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桜花賞 血統解説❕🔥


こんばちわ!

今週は桜花賞の血統解説をお出しさせて頂きます!
今年は有力馬が抽選対象になっていたりと、戦前ではかなりの混戦ムードの様ですが、しっかりと各馬の血統を分析して行きたいと思います!

抽選対象馬に関しては決定後に追記致しますので、併せてよろしくお願いいたします❕🔥

それでは今週もよろしくお願いいたします❕🔥



~~桜花賞・好走血統~~


サンデー×多重Northern Dancer
✅スピード型Nasrullah(特にBold Ruler)


✅サンデー×多重Northern Dancer


多くの馬がこちらに該当すると思われるかもしれませんが、、、ポイントはNorthern Dancerが濃いという事です。サンデー×Northern Dancerは元々Almahmoudの牝系クロスが発生する相性が良い配合ですが、そう言った基礎的なスピードを助長する基本とも言える血統(配合)、いわゆる主流血統が活躍しやすい舞台という事です。

例の一つとして、、、


🔴2023年
2着コナコースト
父キタサンブラック(サンデーサイレンス系×Lyphard+ノーザンテースト)
母父キングカメハメハ(Northern Dancer3本)

🔴2022年
3着ナムラクレア
父ミッキーアイル(サンデーサイレンス系×Danzig系+Nureyev)×
母父Storm Cat

🔴2021年
3着ファインルージュ
父キズナ(サンデー系×Storm Cat)×
母母父ダンスインザダーク(サンデーサイレンス×Nijinsky)
→(サンデー×Northern Dancer)×2本持ち

🔴2020年
2着レシステンシア
ダイワメジャー(サンデーサイレンス系+ノーザンテースト)×
Danzig×Sadler's wells×Nijinsky
→サンデー×Northern Dancer4本持ち

🔴2019年
2着シゲルピンクダイヤ
ダイワメジャー(サンデー)×
Sadler's wells×Danzig×The Minstrel
→サンデー×Northern Dancer 4本

ダイワメジャー×Danzig&(or)Sadler's wellsはいわゆるニックスと呼ばれる好相性の配合(それも前述したAlmahmoudの牝系クロスが発生しているから、という事で相性の良さが説明が付きやすいです)ですが、ダイワメジャーが内包しているノーザンテーストの父がNorthern Dancerに当たりますので、母方と合わさり強調されるといった印象です。ここではこのレースで相性を見せるダイワメジャー取り上げましたが、こういった複数のNorthern Dancerがあったり、血統表の前の方に出てきてより濃い成分となる配合に注目したいです。



✅スピード型Nasrullah(特にBold Ruler)


スピード型Nasrullahは早期からの追走力(道中で前を楽に追いかける力や道中のペースアップにも楽に付いていける力を総称しています。)を助長してくれます。阪神JFの際にもポイントとして挙げた血統の一つです。スローになりやすいコースではありますが、やはりG1なのでトライアルよりペースが速くなることが多く、そうなった時にも対応できるか。
また、直線手前で加速する際、置かれない事も重要になりますのでそういった要素を補ってくれる血統の一つとして、今回もポイントに挙げたいと思います。

*スピード型NasrullahはBold Rulerを始めとして、Princely GiftやRed God、Nashuaが該当。


ちなみに、、、、
過去10年の3着内馬30頭中、

✅スピード型Nasrullah持ち・・・・27頭

✅スピード型Nasrullahの父母間クロス・・14頭


ちなみに過去10年で3番人気以内で馬券圏外に飛んだ10頭中4頭が5代血統表の中にスピード型Nasrullahを持っていない。ここに最初のポイントでもある、サンデーサイレンス×多重Northern Dancer、ミスプロ×米国血統のどちらにも該当していないのは10頭中6頭が該当。
(例2022年:ナミュール、サークルオブライフ等)

今となっては多くの馬がどちらかには該当してくる為、挙げたポイントは人気馬の取捨に使って頂いた方が、馬券的中に繋げられるかと思います。





~~桜花賞出走馬血統解説~~


*ここでは血統評価をA〜Dで評価していきたいと思います。たまにSが出てきます。笑
基準は下記の通り。 


①好走血統に沿っているか。
②そのレースで求められる能力に沿っているか。
③その馬が前走より血統的に条件が良くなるか。
④素質を感じる血統背景であるか。

の以上4点。加えて、そこからその他条件がついて回り、それが良い方に出そうか、悪い方に出そうか、その辺りを±を付けて評価していきたいと思います。



✅アスコリピチェーノ

血統評価:A


阪神JF1着から臨みます。

父はサンデー系の中でも欧州方面のタフさと粘り強さを兼ね備えるダイワメジャー。母父がDanehillの後継に当たるDanehill Dancerという配合。母が早期の芝の短距離戦を2勝しているアスコルティで、祖母が欧州の2歳G1馬リッスンという血統馬。近親にはG1でも活躍したタッチングスピーチ~キングズレインやサトノルークスなどがいる。
ダイワメジャー×Danzig+Sadler's Wellsという配合の並びは、メジャーエンブレムやレシステンシアなどと共通しており、特有の緩さが出やすいダイワメジャーの中のスピード源をしっかりと刺激して締めるような並びになっている。早期から芝のマイル付近で前向きなスピードを発揮し活躍できるタイプの血統構成と言えるでしょう。

前述で示した前提解説にもあるように、基本的には”スピード源をしっかりと刺激して締めるような”血統と言えますが、同馬のここまでの走りぶり的には良い意味でイメージからややずれている印象で、恐らく、母方で内包するRiver manやそこからくるBold Reason≒Never Bendなどの直線で活きる柔らかい欧州方面の前向きさが強く出ており、上がりを使えるダイワメジャー牝馬と言う観点からもどちらかと言うとシゲルピンクダイヤなどのような柔らかさを含んだタイプに感じました。
マイル付近で、とは述べましたが将来的にはマイル~中距離で対応する素養も見せているように思います。

個人的な感覚を述べると、良い意味で血統とギャップのある馬は、走りぶりにも伸びしろという意味で奥行きがあり評価できると見ている。早期の段階から重賞・G1と連勝し、その上で、まだまだ伸びしろを感じるという現況についてはプラスに捉えて良いだろうと判断します。

前走の阪神JFも中団から上がり2位の脚を使い勝ち切る内容。有力馬の回避もありレベルが1段下がってしまった中ではありますが、道中で馬に囲まれるような経験も初めてでしたし、道中の追走ペースも経験としてはかなり早くなった中での勝利であり、そういったシチュエーションに対応しての勝利は素直に評価して良いと判断します。
特に、この桜花賞ではより内有利の傾向が強まる所もあるので、前述の内でも競馬できるかどうかは非常にポイントになっていた。このポイントを潰せたのは今回活きるだろうと判断します。

勝ち負けのチャンス十分な1頭に感じます。




✅クィーンズウォーク

血統評価:A‐


クイーンC1着から臨みます。

父はディープインパクト後継のキズナ、母父がミスプロ系の中でも速いダートへの対応力があるFappiano系のHarlingtonという配合。母が米G1馬のウェイヴェルアヴェニューなので、半兄には2歳G1馬のグレナディアガーズがいる良血馬です。
父・母間ではクロスが発生していないアウトブリードベースの配合で、基礎体力を感じる配合になっており、更に母方のミスプロクロスが目立つ分、字面的には母方の色が強いと感じる並びと言える。母方の前向きな速力や追走力、更にはミスプロクロスやNasrullah系由来の柔らかさ・しなやかさが特徴の血統構成と言えるでしょう。良い意味で前述の半兄グレナディアガーズに似ているとも取れるタイプに出ているかと思います。

前走のクイーンCでは先行馬が手薄な中とは言え内前有利の展開・馬場の中で外を回し後方から追い込んで勝ち切る内容。上がりの3Fが11.1 - 11.6 - 11.7とほぼ失速せずに推移している中で差し切っており、内容の濃いレースになっていると感じます。
また、2走前の未勝利戦では抜群の手応えから早めに抜け出すと、そのまま押し切り11.8 - 11.4 - 11.2と加速ラップで突き抜ける内容。中盤がかなり緩んだため時計としては平凡でしたがこちらも好内容だったと感じます。

ここまで外目をスムーズに追走したり、後方から運んだレースが続き、馬群での競馬などを経験していないなど、やや経験値に乏しい所はありますが、スムーズに運べた際の打点の高さは魅力と言える。
血統的にもあまりゴチャ付いたシチュエーションが得意そうでは無いので、ハマるのに多少の条件は付きまといそうですが、血統適性や能力は十分評価できる。
スムーズに運べそうな枠に入ってくれれば、普通に評価したいと思います。





✅ステレンボッシュ

血統評価:B∔


阪神JF2着から臨みます。

父はRoberto系の中でも大箱向きのスピードを持ち早熟傾向にあるエピファネイア、母父がキンカメ後継の良血馬ルーラーシップという配合。3代母が名牝ウインドインハーヘアなので、同一族にはディープインパクト・ブラックタイド兄弟がいる良血馬です。
Sir Gaylordのクロスや父エピファネイアのスピード源を刺激する並び(Buckpusser≒Dinner Partner)をしており、更にトニービンを巻き込む形となると、配合としてやっている事はエフフォーリア(エピファネイア×ハーツクライ)などにも比較的近い配合と言える。基礎スピードが高く、大箱コースでの速い上がりを求められるレースや高速持続戦に強く、早期からも走ってこれるタイプの血統構成と言えます。

前走の阪神JFでは初めての多頭数・内枠というシチュエーションの中、馬群の中でレースを進め、直線では鞍上の流石の進路選択でスムーズに抜け出して来て上がり最速の脚を使って2着と言う内容。
阪神JF時の血統解説で懸念にしていた、多頭数や揉まれた経験が無い所を克服しての2着とあり、見た目以上に価値が高いと考えます。

また、2走前の赤松賞は中団前目から抜け出してくる卒の無い競馬で勝利。勝ちタイムの1:33.8は一昨年のナミュールと並んでのこのレースのレコードタイム。馬場や展開の差はありますが、元々このレースは少頭数かつ牝馬限定戦でスローペースになりやすいこの条件で、この時計が出たのは速く質の高い上がりが使えた証明でもある為、評価をすべきと感じます。
この血統通り、大箱コースでの速い上がりが使える展開でのパフォーマンスはこのメンバーでも上位の物があるでしょう。

高い能力を示しつつ、しっかりとレースにおける経験値も積んでいるので、弱点という弱点が無さそうな印象。
順当に評価すべき1頭と感じます。





✅チェルヴィニア

血統評価:C


アルテミスS1着から臨みます。

父はDanzig系の中でも欧州指向な柔らかさを持つハービンジャー、母父がキングカメハメハという配合。母がオークス2着の実績があるチェッキーノなので、半兄にはノッキングポイントがいる良血馬。更に母方を辿ると名牝ロイコンに当たるので、同牝系にはシンコウラブリイやキングストレイルなどがいる良血牝系出身です。
アウトブリードベースの配合で基礎体力も感じつつ、豊富なNorthern Dancerからくる基礎スピードや、柔らかさも感じるバランスの良い並びになっている。同父×母父からはブラストワンピースやモズカッチャン、ローシャムパークなどのG1・重賞ウィナーもいるように相性の良い配合の一つと言えるでしょう。
また、同配合の牝馬という事もあり、楽に追走出来るシチュエーションや柔らかい芝に強いタイプの血統構成に感じます。

前走のアルテミスSから約半年ぶりの1戦。そのアルテミスSでは前半Sペースから後半に速い上がりを求められる展開。
上がり4Fが45.6で12.0 - 11.4 - 11.2 - 11.0と4F連続で加速するラップを好位から差し切る内容のレース。上がり性能に関しては評価できる内容のレースだったと感じました。

また新馬戦ではボンドガールの2着に好走しており、ここでもレベルの高い走りをしていたと言えるでしょう。

ただ、ここまでスローペースでのレース経験しかないのが最大の懸念と言える。血統的にも、追走ペースが速くなるシチュエーションは苦手としそうなだけに、前走以上のペースになりそうな見立てが大きいここでは苦しむ可能性が高いと見ている。
対応には馬場が渋るなどの恩恵が必要に感じます。

個人的には距離延長になるオークスで狙ってみたい1頭。能力は評価しつつも、適性的にここでは評価しない方向です。





✅スウィープフィート

血統評価:B∔


チューリップ賞1着から臨みます。

父はハーツクライ後継の新種牡馬スワーヴリチャード。母父がBold Ruler色の強いアグネスタキオンの後継の中でも馬力・耐久要素を内包するディープスカイという配合。祖母は宝塚記念などG1を3勝している名牝スイープトウショウという良血馬で、Princely GiftやKlaironなどの下り坂血統色が強い牝系出身です。
父、母共に柔らかさを助長するNasrullah系やDroneなどを豊富に持っている一方で、母方のKey to the MintやTom Rolfeなどパワーや耐久性に振れた血統を持ち合わせており、総じて惰性を活かして徐々に加速して行くようなシチュエーションが合うタイプの血統構成と言える。

前走のチューリップ賞では後方からレースを進め、直線では大外を進出し一気に差し切る内容。特に直線半ばの手応えは1頭違う手応えで上がってきていた。
前後半34.5‐35.4とトライアルのこのレースにしては珍しく前傾気味の流れになった事もあり、展開面の恩恵があったとは思いますが、同馬以外は前や内で運んだ馬たちが上位を占めている点からも、それを差し引いても素晴らしいパフォーマンスだったと思いますし、改めて豊さんの追走管理能力の素晴らしさが見て取れたと思います。

柔らかさが見て取れる血統背景をしているだけに、道中で速い追走を求められるとやや苦しいだけに、前走のような大味な競馬になってしまうのはネックですし、こういったタイプは本番で苦しみがちなのは承知の上ですが、そういったレースでバイアスに反して結果を残している辺りはしっかりと評価すべきと感じます。

差しが効きやすそうな馬場になれば更に評価したい所ですし、抑えるべき1頭と感じます





✅コラソンビート

血統評価:B-


フィリーズレビュー2着から臨みます。

父はハーツクライ後継の新種牡馬スワーヴリチャード。母父がステイゴールド後継のオルフェーヴルという配合。祖母がマイネヒメル、その母コスモチェーロと続くので、近親にはウインマリリンがいる良血馬です。
サンデーの3×4を持ち、父と母が共にサンデー×ミスプロと言う並びになっている、如何にも前向きさや柔らかさに富んだようなタイプになっている。また、母父がノーザンテーストのクロスを持つオルフェーヴルという事もあり、闘争心やタフさも助長されている。総じて、前向きさとタフさを活かした積極的なレースが合う印象の血統構成です。

前走は1400mのフィリーズレビューに参戦。2着に甘んじましたが、勝ち馬に展開面で向いた印象もあるので、同馬は同馬でしっかりと走れていると評価します。前走の走り振り、そして2走前の阪神JFではほぼ同じ所から追い出した勝ち馬アスコリピチェーノとのラストの差や道中の掛かり具合を考えても1400m辺りがやはりベストのように思います。
マイルへの延長は少なからずマイナスと捉えるべきでしょう。

ただ、3走前の京王杯2歳Sは展開自体は前有利だった中を、2着馬と共に追い込み振り切って勝利。加速ラップで差し切った辺りまだまだ余力も感じさせますし、何より2歳のこの時期の上級条件では特に基礎スピードの面で差が出やすい牡馬相手に、この条件で結果を残したことは素直に評価して良いと感じます。
ここまで様々な形で競馬をして結果を残している点についても評価できる。経験値で言えば、このメンバーの中でも最上位に当たると言っても良いでしょうし、能力自体は非常に高い物があると評価できる

適性面で甘さが出そうですが、極端な枠を引かない限りは基本的に評価して損は無い存在のように思います





✅ライトバック

血統評価:A-


エルフィンS1着から臨みます。

父がディープインパクト後継のキズナ、母父がDanehillの後継に当たExceed and Excelという配合。母方を辿るとシンコウエルメスに当たるので、馬力を助長するMargarethen牝系出身の良血馬。同一族には英ダービー馬ジェネラスや皐月賞馬ディーマジェスティー、名スプリンターのタワーオブロンドンなどが居ます。
3代母のラインでBold Reason≒Never Bendの欧州方面の柔らかさを助長するニアリークロスを内包しており、それを父方のLyphardやSecretariatと言った所で助長したような配合になっている。また、母方に入って活きる血統でもあるMachiavellianも内包しており、パワー面の助長もしている。
キズナ牝馬と言うイメージも併せて、タフさや持久力を求められる長く脚を使うような展開で活きるタイプの血統構成と言えるでしょう。

前走のエルフィンSはスタート後はやや掛かり気味での追走になるが、中団内で折り合いをつけて追走。被されるシーンもありながら、直線ではばらけてくれたことでスムーズに加速し、次走でチューリップ賞を制するスウィープフィートを差し切る内容。(とは言え、チューリップ賞でのスウィープフィートはこのレースとは別馬のような走りをしてくるのであまり比較にはならないのですが、、、)
馬群でも競馬できた点や、追い出しを待てた点など、課題を潰して来ており、見た目以上に内容は濃く収穫のあるレースだったように思います。

新馬戦では内有利の展開と馬場の中を大外から上がり最速で差し切る内容のレースを披露しており、ここでも高い能力を発揮している。
血統のイメージとも併せ、楽に追走して脚を溜める事が出来れば速い上がりを長く使う事が出来るのが同馬の強みと言えるでしょう。

そういった意味で、前走以上に速い追走を求められそうな今回は不向きな印象。スローペースになるなど、展開の恩恵が必要な印象です。
個人的には距離延長のオークスで狙いたい1頭。血統は良いですが、ここは評価を落とす方向で。





✅イフェイオン

血統評価:C‐


フェアリーS1着から臨みます。

父はRoberto系の中でも大箱向きの素軽さを持つエピファネイア、母父がミスプロを内包するサンデー系のゼンノロブロイという配合。母が牝馬重賞で活躍したイチオクノホシという血統馬です。
サンデーの3×4を持ち俊敏さも活きたタイプですが、それ以上にSeattle SlewのクロスやBold Reason≒Never BendのニアリーなどのNasrullah由来メインの柔らかさやSir Gaylordのクロスなども内包しており、随所に柔らかさが活きた配合をしている。加えてAureoleの揉まれ弱さも強調されている事から、エピファネイア産駒のイメージらしく、揉まれずスムーズに運び脚を伸ばすような競馬に向いたタイプの血統構成と言えるでしょう。

前走のフェアリーSでは外目の枠から枠なりにスタートを切り、好位の外目を追走。早めに抜け出しそのまま押し切る内容。
内容としては、この血統の希望通りに外目で揉まれない競馬が叶った点や、先行馬が出遅れなどで崩れ、その影響もあり前が潰し合った事で、抜け出すタイミングを待てたのが大きいように思う。このコースでは不利になりやすい外枠での競馬でしたが、正直同馬にかなり向いた所が大きいように感じます。

また、2走前の未勝利戦でも同様に外を立ち回り抜け出す内容で、こちらもスムーズに立ち回れたことが大きかった印象。

経験値として乏しい印象で、ここでも揉まれない競馬が求められる事になるだろう。ただ、そういった競馬をすると不利な外を回さざるを得ないという八方塞がり感が強い。ここでは評価し辛い。
個人的にはオークス向きな印象もある。そちらで評価を検討したい。




✅セキトバイースト

血統評価:C


チューリップ賞2着から臨みます。

父がDanzig系の中でもより前向きなスピードを持つデクラレーションオブウォー、母父がStorm Cat系の中でも芝向きな要素を持つFootstepsinthesandという配合。母はアイルランドの重賞を制しているベアフットレディという血統馬です。
3/4がNorthern Dancer系ラインで∔αも持ち合わせる為、豊富なNorthern Dancerからくる基礎スピードを持ち合わせる。更に、Blushing GroomやNijinsky、ミスプロ、Forliなど、似通った配置の並びもあり、より父系らしい前向きなスピードが助長されている血統構成になっている。

前走のチューリップ賞ではキャリアで初めて逃げる競馬を慣行。ある程度締まった前半を演出しつつ、前有利の馬場を活かして2着に粘り込む内容。
延長ローテの苦しい状況の中で、前向きなスピードを活かせして強気な競馬が出来たのが大きいが、やはり馬場や展開の恩恵が大きかったように思います。内容としては過度には評価できないなと感じます。

また、馬体的にもかなり仕上げていたように感じます。そういった意味でも前走以上が見込みにくいターンだと感じてしまいます。
展開を作る可能性があるので軽くは扱えませんし、馬場の傾向や枠次第では1票入れる可能性もありますが、基本的には評価としては控えめです。





✅エトヴプレ

血統評価:C-


フィリーズレビュー1着から臨みます。

父はミスプロ系の中でも欧州方面の柔らかさを内包するDubawi系のToo Darn Hot、母父がDanehillの後継に当たるClodovilという配合。母がイギリスのマイルG1であるNahoodhという血統馬です。
5代血統内でクロスが発生していないアウトブリードの配合馬で基礎体力も感じますが、それ以上に父系・母父・牝系共に欧州方面の前向きさの強い並びをしている事で、短距離に向いた前向きさを持つ血統構成と言える。
高い闘争心や底力も持ち合わせる為、追々は直線競馬などでも力を発揮しそうな印象のあるタイプに感じます。

前走のフィリーズレビューは初の1400m戦。好発から先手を取り、そのまま内前有利の馬場と展開を活かして押し切る内容のレース。
同馬含めて内枠勢が上位を占めていた事もあり、枠の恩恵が非常に大きい印象。内容としてはそこまで評価できないと感じます。

また、それ以前は1200mを続けて使ってきており、1200m戦では牡馬とも対等以上に戦えている点は評価して良いと思います。ただ、マイルへの延長は血統的にもプラスになるとは思えず
一応溜めてプラスになる要素はあるのですが、一発で対応できるかと言うとハードルが高いか。

展開を作る可能性はありますが、基本的には評価は控えめです。




✅テウメッサ

血統評価:D


アネモネS2着から臨みます。

父はDanzig系の中でも欧州方面の柔らかさを併せ持つハービンジャー、母父がキングカメハメハという配合。祖母が牝馬重賞で活躍したライラプス、3代母が桜花賞2着の実績があるフサイチエアデールなので、高速決着に強い基礎スピードのあるラスティックベル牝系出身の良血馬です。
アウトブリードベースの配合で基礎体力も感じつつ、牝系由来からくる基礎スピードや、柔らかさも感じるバランスの良い並びになっている。同父×母父からはブラストワンピースやモズカッチャン、ローシャムパークなどのG1・重賞ウィナーもいるように相性の良い配合の一つと言えるでしょう。
また、同配合の牝馬という事もあり、楽に追走出来るシチュエーションや柔らかい芝に強いタイプの血統構成に感じます。

前走のアネモネSは道中では中団内を追走し、勝負所では他の馬に連なる形で徐々に外へ進出。そこから逃げ馬を交わす形に持ち込むも内を突いた勝ち馬キャットファイトの2着という内容。
内枠からのレースになりましたが、特段揉まれたり窮屈なシーンも無く、スムーズな競馬が出来たのが大きいように思います。また、内が掘れてやや荒れた馬場になっていたのもプラスになっていた印象。前有利の展開の中で差し脚を伸ばせたのは良いですが、そこまで高い評価は出来ない内容に感じました。

前述の同父・母父配合のチェルヴィニアもそうですが、オークスで狙ってみたいのは同馬もである
ただその上で、同馬は父・母父の配合が時計の掛かる芝向きなのですが、牝系は高速馬場が得意なタイプというやや嚙み合わせの悪い配合もやや気になる。個人的にはここでは評価しにくいと感じます。






✅キャットファイト

血統評価:B


アネモネS1着から臨みます。

父はStorm Cat系の中でも馬力た耐久性に富んだディスクリートキャット、母父がA.P.Indy系のパイロという配合。母はダートの短距離で勝ち星を挙げており、母方を辿るとNorthern Eternityと言ったMiswakiの半妹馬が居る血統馬です。
Buckpasserの5×6×6を持ったパワーや突進力のあるタイプで、父の良さが活かされている並びになっている。また、米国血統で構成された配合の割にはNorthern Dancerを中心にしたクロスが薄い配合をしており、アウトブリードベースにほど近いのも特徴父や母父の特徴がしっかりと出たタイプの血統構成と言えるでしょう。

前走のアネモネSは最内枠から好位を確保し、各馬が外を選択する中で1頭内を選択しロス無く回り押し切る内容。4走前のアスター賞では、中山芝マイルコースの2歳レコードを記録。中山マイルを得意としている事も大きいとは思います。
その上で、当時にも触れていたように”重い馬場を想定して~”としていたように、『基本的にはダート向きのイメージの強いディスクリートキャット産駒ですが、馬力が豊富な分、水を含んだ重いタフな芝であれば芝でも高いパフォーマンスを発揮できるのが一つの特徴。』としており、やや荒れた力を要する馬場になったのもプラスになったか。

今回は3走前にパフォーマンスを落とした阪神マイルに再びの参戦になりますが、その3走前の阪神JFは正直騎乗内容がひどいのが大きい。
内から好スタートを切ったのにずるずると位置を下げて直線でも弾けずと言う内容。瞬発力勝負に秀でた訳でも無いので、あの競馬では無理があるだろうと感じました。
やはり前走のように、ある程度締まった流れで前向きな速力と持続力を活かす方が向いていると言える。そういった意味で、今回積極的な先行馬が揃っているのはプラスになる印象。

阪神JFの敗戦で舐められるようなら再度評価するのも一考したい所です。





✅セシリエプラージュ

血統評価:B-


フィリーズレビュー3着から臨みます。

父はStorm Cat系の中でも芝向きの要素を持つブリックスアンドモルタル、母父がキングカメハメハという配合。母が桜花賞3着の実績を持つアットザシーサイドという血統馬で、祖母も阪神JFで3着の実績があるルミナスハーバーという一族出身です。
父、母母父でBold Rulerを計3本持ち、それを含めた豊富なNasrullahを持ち追走力が助長されている並びの配合になっている。追走力を活かしやすい平坦~下り主体のコースでのに強いタイプの血統構成に感じます。

前走のフィリーズレビューでは、道中は中団外目を追走。直線でも外を回して進出し3着を確保する内容。
内を立ち回った馬が上位を占める中で、外を回して好上がりを使ってこれたので見た目以上に内容は濃いように思います。

ただ一方で、前述した追走力を活かしやすい阪神内回りと言う舞台だった事も大きかったと言える。特に、被されたりせずにスムーズに立ち回り加速できたのも非常に大きかったように思います。
良い走りを見せた一方で、条件が良かった故に今回で上積みは見せにくいのではないかと感じます

阪神の外回りも悪くは無いのですが、前走程では無いという意味でマイナス評価とします。





✅マスクオールウィン

血統評価:C∔


フェアリーS2着から臨みます。

父がStorm Cat系の両刀種牡馬ドレフォン、母父がサンデー系の中でもトニービンを内包するハーツクライと言う配合。祖母が欧州重賞を勝利しているエルーセラという欧州ルーツの牝系出身の血統馬です。
5代内ではクロスが発生していませんが、Sharpen upの5×6を内包し、更にHyperionを巻き込む形にもなっている事で、名牝Mixed Marriageをより強調し耐久性や底力もしっかりとしている。基本的には父らしい前向きなスピードがありそうなタイプですが、そこまで淡泊では無くタフなシチュエーションにも対応できるタイプの血統構成に感じます。

前走のフェアリーSは新馬戦以来のマイル戦。道中は溜めて後方からでしたが、4コーナー手前辺りで進出を開始し外を回して上がり2着を確保する内容。
勝ち馬も外を進出して上がってきているので、結果としてこの形がハマったように思います。内容としては及第点レベルに思います。また、ここまで短距離を中心に使ってきていたので、その面からも前走の溜める形がハマったように思います。

血統的には延長ローテもこなす下地はありそうなだけに、引き続きのマイルも問題無く対応はしそうですが、前走のような大味な競馬一辺倒になるなら厳しいと感じます
前向きな評価はし辛い所です。





✅ハワイアンティアレ

血統評価:D∔


チューリップ賞3着から臨みます。

父はキンカメ後継の中でもスピードに富んだロードカナロア、母父がサンデー系の中でもドイツ血統を内包したタフさを持つマンハッタンカフェという配合。母がダートで5勝を挙げたモアニケアラという血統馬です。
Ribotのクロスを持ったパワー・耐久性が目立つ並びの配合ですが、特段強調された箇所などが無い平凡な配合と言える。急坂や時計の掛かる馬場などに強いタイプの血統構成で、追々ダートなどに対応する可能性もあるタイプに感じます。

前祖のチューリップ賞では、後方から運び直線では間を割るように伸びて来て3着を確保する内容。その前の未勝利戦ではやや寄れながら伸びていたようなシーンもあったので、そこから考えると大分進歩した走りを見せたと言える。
この短期間の間に成長した所を見せられたのは好感が持てる点と言えるでしょう。

ただ、血統的に見れば平凡と言える。個人的にはダート戦や短距離戦で追々見せ場を作りそうな血統に思います。
その上で、前走の走りがフロック視されているような人気と見たら1票入れても良いのかなと思います。





✅ワイドラトゥール

血統評価:D


チューリップ賞13着から臨みます。

父がA.P.Indy系のカリフォルニアクローム、母父がサンデー系の中でもBold Ruler色の強いアグネスタキオンという配合。母がワイドサファイヤなので、半兄には芝・ダート両方のマイル重賞を制しているワイドファラオがいる良血馬です。
Numbered Accountの牝系クロスを持つ特徴のある父ですが、その特徴を母方のBuckpasserによって刺激するような形の並びになっている。素軽さに加えて、前向きな速力やパワーが助長されたタイプの血統構成と言えます。追々はダートなどでもやれる素養がありそうな血統に感じます。

前走のチューリップ賞は13着と大敗。先行し好位の内を確保しますが、直線では早々に脱落し13着という内容。延長ローテが大きく響いてしまったように感じますが、展開や馬場的には内前有利とも取れる流れだっただけに、もう少し見せ場を作って欲しかったのが本音。
ここでは力が足りないと判断せざるを得ないでしょう。

血統的にも戦歴的にもマイルより短い所の方が合っている印象
ここでは評価できない。




✅シカゴスティング

血統評価:B∔


フィリーズレビュー12着から臨みます。

父はSadler's Wells系の中でもHaloの俊敏さが効いたロゴタイプ。母父がRoberto系の中でもよりタフさを持ち合わせるスクリーンヒーローという配合。祖母がマルバイユなので、母の半姉には桜花賞馬マルセリーナやグランデッツァがいる血統馬です。
サンデーの3×4を含んだHaloを3本持ち合わせており、俊敏な動きが出来そうなタイプでありつつ、全体的に欧州味が強い並びになっている。基本的には溜めを作って勢いを付けて長く脚を使うような形が合うように感じます。素軽さがあるだけに、安定して上がりの脚を使ってこれるだろうなとも感じます。

前走のフィリーズレビューは12着と大敗。逃げた勝ち馬を追いかける形になってしまいましたが、ここまで経験している以上のペースで逃げられた事でやや苦しいペースになってしまったのが大きいように感じます。もう少し見せ場を作って欲しかった所ではありますが敗因は明確と言えるか。

ただ、ここまでレースの形や距離、展開を問わずに安定して上がり上位の脚を使ってこれており、血統面のイメージも併せてこの辺りは同馬の強みと言えるでしょう。
控えて溜める分には問題無いタイプだけに距離延長もそこまで苦にせず対応する事は可能だろうと思います。

その上で、やはり欧州方面の重めの血統をしているだけに、どうしてもトップスピードに欠ける印象を同時に持つ。溜めは必要でありながら、極端な瞬発力は避けたいというちょっと矛盾した課題を、マイルという距離では前提に感じるだけにここで通用するだけの好走レンジは非常に狭いように感じる。

この課題を阪神JF時に挙げさせて頂いていますが、前走の速い前傾ラップの経験を上手く生かせればプラスになる可能性もある。
先手を取る可能性も含めて軽くは扱えない1頭に感じます。





✅ショウナンマヌエラ

血統評価:C


チューリップ賞14着から臨みます。

父がハーツクライ後継のジャスタウェイ、母父がRoberto系の中でも大箱向きの素軽さを持ち合わせるシンボリクリスエスという配合。母方を辿るとスカーレットインクに当たるので、同牝系にはダイワメジャー・スカーレット兄妹やヴァーミリアンなどがいる良血牝系出身です。
3/4Hail to Reason∔1/4非Hail to Reasonの好形配合の並びになっており、そこにサンデーの3×4を持つバランスの良い配合になっている。父ジャスタウェイと相性の良いNijinskyを内包する事でスピード源も刺激されており、配合自体は良い並びの血統構成と言えます。

前走のチューリップ賞はスタートで後手を踏み後方からのレース。(意図的にスタートを遅らせたようにも感じますが、、、)
これまでは逃げる競馬がメインでしたが控える競馬は初となった。
ただ、それで進展があったかと言うとそうでもなかったので、特段評価する事は出来ない。

晩成感もある血統だけに、現状の完成度でも劣っている印象ですし、パフォーマンスも心もとない。
配合自体は素質のありそうな所を感じますが、現段階では評価できないと感じます。




~~まとめ~~





✅現状の印



◎アスコリピチェーノ
〇ステレンボッシュ
△クィーンズウォーク
△スウィープフィート
△コラソンビート
△シカゴスティング

現状の本命はアスコリピチェーノとします。

大前提として、阪神JF組を素直に評価すべきと見ています。
チューリップ賞はメンバーレベルが低めと判断、フィリーズレビューは有利不利の差が激しく、好走した馬のレベルはやや疑うべき。するとおのずとして阪神JF組が相対的に上に来るかなと判断します。

*枠が既に発表されましたが、正直かなり難しい枠の並びになりましたね、、、
もう少し検討して最終予想はいつも通りnoteでお出しします。



今回は以上になります!
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