NHKマイルC 血統解説2022‼️🔥
こんばちわ!!
先週の天皇賞(春)は色んな意味で悔しい結果でした、、、誰も責める気は無いんですがね、、、
最終的な本命である◎ヒートオンビートは4着でした、、😭😭
今週はNHKマイルC!
個人的にも相性の良いG1なので、しっかり決めていきたいと思います‼️🔥
地味に今年まだG1未的中🎯、、、
~~東京・芝1600m、コース解説~~
*画像はnetkeibaより抜粋
向正面の2コーナー入り口付近からスタートします。緩やかな下り坂の途中からスタートする事に加え長いバックストレッチでスピードに乗れますが、半ばほどで登り坂がある分、無理に行くと脚が持たなくなってしまいます。その分は隊列は早々と決まりやすいと言っていいでしょう。本来ペースが落ちやすい3コーナー付近で下り坂に入りますのでここではペースが落ちにくく、クラスが上がる程に前傾ラップになりやすく縦長になりやすい所以かと思います。ここから4コーナーに向けて長い直線に備えるために先行勢から順に脚を溜めるため直線入り口では一団になることが多いです。直線は500m超と長く、緩やかで長い坂がある為いかに長く末脚を使えるかといった適性が問われます。
1600mという距離ではありますが、前半のハイラップに楽についていけるかという事も大事な要素になりますので、1600m以下の適性や追走力が問われるコースになっています。
~~NHKマイルC・好走血統~~
✅Danzig持ち
特に母方に持ってる際に注視しておきたいです。役割としては次項の"スピード型Nasrullah"と近いものがありますが、早期からの追走力や持続的なスピードを助長してくれる要素として取り上げておきたいです。サリオスやシャドウディーヴァ、ワーケアなどの晩成で知られるハーツクライ産駒が、早期から活躍できるのも母方のDanzigの効果が強かったりします。
昨年はDanzig系であるKingman産駒のシュネルマイスターが勝利しましたが、母方に入った方がこの効果が強調されやすい事は注意しておきたい点です。
🔴2021年
1着シュネルマイスター (2番人気)
→父Danzig系
🔴2020年
2着レシステンシア (1番人気)
→母父Danzig系
3着ギルテッドミラー (6番人気)
→母母母父Danzig
🔴2019年
3着カデトラル (7番人気)
→母父Danzig系
🔴2018年
1着ケーアイノーテック (6番人気)
→母母父Danzig
🔴2017年
2着リエノテソーロ (13番人気)
→母父Danzig系
🔴2016年
1着メジャーエンブレム (1番人気)
→母母母父Danzig系
2着ロードクエスト (2番人気)
→母父Danzig系
好走馬の一例ですが、人気馬から穴馬まで広く出している傾向ですので、いかに相性が良いか分かると思います。
また、特に馬場の高速化が顕著になって来た近年はよりこの傾向が強まっていると感じます。
✅スピード型Nasrullah
こちらも上記のDanzigと同じような理由から。早期から発揮できる追走力+スピードの持続力という点がこのコースでマッチするからです。
具体的にはBold Ruler、Red GodやPrincely Giftなどを指したいのですがどれかしらは持っている馬が多いので、こちらは持ってなかったり要素が薄い馬を軽視しておきたいという意図です。
🔴2020年
13着サトノインプレッサ (3番人気)
→5代目にNashuaのみ
14着サクセッション (5番人気)
→5代目までにスピード型Nasrullah無し
🔴2018年
12着タワーオブロンドン (1番人気)
→5代目までにスピード型Nasrullah無し
5着プリモシーン (5番人気)
→5代目までにスピード型Nasrullah無し
🔴2016年
11着イモータル (3番人気)
→5代目までにスピード型Nasrullah無し
17着ティソーナ (4番人気)
→7代目にBold Rulerのみ
🔴2012年
6着ジャスタウェイ (4番人気)
→Nasrullah無し
人気どころでスピード型Nasrullahを持ってない、もしくは薄い馬たちの中ではこう言った例もありますのでやはりまずは持っている事が最低条件と言って良いかと思います。また、ここに挙げた馬たちはスムーズに先行できなかったという共通点もあります(後方の位置取りになったり、追走過多になってしまうなど)ので、この三歳春にスムーズにレースを運ぶという意味でも重要な要素になるかと思います。
✅耐久戦に強い欧州血統
これはレース傾向に沿ったと言うよりも、近年の東京の芝に合わせた形になります。
近年の春の東京の芝は当然時計も早いのですが、Roberto系や🇩🇪血統を始めとしたやや重めの血統がやたら走ります。
理由としては、馬場の高速化に伴い前半の前のポジションへの意識が強まり、前半からペースが流れてそれが結果的に耐久性・持続性を求められるレース質になっていき欧州の重い血統の中でも、長い間早い脚を使えるタイプの血統に適性が向いてるのでは無いかと思います。長い直線や、含水率が高くややソフティーな馬場も影響しているのかと思います。
とはいえ、ダートのスピード血統が集約された馬が押し切ってしまうケースがあるようにスピードを求められる為、重さ一辺倒では相性が悪くなってしまいますが、『重さの中にも軽さがある血統』この辺の感覚が一つポイントになると思います。
また、当日の馬場状態&傾向も踏まえておきたい所ではあります。
~~NHKマイルC、出走馬血統解説〜〜
*ここでは血統評価をA〜Dで評価していきたいと思います。たまにSが出てきます。笑
基準は下記の通り。
の以上4点。加えて、そこからその他条件がついて回り、それが良い方に出そうか、悪い方に出そうか、その辺りを±を付けて評価していきたいと思います。
✅セリフォス
朝日杯FS2着から臨みます。
父はサンデー系の中でも粘り強さのあるダイワメジャー。母父はドイツ血統を内包するLe Havre。母方でRed Godのクロス等、豊富なNasrullahやTom Foolクロスなどを持っており、タフさ・粘り強さも持ちつつ、前向きなスピードを持っているような血統構成。そこにSpecialを母に持つNureyevを持ちやや鈍重にも感じます。
将来的にはアドマイヤマーズなどのように1600~2000m辺りのカテゴリーで鈍重な上がりを使い能力を発揮しそうな印象があります。
ここまで上がり上位の脚を使い、ダイワメジャー産駒にしては切れ味があるタイプに感じますが、加速の遅さなどを見ている限り血統通りやや重さのある印象です。個人的にベストとしては小回りコースでコーナーから動いていくような展開が良いとは感じます。加速が遅い分、如何にスムーズに加速できるかがポイントでしょうが、そういった意味で大箱コースの東京は次点として問題無い印象。
多少なり欧州要素を求められる馬場になるのが良いとも感じますので、当日の馬場状態は精査したい所。
皐月賞出て欲しかったなぁ、、、(笑)
✅ダノンスコーピオン
アーリントンC1着から臨みます。
父はキンカメ後継のロードカナロア。母父にはSadler‘s Wells系のSligo BayでNureyev≒Sadler`s Wellsを持つややタフさ・馬力のある血統構成。母はカナダの芝マイル重賞勝ち馬という血統馬。やや父方の硬さが出ており、少し下り坂の惰性を付けて加速をする方がフィットするタイプに感じます。将来的には中距離の高速持続戦で能力を発揮してきそうな印象もあります。
前走は『よく立て直したな』と感じたのが一つ。共同通信杯ではばらけていたように感じたフォームが整って、しっかりと脚を伸ばして来れたのは評価に値すると感じます。ただ、今考えると左回りというのが一つの理由だったとも感じので、再度の左回りは一つの懸念になって来そうな印象です。
また、下り坂の惰性が無い東京は阪神に比べ少し加速しにくそうな印象を受けます。前走のパフォーマンスは評価しますが、ここは条件替わりに色々と課題が付きまとう印象です。
同馬の軽めの上がり性能と持続力を活かせる、ある程度締まった流れが欲しい所と感じます。
✅インダストリア
弥生賞5着から臨みます。
父はキンカメ後継でエピファネイアの全弟に当たるリオンディーズ。母父がハーツクライでサンデーの3×4持ち。母はインダクティで半兄のケイデンスコールとは3/4同血という関係になる。近親には中長距離で活躍したバランスオブゲームやフェイムゲームが居て、遡るとステイゴールド等を輩出したダイナサッシュ牝系出身の良血馬です。母方はスタミナやパワーがあるやや重めな並びですが、エフフォーリアと同様にシーザリオ(スペシャルウィーク)のスピード源をハーツクライのスピード源で刺激した形になっており、見た目以上に基礎スピードの高い血統構成になっています。
前走の弥生賞は外枠から勝負所で終始外を追走する形になり、上位の着順の馬達とはスムーズさでだいぶ差があった印象。その中で上がり最速・0.3差は評価出来る内容と感じます。また、前述の通りに見た目以上にスピード要素の強い血統なので、距離延長はやや苦しいローテだったかと思います。その中でのパフォーマンスという所も個人的には考慮したい。
距離短縮はプラスになると思いますし、半兄のケイデンスコールがこのレースで2着という実績も心強い。同馬の基礎スピードとその持続力が活きるレースが出来ればチャンスありと見ます。極端なハイラップやスローのレースにならなければ。
✅ジャングロ
NZT1着から臨みます。
父がサンデーを経由しないHalo系のMore Than Ready。母父が強烈なスピードを持つ現代では珍しいDomino系であるBroad Brush。Turn-toを4本持ち合わせた豊富な素軽い前向きなスピードを、Vice RegentやTom Rolfeなどで締めた血統構成。スピードとパワーが活かせるシチュエーションに向くタイプの一頭です。
前走は+400mの延長ローテでしたが、鞍上の絶妙な逃げで勝利。緩みの少ないラップを踏み、同馬の前向きなスピードが存分に活きた勝利だったと感じます。今回も先手を主張し、同じような展開に持ち込めるかが一つポイントでしょう。
懸念として挙げるならば、素軽いスピードを持っている故に欧州方面の馬力を少し求められる傾向にあるこのレースでは心もとなさがある。含水率が低い乾ききったパンパンの良馬場で見たい所です。
✅マテンロウオリオン
NZT2着から臨みます。
父がダイワメジャー。母父はキングカメハメハという配合。祖母がオークス馬レディパステルという血統馬で、現代の主流血統馬同士の配合としては珍しくアウトブリートベースの配合となっている。母の奥に欧州方面の前向きさを持っており、溜めを作って早めに仕掛けていくような積極的な競馬がフィットするタイプの血統構成と言えます。
以前は大味な所も見て取れましたが、ここ2走のように好位で器用に立ち回れるのが同馬の本来の姿。シルエットは父似の印象を受けますが、機動力、追走力の在り方からも、どちらかというと父よりは母方っぽい印象を受けます。そういった意味ではややタイトな小回り気味なコースの方が同馬には合う印象。広い東京コースではトップスピードで劣る可能性もあるでしょう。
ロス無く立ち回れる枠で一考したい所です。
✅プルパレイ
ファルコンS1着から臨みます。
父は新種牡馬のイスラボニータ。母父にはミスプロ系の中でもDanzigなどのスピードが出たFusaichi Pegasusという配合。また、曽祖母のラインには強烈なスピードを持つIn Realityを持ち、これがクロスする形。前向きなスピードを重ねた血統構成ですので、本質としては1400mくらいのスピードの持続と終いを求められるようなレースがマッチしそうな印象です。
3歳になってからのここ2戦では1400mを使い2着と1着。共に上がり上位の脚を使って来れている辺りやはり1400m戦のペース・展開が最もフィットしている印象。それならばシンプルに1600mへの延長はマイナスに感じます。
前走を見るにも前向きなスピードを活かし、前傾ラップを追走し終いを活かす形がベスト。スローの瞬発力勝負では2走前のようにキレ負ける可能性もある。以前のようにマイルでは先手を主張してくる可能性もありますが、ある程度前半から積極的に追走して行けるかどうかがポイントでしょう。
✅キングエルメス
アーリントンC3着から臨みます。
父がキンカメ後継のロードカナロア。母父が揉まれ弱さを出しやすい、サンデー系のスペシャルウィークという配合。母は2歳の短距離重賞を制しているステラリードという血統馬で、半兄姉であるパラスアテナやカイザーノヴァ、近親のレトロクラシックなど、ある程度仕上がりが早く早期から走ってくるタイプの一族出身です。
ミスプロのクロスや豊富なNorthern Dancerのクロスにより前向きな基礎スピードを持ったタイプですが、Sadler`s Wells≒NureyevのSpecialクロスなどによって淡白になりすぎていない血統構成です。
故障で5カ月程の休養を挟み今回が叩き2戦目。欧州要素を内包している所からも叩いた上積みは見込める。元々前向きさが強く、気性面に課題があったタイプだけに気持ちのガス抜きが出来るのはプラスになると見ます。
左回りの方が走り良い印象もありますし、ほんのりとある欧州要素もこのレースにはプラスに働く。安定した先行力から卒の無い立ち回りが出来れば、チャンス十分と感じます。
✅アルーリングウェイ
桜花賞8着から臨みます。
父はハーツクライ後継のジャスタウェイ。母父がダート的なパワーやスピードを助長するVice Regent系のフレンチデピュティという配合。奥にはFappianoとForty Ninerとミスプロの速い血を有しており、そういったミスプロの速い血が活きているのか、近親にはアルーリングボイスやアンヴァル、ストロングメモリーといった短距離戦線で活躍している馬が多い。総じて前向きさがあり、基礎スピードとパワーのある血統構成と言えます。
ジャスタウェイ×濃いめのNorthern Dancerという配合はNorthern Dancerの基礎スピードを引き出す(Northern Dancer≒Icecapade)ある意味ベタな配合系。同馬も1200~1600mで好走している辺り、そういった基礎スピードがある印象です。
前走は8着も0.2差と惜しい競馬。とはいえ、好位の内をほぼロス無く立ち回った上でのこの着順であり、そういった意味では着差以上に上位勢とは地力の差を感じた。
前走では本命を打ちましたが、今回は特段プラスになる要素も少ないですし、初の関東遠征という所からも評価しにくい。前走のタフな経験が活きる、もしくは状態面の更なる上積みが欲しい所です。
揉まれずにスムーズに立ち回れる枠と基礎スピードが活かせる馬場が欲しい所。
✅ソネットフレーズ
デイリー杯2歳S2着から臨みます。
父がRoberto 系のエピファネイア。母父がキングカメハメハで奥にサンデーという並び。三冠牝馬デアリングタクトやクラヴェル、スカイグルーヴ等と共通点のある配合になります。特に、三代母がエアグルーヴという所でスカイグルーヴとより近い。ボーデンの半妹に当たり、近親にはドゥラメンテがいる良血馬です。
やや奥手で重い並びの血統構成で、本質的には中距離の長く脚を使うシチュエーションに向きそうなタイプと言えます。
その前述に挙げたスカイグルーヴは短距離で頭角を現しつつある背景から、同馬に関してもスピードを求められるシチュエーションは良いんじゃないか?という声が上がって来そうですが、スカイグルーヴに関しては前向きな気性がネックになっていた所があるが故に距離短縮で成功した所があるので、同様の扱いは出来ない。
そういった意味で、追走スピード・基礎スピードを求められる条件替わりはマイナスに感じます。また、思うように使って来れていない背景からも、完成度の面でまだまだ劣っている印象。
素質の高さ、筋の通った血統背景等は評価しますが、焦らず今後に繋がるレースをしてほしいと感じます。
✅タイセイディバイン
アーリントンC2着から臨みます。
父がキンカメ後継のルーラーシップ。祖母がロンドンブリッジという配合。菊花賞馬キセキとは7/8同血という関係性に当たる血統馬です。Ahonooraなどの下り坂加速が効いた一族でもあるのですが、同馬は母父がダンスインザダークに変わった事でKey to the Mintからパワー・耐久性を補給しており、よりTeddyやTom Rolfeと言った所が効いた急坂などもやれるタイプ。やはりスピードの持続力に向いた血統構成で、血統が近いキセキにパワー・突進力を足したようなタイプです。
元々スタートでやや後手に回ることがあったり勝気な所があり、そのくせ抜け出すと気を抜いて甘くなるなど、癖のある所が目立ち勝ち上がりに時間を要しましたが、距離短縮によって集中力が良い感じに保たれてここ2走の好走に繋がっているかと思います。(なんか、ディアンドルとかホウオウイクセルとか、アルメイダミノル、トモジャタイクーンとかもそうですが、ルーラーシップ×サンデー+Nijinskyって癖馬多いイメージ、、、Nijinskyのクロスが効きやすいんですかねぇ、、)
今回は引き続きのマイル戦になりますが、馬力を求められる馬場での持続戦ならばチャンスがありそうな印象です。ただ東京は阪神以上にまとまった上がりを求められやすい為、血統的にもそうですが上がり実績に乏しい点でやや適性とはズレていると感じます。
前走同様に、前を射程圏に入れるレース運びで持続力を活かしたい所。
✅ダンテスヴュー
皐月賞10着から臨みます。
父はキングカメハメハ。母は地方交流重賞でも活躍しているクロウキャニオンという血統馬。兄弟にダート重賞で活躍したボレアスや弥生賞勝ちのカミノタサハラ。クラシック戦線で活躍したマウントシャスタやベルキャニオン、ヨーホーレイクなどがいる血統馬です。牝系を辿るとディーマジェスティやシンコウエルメスなどを輩出しているDoff the Derbyの牝系に繋がるMargarethen牝系という良血馬。急坂やダートをこなすTeddyやPlucky Liege由来のパワーに加え、耐久性を助長する牝系出身と言えます。
前述の通り、パワーや耐久性と言った所に適性があり、その他の能力もそこまで劣った所が無いまとまりのある総合力タイプですが、故に地力では上位から差がついている印象です。
東スポ杯のイクイノックスとの差を物差しにすれば、そこそこ評価出来るのかもしれませんが、それでも瞬発力やトップスピードで劣る分、東京では甘さを見せそうと感じます。一雨降るなど、パワーを求められるシチュエーションが欲しい。
✅ソリタリオ
スプリングS10着から臨みます。
父がRoberto系のモーリス。母父がミスプロ系のキングカメハメハという配合。母のサブトゥエンティはミスプロの4×3持ちで柔らかさと前向きさが伝わっている。また、ノームコアやクロノジェネシス、フサイチリシャールなどを輩出しているラスティックベルの牝系出身。総じて、一定以上のスピードを求められる馬場にも対応しつつ、パワー・持続力を求められる馬場・展開にも耐性のある血統構成。
前走は初めての大敗となりましたが、ほぼ内前で決まってしまい、後方から運んだ同馬には出番が無かったことや、初の距離延長、初の右回りが思った以上に響いた心象。勝負所で全く反応していなかったです。
今回は、左回り・マイルに戻るのはプラスになる。父がモーリスで重いイメージもあるかもしれませんが、母方からしっかりと基礎スピードを受け継いでおり高速持続戦は臨む所。極端な瞬発力勝負ならなければ、ここは条件好転のターンと見ます。
✅ドーブネ
スプリングS6着から臨みます。
父ディープインパクトに母父はStorm Cat系のFootsteps in the sand、そこにAlzaoの3×4を持ちSir GaylordのしなやかさやHalo、Turn-toの素軽さが活きた血統構成。長く軽い上がりを使えるタイプで、Storm Catの馬場融通の広さも見える非常にバランスの取れたタイプのディープインパクト産駒です。
前走はほぼ内前で決まってしまい、後方から運んだ同馬には出番が無かった印象。ただ、それでも大外を回して上がり最速の脚は後方組の中では目立っていた印象です。
あまり道中で積極的な立ち回りが得意なタイプでは無いだけに、マイルへの短縮というのは一つポイントになりそうですが、血統背景からはこなせてもおかしくない。道中の追走をクリアして上手く溜めることが出来れば、直線ではじけてもおかしくない。いつぞやのケイアイノーテックのような競馬が理想なのではないでしょうか?
✅ステルナティーア
チューリップ賞11着から臨みます。
父はキンカメ後継のロードカナロア。母はラルケットなので全兄妹にマイルCSなどを勝利しているステルヴィオがいる良血馬。Nureyev≒Fairy kingや三代母からくる日本らしいタフさをサンデーによって軽減させてバランスの取ったバランスの良い血統。極端な瞬発力勝負以外は基本対応できる卒の無い血統構成と感じます。
阪神JFの解説時に少し触れましたが、『大箱コースの瞬発力に特化している訳ではない同馬がしっかり好走してきた点は評価可能~』としているように、大箱コースは基本的に合わない。また、全兄のステルヴィオに比べると牝馬という事もあってかやや線が細く映る分、3歳のG1で大事な完成度という意味合いでやや劣る印象。
将来的には中山のマイルや東京・阪神の1400m等で適性を見せそう。東京マイルは適性としては合わない印象です。あと、ロードカナロア牝駒をG1で買うのも個人的には気が引ける。あの化け物(杏目)は別としてね、、、
✅トウシンマカオ
ファルコンS5着から臨みます。
父はサクラバクシンオー後継のスプリンターであるビッグアーサー。母ユキノマーメイドはNijinskyの4×3持ちで持久力が活きたタイプ。半兄に先行レースを得意としているベステンダンクがいますが、こちらは父がビッグアーサーに変わった事で、もう少し適性距離がマイル以下に寄った前向きなスピードを持ったタイプと言えます。
2走前のクロッカスSや4走前の京王杯を見ても、ある程度積極的な競馬をして前向きさ・持続力を活かすシチュエーションが向いている。そういった意味でマイルの延長はポイントになりそうですが、タフな流れになった3走前の朝日杯で積極的に運んで0.5差の6着は評価できる内容。当時も延長ローテだっただけに今回延長ローテ慣れしているのは少なからずプラスになると見ています。
前走は5着と案外でしたが、全く違う追走ペースだった事や中枠・多頭数替わりで馬に囲まれた事、父が下り坂適性の高い系統で急坂に適性が薄かった事等、悪条件が揃ってしまった。ただ、そういった中でも、ラストは外に出してから伸びているし地力は見せた。前走の経験を活かせればニュートラルに先行出来るでしょうし、揉まれること無くスムーズに運べれば十分チャンス有りと見ます。
✅オタルエバー
ファルコンS3着から臨みます。
父はキンカメ後継のリオンディーズ。エピファネイア同様のシーザリオの子供で揉まれ弱さのある子が多いが、ハマった際は高い能力を発揮する子が多い。母父はDanehill後継のRedoute's Choiceで、早期から動けるタイプ。また、リオンディーズが内包しているHabitatと相性の良いSir Gaylordを内包ししなやかさや前向きさがある印象の血統構成。
また、父リオンディーズ×母Northern Dancer+母非Northern Dancerというのも緊張と緩和が効いた同産駒の好配合と言えます。
Northern Dancer色が強く、そのせいかやや前向きさが強い様子が伺える。その分、朝日杯の時と同様にマイルへの延長が一つポイントになりそうですが、前走は溜めて運んで3着と結果を残したのは好印象。競馬ぶりに幅が出来たのは将来的にもプラスと捉えて良いでしょう。
ただ、血統的には積極的に行って後続に脚を使わせるようなラップを踏んで、母父Danehill系の一本調子感を活かす方面で運んだ方が良さは出ると思う。
どちらにしても締まった緩みの少ない展開と速い馬場が欲しい所。
✅フォラブリューテ
桜花賞14着から臨みます。
父はRoberto系のエピファネイア。母父がサンデー×トニービンのアドマイヤベガ。奥にはRound Table~Sir Gaylord(父方とクロス)と下り坂で強い血統が並び、溜めつつ徐々に加速していくようなシチュエーションに強い血統構成。母はマイルCSを勝っているブルーメンブラッドという血統馬。
エピファネイア×サンデー(キンカメ)×短距離牝系という並びがエピファネイア産駒の好例配合。同馬は重い要素が多いなりにそれに近い血統構成と言えます。故にエピファネイア牝駒の中では基礎スピードがあるタイプなのでしょうが、このメンバーに入るとさすがにスピード不足に映ってしまう。
将来的に距離を伸ばして見たい所です。
✅カワキタレブリー
アーリントンC11着から臨みます。
父が新種牡馬のドレフォン。母父がディープインパクトで、アウトブリードベースの配合馬。父がStorm Cat系という事もあり相性が良く柔らかさが出るSecretariat≒Sir Gaylordや、Cearleon等を持ち合わせ、ダート向きに出やすいドレフォン牡馬の中では芝でもやれるタイプに出ていると感じます。
奥に下りの加速に強いテスコボーイやKlaironを内包し、下り主体や平坦コースで惰性を付けながら加速するシチュエーションに強い血統構成でもあります。
少し競馬ぶりが安定しない所はありますが、父系らしく馬場融通の広さは強みなので、一雨降るなどで他馬がパフォーマンスを落とすシチュエーションが欲しいと感じます。
まともな馬場状態ではどうしても基礎スピードやトップスピードで劣る印象。夏の北海道でお会いしましょう。
~~まとめ~~
〜〜現状の印〜〜
ひとまず最上位評価の◎キングエルメスにしました。
解説部分でも触れましたがここは条件好転のターン。明らかにここを目標にしたローテは好感が持てます。また、血統的にも早期からの活躍が見込めるタイプで、今がピークでもおかしくないくらいに思っています。ほんのりとした欧州要素からもここはフィットした舞台設定に思えます。
〇インダストリアも評価したい存在。字面以上に基礎スピードのある血統構成で、東京のタフさを求められる高速持続戦も対応可能と見ています。この馬も距離短縮等、条件好転のターンでしょう。
穴目で▲ソリタリオと☆トウシンマカオも評価したい。
▲ソリタリオは実績自体は無いものの高速持続戦への適性は高い血統構成。父からもタフなシチュエーションは問題無い。☆トウシンマカオも今回が条件好転のターンで、更に追走慣れの観点から高速持続戦は対応可能な1頭。父はイメージ以上にタフさがあり、欧州要素を求められるシチュエーションも悪くないでしょう。
<補足>
本文では触れませんでしたが、もし血統を良く見られる方がここまでの内容を見るとこんな疑問が浮かんでくるかもしれません。ダノンスコーピオンとキングエルメスについて、、、
『同じロードカナロア牡馬で、Nureyev≒Sadler`s Wellsを持つ同士なのに、なぜこんなに評価に差が出ているのか』と。
色々と理由はあるのですが、、、
この2点を重視した結果という事になります。あくまでも”東京の~”というのがミソです。
ダノンスコーピオンが阪神の下り坂の惰性を活かせる、軽く下が硬い馬場での高速持続戦に向いているタイプ。という事が大きな理由になります。
また、先日配信した、【血統講座Vol.3】の内容にも触れるのでざっくりな解説になりますが、ロードカナロア産駒というのはイメージ以上にロードカナロアが内包するIn RealityやHis Majesty、次いでStorm Catが出やすい種牡馬です。ダノンスコーピオンはその典型例であり、欧州方面の馬力というのが効いていない字面に映るのです。
『母方のCaroは高速馬場適性を助長する』論者でもあるので、より東京の欧州要素を求められる高速馬場戦とは適性がずれて来ると感じます。
反対にキングエルメスは母方の血統構成から欧州方面のタフさ・柔らかさを受けており、父方っぽさもあるものの東京の欧州要素を求められる高速馬場戦という条件下では適性はこちらが上と判断しています。
実際問題、実力差が合ったり、展開の向き不向きでいくらでも結果は変わると思いますが、血統背景から見た適性の差ではこういった評価を付けざるを得ないという事です。悪しからず。。。
本日は以上になります!!
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