父Danzig

🔴2019年
3着カデトラル (7番人気)
→母父Danzig系

🔴2018年
1着ケーアイノーテック  (6番人気)
→母母父Danzig

🔴2017年
2着リエノテソーロ (13番人気)
→母父Danzig系

🔴2016年
1着メジャーエンブレム (1番人気)
→母母母父Danzig系
2着ロードクエスト (2番人気)
→母父Danzig系



✅マイラー種牡馬産駒




当然マイル戦なのでマイル適性が求められるのは当然ですが、このレースは他のマイル重賞・G1に比べてもマイル向き種牡馬の産駒の好走が多く見られる印象。

過去の勝ち馬の父を見ても、Kingmanやダイワメジャー、リアルインパクト、クロフネ、ロードカナロアなど、国内外のマイルG1で結果を残してきた馬達が並ぶ。

そういった父から基礎スピードをしっかりと取り込んだ上で、後述する耐久要素や底力を下地にしている馬達がこのレースでは優位に立てると言えるでしょう。





✅耐久戦に強い欧州血統


近年の春の東京の芝は当然時計も早いのですが、Roberto系やSpecial牝系持ち、🇩🇪血統を始めとしたやや重めの血統が多く好走してきます。

理由としては、馬場の高速化に伴い前半の前のポジションへの意識が強まり、前半からペースが流れてそれが結果的に耐久性・持続性を求められるレース質になっていき欧州の重い血統の中でも、長い間早い脚を使えるタイプの血統に適性が向いてるのでは無いかと思います。長い直線や、含水率が高くややソフティーな馬場も影響しているのかと思います。

とはいえ、ダートのスピード血統が集約された馬が押し切ってしまうケースがあるようにスピードを求められる為、重さ一辺倒では相性が悪くなってしまいます。前項とも合わせてになりますが、『重さの中にも軽さがある血統』この辺の感覚が一つポイントになると思います。





~~NHKマイルC・出走馬血統解説〜〜


*ここでは血統評価をA〜Dで評価していきたいと思います。たまにSが出てきます。笑
基準は下記の通り。 

①好走血統に沿っているか。
②そのレースで求められる能力に沿っているか。
③その馬が前走より血統的に条件が良くなるか。
④素質を感じる血統背景であるか。

の以上4点。加えて、そこからその他条件がついて回り、それが良い方に出そうか、悪い方に出そうか、その辺りを±を付けて評価していきたいと思います。


✅ジャンタルマンタル

血統評価:B‐


皐月賞3着から臨みます。

父はミスプロ系の中でも米クラシックでの適性が高いSmart Strike系でジャスティンパレスの半兄に当たるPalace Malice。母父がA.P.Indy系のWilburnという配合。母のインディアマントゥアナは米芝重賞を制している血統馬です。
ダートのクラシカルな父方に、母方にはA.P.Indy、Storm Cat、Bold Rulerと並ぶ典型的なダート血統一色の並び。特に、父のPalace Maliceに関しては良い意味でダート血統らしくない機動力や重厚感も持ち合わせているタイプではありますが、基本的にはスピードを活かしやすい大箱コースでスムーズに立ち回るのがベストの血統構成と感じます。
将来的には中距離での持続戦に強さを見せて行きそうなタイプに感じます。

前走の皐月賞はレコード決着。前が大逃げしたとはいえ、全体的に流れて先行勢が崩れる厳しいペースの中を、先行勢で唯一前受けして3着に残った強い内容のレース。
勝ち馬と同等くらいには強いレースをしたと評価して差し支えない内容だったと感じます。

2歳時にはマイルG1を制している事もあり、大方の見方としてはマイルへの短縮は歓迎で評価可能という所でしょう。ただ、個人的には前述もしているように血統的には中距離の持続戦の方が良さが出やすいという見方をしており、マイルへの短縮はそこまで強気に評価する事ではないと判断している。
むしろ、前走の2000mで速い時計の持続力を求められた流れは同馬には相当向いているとも言えるだろう。
2歳時に経験していたマイル戦は正直レベルが低かった(≒これがこの世代のレベルを疑問視する原因にもなったのでは?)とも判断せざるを得ないでしょうし、内枠を引き続けて優位に立てていた面もある。適性外の中で地力の高さと展開有利でアドを取っていただけという判断も可能とは感じます。
そういった意味で、過度に評価はしないように気を付けたいというのが現状の考えです。

ただ、ここまでの走り振りから高い能力は評価せざるを得ない
わざわざ割り引くことも無いが、人気になるでしょうし、それなら評価を1段落として臨みたいと思います。




✅アスコリピチェーノ

血統評価:S


桜花賞2着から臨みます。

父はサンデー系の中でも欧州方面のタフさと粘り強さを兼ね備えるダイワメジャー。母父がDanehillの後継に当たるDanehill Dancerという配合。母が早期の芝の短距離戦を2勝しているアスコルティで、祖母が欧州の2歳G1馬リッスンという血統馬。近親にはG1でも活躍したタッチングスピーチ~キングズレインやサトノルークスなどがいる。
ダイワメジャー×Danzig+Sadler's Wellsという配合の並びは、メジャーエンブレムやレシステンシアなどと共通しており、特有の緩さが出やすいダイワメジャーの中のスピード源をしっかりと刺激して締めるような並びになっている。早期から芝のマイル付近で前向きなスピードを発揮し活躍できるタイプの血統構成と言えるでしょう。

前述で示した前提解説にもあるように、基本的には”スピード源をしっかりと刺激して締めるような”血統と言えますが、同馬のここまでの走りぶり的には良い意味でイメージからややずれている印象で、恐らく、母方で内包するRiver manやそこからくるBold Reason≒Never Bendなどの直線で活きる柔らかい欧州方面の前向きさが強く出ており、上がりを使えるダイワメジャー牝馬と言う観点からもどちらかと言うとシゲルピンクダイヤなどのような柔らかさを含んだタイプに感じました。
マイル付近で、とは述べましたが将来的にはマイル~中距離で対応する素養も見せているように思います。

前走の桜花賞は、道中で勝ち馬ステレンボッシュをマークするような形で追走。直線ではその勝ち馬ステレンボッシュに外に弾かれるような形になり、勝ち馬に比べればロスのあるレースとなった。
そういった中でも最後は差を詰めてきており、改めて高い能力を見せたと言えるでしょう。

血統的にもこのレースでの好走例が多いダイワメジャー産駒ですし、追走力や前向きさを助長するDanzigに耐久性や底力を併せて助長するSadler's Wellsを内包するなど、過去にこのレースで好走したメジャーエンブレム、レシステンシアと同形配合で血統的にもドンピシャ
加えて、前述した2頭ともまた違い末脚を使えるタイプの馬という事で、例年差し有利になりやすいこのレースでの好走傾向ともイメージが合致してくると言える。

当然ここでの評価は高いですし、今年の牝馬戦線はレベルが高いと見ている。(従来の阪神JFレコードを更新。更にそれが例年より1キロ重くなった斤量設定の中でという背景がそれを物語っていると思います。)特にマイル戦線に関しては牡馬以上と見ている。

適性、地力的に見ても十分上を取れるだろうと思います
現状騎手が未定になっているのはやや気になる点か。





✅ゴンバデカーブース

血統評価:B‐


ホープフルS取り消しから臨みます。

父がStorm Cat系のブリックスアンドモルタル、母父がディープインパクトと言う配合。母が牝馬重賞で好走経験もあるアッフィラート、祖母が欧州のマイル重賞を勝っているレディオブヴェニスという血統馬。
父母間で起こっているクロスはRobertoのクロスのみで、イメージ以上に耐久性などが助長されている。また、米国ルーツの牝系出身ですが、同一族には仏マイルG1を制しているソヴィエトスター等がおり、字面のイメージとしては中距離を本質としつつも、マイル付近も対応できるイメージの血統構成

昨年末のホープフルSは取り消しになってしまった。当時、高めの評価を付け「距離延長自体は悪くない」と述べたように、本質的にはマイルよりも中距離の方が良さが出やすいだろうと見ている。

その上で、結果的には昨年に使った東京マイルを3回続けて使う事になっており、結果も出しているようにローテ自体は悪くない。約半年ぶりになるので、その点が懸念材料と言えるでしょう
前走のサウジアラビアRCでは牝馬でもトップクラスに位置すると考えているボンドガールを差し切る好内容のレース。地力は高いものがあると言えるでしょう。

ただ、やはり久々と中距離で評価したかったイメージが拭えないので、わざわざ人気の立場で高い評価をする必要は無いなと判断。
もしダービーへ行くようならそちらで評価を検討してみたい所です。





✅ノーブルロジャー

血統評価:B


毎日杯2着から臨みます。

父はミスプロ系の中でも米クラシックでの適性が高いSmart Strike系でジャスティンパレスの半兄に当たるPalace Malice。母父がサンデーを通さないHalo系のMore then readyという配合。母方を辿っていくと生粋の米国牝系の出身ではありますが、同牝系には英ダービー馬のBenny the Dipやクラプティックラスカルがいる血統馬です。
全体的に機動力や俊敏さ、パワーに長けた要素が並んでおり、本質的には小回りコースや急坂などがあるトリッキー目なコースや力を要する馬場の方が良さが出そうな印象の血統構成です。

前走の毎日杯は勝ち馬メイショウタバルから1秒離されての2着。一見すると離され過ぎな所はありますが、メイショウタバルの皐月賞を見ても分かるように逃げ馬として確立されてしまった故にピンかパーのような所もあり、馬場も含めてそのメイショウタバルに大分向いたレースになったとも言える。着差自体はそこまで気にしなくても良いだろうと感じる。

その上で、同馬にも一定程度向いた点は否めない。馬場が渋って、前目で競馬できた点、内前有利の馬場や展開が味方した所はある為、そこまで養護しきれないのも事実と言える。
また、適性的にも本来は大箱コースの速い上がりを使うような展開はあまり向いていない所がある。前走のように先行して好位から運んでカバーできればまだいいがそれでも上がりを求められれば苦しくなるだろうと思います。

人気でわざわざ評価する程の魅力は現状感じない。内枠を引きロスなく恵まれそうならば評価を検討したい




✅ボンドガール

血統評価:B∔


NZT2着から臨みます。

父はサンデー系の中でも粘り強さのあるダイワメジャー、母父が強烈なスピードを持つIn Reality系のTizwayという配合。母は米2歳G1で好走した実績のあるコーステッドなので、半兄には中距離G1で好走実績のあるダノンベルーガがいる良血馬です。
母方にIn Reality、Danzig、A.P.Indyと米国色のスピード血統が並び、前向きなスピードが助長されたタイプの血統構成。DanzigやNijinskyなど、父ダイワメジャーと相性の良い血統もしっかりと内包しており、ツボを突いた配合と言える。基本的にはスピードを要する大箱コースで積極的に立ち回りスピードと粘り強さを活かすような競馬が合うタイプと言えるでしょう。

前走のNZTは約半年ぶりのレース。トリッキー目で合わないとも見ていましたし、本来は合わないと見ていましたが2着に好走。内有利が向いた所や好スタートを切れた所など、多少恵まれた感はありますが、本来は向いていない条件を久々の中で良く走れたと感じます

新馬戦では後にアルテミスSを制するチェルヴィニアや阪神JF3着のコラソンビート、フェアリーS2着マスクオールウィン、アネモネSを制した中山マイルのレコードホルダーであるキャットファイトらを負かしており、超ハイレベル戦を勝利。
サウジアラビアRCでも、本来は苦手であろう瞬発力を求められるレースになった事に加え、直線半ばで勝ち馬と3着馬に挟まれる苦しい形になりながら2着を確保と地力の高さを見せている。
このメンバーで地力で劣る事は無いだろうと見ています。

東京コースに変わるのは当然プラス。ある程度流れてスピードとその持続力を求められるような展開になればチャンス十分だろうと判断します。
唯一懸念を挙げるなら、このレースに出ている他のダメジャ産駒2頭に比べ、母方の血統が速く淡泊なので、耐久性を求められる流れになった際に、1枚劣る可能性がある点。ただ、あくまで”他の2頭に比べ”の比較なので評価としては上位です





✅エコロブルーム

血統評価:A∔


NZT1着から臨みます。

父はサンデー系の中でも粘り強さのあるダイワメジャー、母父がFappiano系の中でも欧州方面の前向きさを内包するCandy Rideという配合。母は米重賞勝ち馬のシュガーショックなので、半兄には交流重賞でも活躍するラーゴムがいる血統馬です。そのラーゴムとは父がサンデー×ノーザンテースト同士という共通点もあります。
母方にミスプロ(Fappiano)のクロスやDanzig、Blushing Groomなどを持ち合わせており、父ダイワメジャーと相性の良い血統がこれでもかと並んでいる。中でもBlushing Groomを内包する事で、良い意味でダイワメジャー産駒らしくない、上がりを使ってこれる同産駒になっている印象の血統構成と言えます。

前走のNZTはトリッキーな中山マイルのレースではありましたが、好位内で構えて立ち回り、直線でも内を選択し切り返すロスはあった中で前を捉えて勝ち切る内容。
また評価したいのは3走前の東京マイルの未勝利戦。前を見ながらの好位の外目を追走し、直線ではノーステッキで楽々抜け出してくる楽勝ぶり。上がり最速で、ラストも11.0‐11.1とほぼ失速していない、というか手を緩めた分とも言うべきでそれほど余力を残した完勝だったと言える。
そういった余裕を見せる中でも、道中はピッタリと後ろをついて言っていた3着馬を直線だけで0.8差に離している辺り、このレースでは2枚ほど抜けた上がりの脚を使っていると言える。見た目通りに評価して良いだろうと判断します。

このメンバーの中でも地力で劣る事は無いと思いますし、良い意味でダイワメジャーらしくない上がりを使ってこれる点は非常に評価したいですし、東京替わりも好位的に捉えたい。
チャンス十分の1頭と感じます。




✅ディスペランツァ

血統評価:B‐


アーリントンC1着から臨みます。

父はキンカメ後継の良血馬ルーラーシップ、母父がSadler's Wells系の中でも大箱向きの素軽さや柔らかさを併せ持つMedaglia d’Oroという配合。母がルパンⅡなので、半兄にはファントムシーフがおり、祖母Promising Leadの同血にはDansiliがいる良血馬です。
血統全体で緩さが目立つ感じもあり追走力が薄いと言えるタイプではありますが、DanehillやDamascusなど随所に締める要素も持ち合わせており、馬力もしっかりしていると言える。故に、大箱コースや下り主体のコースで追走力が求められずにダラっと加速して来れるような展開が理想の血統構成と言えるでしょう。

ここ2戦は阪神マイルを連勝してきています。その前はホープフルSなど中距離を中心に使ってきて短縮で結果を残してきた辺り、半兄のファントムシーフに比べても若干母方のイメージが強いのかなという印象。
ただ、そうは言っても中距離の方が本質的には向いているような気もします。

ホープフルSは小回り気味の仲間な2000mがそもそも向かなかった印象ですし、京都2歳Sは後方からの大味な競馬になったのが大きな敗因。上がり最速タイの脚を使うなど内容自体は悪くないレースで、中距離戦でも良い走りをしているように思います。
一方でここ2戦のマイル戦は大箱の阪神マイルで末脚を活かしやすかったことと、前半がある程度ゆったりと流れて追走に余裕があった点もあり、同馬に走りやすい条件だったように思います。

引き続きのマイル戦にはなりますが、東京コース自体は悪くないものの、前走より流れる可能性が高い点から評価は下げたい所です。
前が止まって持久力を求められるバテ差しのような展開になれば、中距離経験も活きて浮上もあるか。





✅ダノンマッキンリー

血統評価:A‐


ファルコンS1着から臨みます。

父はRoberto系の中でもより欧州方面の重さが目立つモーリス。母父がDanehillの後継に当たるHoly Roman Emperorという配合。母が英1000ギニーを制したホームカミングクイーンという血統馬で、その半兄(3/4同血)には愛ダービーや凱旋門賞などを制しているDylan Thomasがいる良血馬です。また、近親にも愛短距離G1を制したShale(同馬からは半兄)や英ダービー馬Serpentineらがいるように、欧州で活躍馬を輩出している名牝系出身です。
Danzigのクロス(Danehill≒Ameriflora)を持っていたり、Robertoの中でもよりパワー向きな系統の父方であったり、母の奥にはDiesisを内包していたり等、全体的にパワーや馬力が豊富で硬さも感じる並びになっている。特に、母の奥のDiesisに関しての影響力は強い印象で、より硬く前向きなスピードを助長している血統構成に感じます。

前走のファルコンSは中京では不利とも言える外枠からのレース。更には前有利の馬場の中を後方から大外を回して差し切る内容。後方から追い込んで来たのは同馬1頭のみで、上がり2位の上がりタイムが34.1(同馬は33.6)なので、まさに1枚違う上がりを発揮したと言えるでしょう。

1400m戦が向いている事や、外を回した事で一本調子に走れた事が同馬に向いた事、急坂で馬力が活きたなどの要因もあると思いますが、それを差し引いても素晴らしいパフォーマンスだったと思います。地力的にはこのメンバーの中でも高い位置にあると見て良いでしょう。
血統的にもマイラー種牡馬のモーリス産駒で、母方からDanzigの前向きなスピードと欧州方面の耐久要素を兼ね備える並びをしており、好走血統に合致している好配合をしている。評価すべき1頭に感じます。

懸念としては前走からの延長ローテになる点。その分マイナスにしていますが、前走のように後方から運んで行く形ならそこまでマイナスになる事も無いだろうと思います。
スムーズに運べる枠が欲しい所です。





✅ロジリオン

血統評価:C∔


ファルコンS5着から臨みます。

父がキンカメ後継でシーザリオの子に当たる良血馬ロジリオン、母父がA.P.Indy系のダート血統馬パイロという配合。母はマイル重賞を制しているビービーバーレルという血統馬です。
父・母父のイメージからも揉まれ弱い印象が強く、軽脚な感じも見受ける並びですが、母の奥にはRobertoやDevil's Bag、Tom Rolfeなど馬力を助長する血統を多く内包しており、弱点を補完している印象のバランスの良い配合と感じます

前走のファルコンSは終始中団後方の内を立ち回る競馬。直線では開幕週らしく、内に密集した事で中々抜け出してこれずに5着に敗れる内容。ただ、直線のラスト100mを切った辺りで前が開いてからは前をしっかりと捉える鋭い脚を見せており、一定程度の見せ場はあった印象。スムーズならもう少し上位に来れたのは間違いないと思います。
また、前述もしているように揉まれ弱い印象のある配合である中で内で立ち回り窮屈な競馬で見せ場を作ったのは評価できる点。血統のイメージに反した走りが出来たのはしっかりと評価したい所です。

このレースで好走してくるイメージの血統とはややずれていますが、前走の走り振りから大箱コースの末脚勝負自体は合いそうな印象
スムーズに走れそうな枠、差しが活きる展開や馬場になりそうなら一考したい1頭です。





✅アルセナール

血統評価:B-


クイーンC2着から臨みます。

父はRoberto系の中でも大箱向きの素軽さを持つエピファネイア、母父がサンデー系の中でも粘り強さを持ち合わせるダイワメジャーという配合。母が牝馬重賞で好走経験のあるサンブルエミューズなので、半姉にはマイルG1馬のナミュールがいる、欧州方面の底力をしっかりと取り込んだ良血牝系出身馬です。
サンデーの3×4を持ち合わせており俊敏な動きが期待できる主流条件タイプのエピファネイア産駒。また、母方の豊富なNorthern Dancerを父父シンボリクリスエス(Northern Dancerを持たない種牡馬)によって引き立てているような並びになっており、母方の基礎スピードや底力を助長する好配合の1頭と言える

前走のクイーンCから約3カ月ぶりの1戦になりますが、血統の質から久々はそこまで気にならない。
そのクイーンCでは、道中は好位の内を追走し直線では抜け出してくる際に前の馬に挟まれそうになるシーンもあった物の、そこからしっかりと伸びて2着を確保する内容。差し馬が台頭した流れの中で正攻法の競馬でしっかりと結果を残した点など評価できるポイントは多い。揉まれ弱さを持つ種牡馬の産駒ではありますが、良い意味で闘争心を兼ね備えてカバーしている印象も持ちました。

このレース向きな血統では無い点がやや気になりますし、ここよりもオークスで見たかった所のある1頭ではありますが、血統の質や配合は良いと言える1頭
ここまでのレースレベルがそこまで高く無い点がやや気になるので、地力のレベルで1枚劣りそうな所はありますが、面白味はあると感じます。






✅チャンネルトンネル

血統評価:D-


アーリントンC3着から臨みます。

父はディープインパクト後継の中でも一本調子感を併せ持つグレーターロンドン、母父がKingmambo系の中でもSadler's Wells≒Nureyevによって馬力などが強化されたHenrythenavigatorという配合。母方を辿ると同牝系には米重賞勝ち馬がいる、米ルーツの牝系出身馬です。
主に母父が持つ馬力や機動力が目立つ配合をしていますが、父が一本調子感を持ちスピードに乗りやすいシチュエーションで強いタイプという事もあり、ややかみ合わせの悪さを感じる配合。Northern Dancerを豊富に持ち、字面以上に基礎スピードのある血統構成に感じますが、基本的には血統背景からは評価を上げにくいタイプの配合に感じます。

前走のアーリントンCは中団から差し脚を伸ばす王道の競馬で3着を確保する内容。ただ、同馬の後ろを追走し、同馬の後を付いて行くように伸びて最終的に差し切った勝ち馬のディスペランツァには地力や瞬発力で完全に後れを取っており、同馬を評価するなら勝ち馬を評価すべきというような内容と言える。

また、2走前のスプリングS4着ではありましたが、勝ち馬とは大きく離されている。2,3着馬とは接戦でしたがその2,3着馬が皐月賞で力を見せられなかった事を考慮するとG1クラスでは地力的に1枚劣ると言わざるを得ない

血統的にも評価し辛い1頭だけに、ここで評価は上げられないと判断します。




✅シュトラウス

血統評価:B-


ファルコンS9着から臨みます。

父はRoberto系の中でもより欧州方面の重さが目立つモーリス。母父が名牝ベガの子供に当たり米指向な素軽さを内包するアドマイヤベガという配合。母のブルーメンブラッドはマイルCSの勝ち馬という血統馬です。
サンデーの3×4やSir Gaylordを持ち素軽さを助長しつつ、主に母父の米国指向なスピードも持ち合わせ、更にSadler's Wells≒Topsider等から欧州血統らしい底力を助長し、基礎スピードとタフさを持ち合わせるバランスの良い配合と言える。モーリス産駒の中でも時計勝負にも対応できるタイプで、極端な瞬発力勝負以外は広く対応が出来そうなタイプの血統構成と感じます。

前走のファルコンSは後方から運び内を突きますが、抜け出し切れず9着という内容。好上がりを使って上がってきてはいますし、極端に控える形は初めてだった中ではありましたが、もう少し見せ場が欲しかったのが本音。
勝ち馬と比べても評価が下がってしまうと判断せざるを得ないと感じます。

問題なのは2走前の朝日杯FS。あろうことか馬の気に任せて逃げてしまい、これで制御が難しい馬に降格してしまった印象が強い。
以前から気が強く気性面に課題はありましたが、2走前でその課題の克服を難しくさせてしまった。その対応が前走の後方策と考えると、正直まだ評価できるターンとは言えないだろう。
(ここで巻き返すとすると、「調教が~~」とかそっちのファクターの人達の領分だと思うので、血統からはお手上げです)

その上で、血統的には悪くないですし、本来の地力は高い。このコースで好走してくるイメージとも合致してくる印象で適性的には悪くない
前走の後方策がハマる可能性はあると言えばあるか。





✅キャプテンシー

血統評価:B


NZT16着から臨みます。

父はRoberto系の中でもより欧州方面の重さが目立つモーリス。母父がステイゴールドという配合。母がヴィクトリアマイルを制したアドマイヤリードという血統馬で、祖母は欧州の重賞を勝っているベルアリュールⅡなので、近親にはベルクレスタやアドマイヤベルがいる欧州方面の底力や柔らかさが助長された牝系出身です。
サンデーの3×4を持ち俊敏さが助長された主流条件向きのタイプですが、Sadler's Wells≒Numberと言ったSpecialのクロスやNever Bendのクロスを併せ持つ事で、欧州方面の底力などが助長された血統構成。耐久性を問われるタフなシチュエーションや上がりが掛かるシチュエーションに強いタイプと言えます。

2,3走前と逃げて速い時計で押し切る好内容のレースで連勝してきましたが、前走は外目の枠を引きスタートでやや後手を踏んだこともあって逃げられず、道中で巻き返し2番手の外目を追走しますが直線では力なく抵抗できずに大敗してしまう内容。
その前は控えての競馬で好走していましたし、あまり脆いタイプの血統とは思っていませんでしたが、そういった1面もある事が前走で出てしまったかなと思います。

今回は展開を作る可能性があり、逃げられるならという条件で面白さのある1頭に感じます。
ここで走るにはやや重い印象のある血統ではありますが、その分積極的に行けるなら良さも出しやすいか。逃げられそうならば評価してみたい1頭です。




✅イフェイオン

血統評価:C-


桜花賞11着から臨みます。

父はRoberto系の中でも大箱向きの素軽さを持つエピファネイア、母父がミスプロを内包するサンデー系のゼンノロブロイという配合。母が牝馬重賞で活躍したイチオクノホシという血統馬です。
サンデーの3×4を持ち俊敏さも活きたタイプですが、それ以上にSeattle SlewのクロスやBold Reason≒Never BendのニアリーなどのNasrullah由来メインの柔らかさやSir Gaylordのクロスなども内包しており、随所に柔らかさが活きた配合をしている。加えてAureoleの揉まれ弱さも強調されている事から、エピファネイア産駒のイメージらしく、揉まれずスムーズに運び脚を伸ばすような競馬に向いたタイプの血統構成と言えるでしょう。

まず同馬について1点訂正したいのは、前走の桜花賞の血統解説時に「経験値として乏しい印象で、ここでも揉まれない競馬が求められる事になるだろう。ただ、そういった競馬をすると不利な外を回さざるを得ないという八方塞がり感が強い。ここでは評価し辛い。」としましたが、新馬戦で馬群の内で立ち回り内を伸びてくる競馬を経験しており、この点は少し見落としがありました。申し訳ありません。

前走の桜花賞では内を立ち回り、直線でも伸びてくるスペースはあった中で伸びきれずに11着に敗れる内容。正直上位との力の差が見えてしまったようにも感じるレースだったように思います。

引き続きの大箱コース自体は悪くないと思いますが、前走時にも述べているように中距離の方が適性的にはフィットしそうな印象。オークスで見たかったのが正直な所です
ここで評価を上げるに足る要素は無いと判断します。




✅アレンジャー

血統評価:C


アーリントンC2着から臨みます。

父はディープインパクト後継で名牝系出身の良血馬リアルスティール、母父がサンデー系の中でもダート指向な馬力を内包するネオユニヴァースという配合。母の半兄には中長距離の重賞で活躍したスマートロビンがいる血統馬で、母方を辿るとダンスインザダークなどを輩出した名牝Key Pertnerに当たる名牝系出身です。
サンデーの3×3とやや強めのクロスを持ち、更に父父と母が共にサンデー(系)×Lyphard同士の配合同士とあり、両者の特徴が出やすい配合になっている。シンプルに字面通りに中長距離に向きつつ、馬力や持続力、機動力を求められるようなシチュエーションにも強いタイプの血統構成と感じます。

前走のアーリントンCはスローの展開に乗じて前から粘り2着に好走。展開が相当向いていたように感じますし、評価はしにくい内容だったと言えます。
それまでは1200m~マイルでの上がりが掛かる展開で安定して上がり上位の脚を使ってきた背景がありますが、前述もしているように距離を伸ばした方が良さが出るのでは無いかと感じている。

血統的にもここでパフォーマンスを上げるタイプには感じませんし、そもそも大箱コース自体はあまり向いていない印象。ここでは評価しにくいが、追々距離を伸ばした際に評価してみたい所です。




✅ユキノロイヤル

血統評価:D


NZT3着から臨みます。

父はディープインパクト後継の中でも急坂などに向いたパワー・馬力タイプのディーマジェスティ、母父がサンデーを通さないHalo系のタイキシャトルという配合。母はダートで2勝を挙げたユキノクイーンという血統馬です。
父、母のイメージからもパワー豊富で俊敏さを持ち合わせた、小回り・急坂向きのタイプ。3/4Hail to Reason系∔1/4非Hail to Reason系という好形配合という事もあり、よりその面が助長されているタイプの血統構成と言えるでしょう。

前走のNZTは内からスムーズに先手を取り、遅めのペースで逃げて2着に粘る内容のレース。その前の2走前の1勝Cのレースも中山マイルでしたが、その2走前から、馬場も悪くなっている中で時計を詰めて来れている点は成長も感じて好印象です。

ただ、一方で前述もしているように急坂向きのパワーや機動力を活かしやすい中山が相当向いている点や、展開的に向いた面は否めず
東京替わりで上積みを見せるのは厳しいと判断せざるを得ない。ここでは評価できない。





✅マスクオールウィン

血統評価:C-


桜花賞14着から臨みます。

父がStorm Cat系の両刀種牡馬ドレフォン、母父がサンデー系の中でもトニービンを内包するハーツクライと言う配合。祖母が欧州重賞を勝利しているエルーセラという欧州ルーツの牝系出身の血統馬です。
5代内ではクロスが発生していませんが、Sharpen upの5×6を内包し、更にHyperionを巻き込む形にもなっている事で、名牝Mixed Marriageをより強調し耐久性や底力もしっかりとしている。基本的には父らしい前向きなスピードがありそうなタイプですが、そこまで淡泊では無くタフなシチュエーションにも対応できるタイプの血統構成に感じます。

元々短距離でパフォーマンスを上げて勝ち上がってきただけに、マイルは長い印象。
2走前のフェアリーSこそ2着に好走していますが、レースレベルが低かったことや後方からの競馬がハマった事が大きく、あまり評価できる内容ではなかった。そういった点からもマイルは根本的に長い印象が強い。

引き続きのマイルで上積みを見せるのは難しいと判断します





✅ウォーターリヒト

血統評価:C∔


皐月賞16着から臨みます。

父がStorm Cat系の両刀種牡馬ドレフォン、母父がネオユニヴァースの後継に当たるヴィクトワールピサと言う配合。母ウォーターピオニー、祖母マチカネハヤテと共に短距離で実績を挙げており、一族全体でも短距離~マイル付近の実績が目立つ牝系出身です。
父・母方共に、短距離での実績を挙げた字面をしており、基本的には短めの距離に向いていそうなタイプです。母方のPrincely Giftのクロスを中心にしたスピード要素の印象が強いと言えるでしょう。その上で、随所に馬力やタフさを助長される要素も内包しており、力を要する馬場や急坂にも対応出来そうなタイプの血統構成に感じます。

前走の皐月賞は不利な大外枠からのレースで、後方から運ぶも16着に大敗。シンプルに苦しい展開でしたし、高速決着の馬場も合わなかったように思います。
今回は東京マイルに変わりますが、前述の通り短距離的なスピード要素の印象が強いだけに距離短縮は向くと言えるでしょう。
また、急坂を含め起伏の激しい中山から東京に変わるのもプラスにはなる印象。

とは言えもう少し好条件の舞台が同馬にとってはあるだけに、これ以上評価は出来ない。プラス評価ではあるが、地力含めて出番は少ない印象。





✅エンヤラヴフェイス

血統評価:D‐


NZT9着から臨みます。

父はディープインパクト後継の中でも米指向なスピードと耐久性を取り込んだエイシンヒカリ。母父がサンデーを通さないHalo系のDevil's Bagという配合。半兄には交流重賞で活躍したサミットストーンがいる血統馬です。
Haloの4×3を持ち俊敏な動きが出来るタイプですが、Key to the MintにTom Rolfe、Forliなどと馬力や耐久性のある血統も豊富に内包しており、パワーを要する馬場やコース、耐久性を問われるタフな展開に強いタイプの血統構成と言えます。

以前から申しているように、大箱向きのタイプでは無く、小回りや機動力が求められるシチュエーションに強いタイプの血統
前走の中山マイルから東京コース替わりでは評価できない。





~~まとめ~~




✅現状の印


◎アスコリピチェーノ
〇ボンドガール
▲ダノンマッキンリー
△ロジリオン
△シュトラウス

現状の本命は◎アスコリピチェーノとさせていただきます。

前述の通り、血統はまさにドンピシャ。ここまでのパフォーマンスも高く評価できるもので、まさに絶好の機会と言えるでしょう。
木曜現在でルメールJの騎乗が決定しましたが、むしろそのルメール騎手が復帰初週である事が懸念かとは思いますが、杞憂に終わりそうか。
チャンスの大きい馬かと思います。

オッズ的にはジャンタルマンタルとの2強体制ですが、そのジャンタルマンタルは前述の理由から評価を下げる形にしました。とは言え、高い能力は自分も評価していますので、内枠を引けるなど同馬が良い形でレース出来るようなら印に入れる可能性はあるでしょう。

評価していただけに、エコロブルームの回避は個人的に非常に残念です。
秋の飛躍に期待したいと思います。


本日は以上になります。
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