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ヴィクトリアマイル 血統解説❕🔥


こんばちわ!

先週のNHKマイルCでは今年初めてS評価を付けたアスコリピチェーノが2着に好走!ただ、評価を落としたジャンタルマンタルが勝利してしまい、反省点はちらほら今週はより完璧な予想が出来るようにまた頑張っていきたいと思いますので、今週も引き続き血統解説をよろしくお願いします。

それでは今週もよろしくお願い致します❕🔥





〜〜ヴィクトリアマイル、好走血統〜〜


In Reality、Nijinsky持ち
Nashua持ち


✅In Reality、Nijinsky持ち


一件すると相反するような要素を持つ2つの血統ですが、早い流れになった中でも上がりを使ってこれるという点ではこの2つの共通点になるかと思います。

In Realityは前半から流れることに対して特に高い適性を見せます。また、そのスピードを最後まで持続することに向いていると言えます。
また今のIn Reality持ちの活躍馬はほとんどサンデーの血と合わさることで上がりでもそのスピードを使えるという点で今の高速決着に対しての適性を求められる日本競馬にとてもマッチしている印象です。
Nijinsky持ちに関しては元々早く流れるようなタフな展開や馬場に強い血統ですが、前向きなスピードもありつつしっかりした長い上がりを使える血統という点であっている印象。

例えば2014年〜2016年の3年間で3.1.1着だったストレイトガールは父がフジキセキでIn Realityを内包。母方にはDanzigを持っています。この馬に関してはラップバランスが三年とも違うにも関わらず好走を続けましたので牝馬の中では地力が1枚上だった事もあるかもしれませんが、適性があってたと言わざるを得ません。またこの馬が好走した2015.2014年に関しては相手にNijinsky持ちが来ていた事も切れない関係である事を物語っていると思います。(2015年:ケイアイエレガント、ミナレット 2014年メイショウマンボ)

2016年に関してはG1馬が相手でレベルの高いレースだったと言って良いかもしれませんがそれでもG1馬2頭を適性の差で負かしたと言っても良いかもしれません。

また、2020年に圧勝し『これは適性なんて関係ないだろ!』と思わせてしまったアーモンドアイもさりげなく、In RealityとNijinskyを持っています。これを言った瞬間気付く方もいるかもしれませんが、アーモンドアイの父であるロードカナロアはどちらも持っているため、このレースの注目の種牡馬になってくるでしょう。
*と、言いつつ牝馬のロードカナロア産駒なんて大したこと無い個体が多い傾向があるので出走しても評価しないとは思いますが、、、




✅Nashua持ち


トレンド的な意味合いが強めなのですが、ミスプロやRobertoと言ったNashuaを内包する系統が多く好走していたように見受ける。近年の東京の芝はどちらかというと”高速馬場だけれどもNashuaやSpecialのジリっぽさが求められるシチュエーション”になっていることが多い。
特に体力で劣りやすい牝馬同士の一戦という事もあり、長い直線で切れる事の出来る瞬発力と併せて、持続力の土台のような要素が必要になってくるだろうと思います。

そういった意味でNashuaであったりSpecial等の持続力を助長する要素は非常に重要になるだろうと感じます。





〜〜ヴィクトリアマイル、出走馬血統解説〜〜


*ここでは血統評価をA〜Dで評価していきたいと思います。たまにSが出てきます。笑
基準は下記の通り。 

①好走血統に沿っているか。
②そのレースで求められる能力に沿っているか。
③その馬が前走より血統的に条件が良くなるか。
④素質を感じる血統背景であるか。

の以上4点。加えて、そこからその他条件がついて回り、それが良い方に出そうか、悪い方に出そうか、その辺りを±を付けて評価していきたいと思います。


✅ナミュール

血統評価:B


ドバイターフ2着から臨みます。

父はDanzig系の中でも欧州的なタフさがあるハービンジャー。母父はダイワメジャー。母のサンブルエミューズや半兄のヴェスターヴァルト。近親のアヴニールマルシェ、三代母の桜花賞馬キョウエイマーチなど比較的早期から活躍した馬たちが一族にいる血統馬です。
二面性がある血統ではありますが、ここまでの走りぶりからはハービンジャー牝駒らしくダンシングブレーヴ≒Shareef Dancerの素軽さや柔らかさが活きたタイプの血統構成と言えるかと思います。

昨秋のマイルCSを勝利。故・藤岡康太騎手が当日乗り替わりでG1勝利に導いたのも記憶に新しいですね。この時の立ち回りは後方から運び、直線でも外を選択し伸びる内容でしたが、正直褒められた立ち回りでは無かった。直線で良い所が開いた点など、多少運も味方につけた所があったと言える。それだけに、ナミュール自身の地力強化が非常大きな要因だったように感じます。
その後も香港、ドバイのG1で3着・2着と好走したように、明らかな地力強化が見込めている。今が充実期と言えるでしょう。

3走前のマイルCSなどのように追走にゆとりが出来る方が良さが出るだけに、速い追走が求められるシチュエーションになるとやや苦しい印象がある。距離短縮ローテですし、前走のドバイターフも後傾気味のラップになった事に加えて後方から運んでいた事もあり追走自体は楽に出来ていたので、そこに比べれば条件は多少悪化のターンと言える。

その上で、前述したように地力強化が見込める点や、以前であれば間隔が詰まっている点などが気になりますが、今であれば問題にしないだろうと思います。
やや割引つつも、順頭に評価して良い1頭と感じます。





✅マスクトディーヴァ

血統評価:B∔


阪神牝馬S1着から臨みます。

父がキングカメハメハの後継でエアグルーヴの子である良血馬のルーラーシップ、母父がディープインパクトという配合。祖母が短距離重賞を中心に活躍したビハインドザマスクという血統馬、同一族にはダート戦線で活躍したサンライズソアやヴィクトリアマイルを勝利しているコイウタがいる良血牝系出身です。
母方でLyphardのクロス(Alzao≒ダンシングブレーヴ)を持ち、しなやかさが助長された母方に、大跳びなルーラーシップが父に当たるので、如何にも大箱向きでスムーズに運ぶ事で力を発揮するタイプの血統構成と言えます。全体的に柔らかさが目立ち、やや緩さも感じるタイプだけに、楽に追走出来るシチュエーションの方が良さが出ると言えるでしょう。

前走の阪神牝馬Sでは中団内を追走し、馬群を割りながら抜け出して振り切って勝ち切る内容。やや強引な形でしたし、減速しないように捌いた鞍上の技術もあったとは言え、好内容のレースだったと感じます。
2走前の東京新聞杯は6着に敗れましたが、スタートで後手を踏んでしまい、道中で強引に巻き返しに行く展開に、内有利の馬場・展開の中で外を進出してしまった事もあり伸びきれず。0.4差の6着はむしろ評価できる内容だったと感じます。

秋華賞では後方から追い込み2着まで追い上げる内容。特にゴール前の勢いは勝ち馬リバティアイランドを大きく上回っていたように感じますし、ここも評価できる内容。
4走前のローズSでは1:43.0と1800mのレコードを記録。この時に残り200mの時点で既に先頭に立っていたので、1600mの通過タイムが1:31.2という水準を見ても、マイルでも速い時計に対応できる下地はあると言える。

ここまでの走り振り的にも、高速持続戦から瞬発力勝負まで広く対応しており、大箱コースのスピードに乗れるシチュエーションであれば高いパフォーマンスを発揮してきている。また、重い馬場にも対応しており、父系らしい馬場融通の広さも武器と言える。

血統的な適性は及第点レベルに感じますが、ここまでの走り振りから地力を十分評価できる水準と言えるでしょう。高評価としたい1頭





✅ウンブライル

血統評価:A-


阪神牝馬S2着から臨みます。

父はキンカメ後継の中でもスピードに富んだロードカナロア。母父がSadler's Wellsの全弟に当たるFairy kingの後継に当たるファルブラヴという配合。母はラルケットなので全兄にマイルCSなどを勝利しているステルヴィオ、一世代上には2歳時から活躍したステルナティーアがいる良血馬です。Nureyev≒Fairy kingや三代母からくる日本らしいタフさをサンデーや父方によって軽減させてバランスの取ったバランスの良い血統。極端な瞬発力勝負以外は基本対応できる卒の無い血統構成と感じます。

前走の阪神牝馬Sは2着に甘んじましたが、勝ち馬のマスクトディーヴァとは枠と道中の位置取りの差が大きく出てしまった印象。超スローペースだった事もあり、尚の事そうだったように思います。
むしろ外を回していた事を考えれば評価すべき内容だったように思います。

2走前の東京新聞杯は9着と敗れてしまいましたが、久々で∔22㎏と大きく馬体を増やし、更に内有利の馬場と展開の中で上位陣よりも外を回す事になったロスも響いた印象。敗因は明確なだけに度外視で良いと判断します。

マイル戦では安定した上がり性能が武器の一つで、状態や条件が整っていればラストはしっかりと伸びて来れる点は評価したい所です。
ただ、以前から申しているように、同馬のベストは1400mと考えている。ブリンカーの効果ももちろんあると思いますし、1400向きのスピードを無理やり溜めて、末脚に転化しているような印象の走りをしており、マイルではイメージ以上に展開待ちになりやすいと言えるでしょう。

前走より速いペースになる可能性が高い今回は位置が前走より後方になる可能性が高く、そうなった際に間に合うかどうか、もしくは位置を取りに行った際にラストまで脚が持つかどうかがポイントになるだろうと感じます。
血統的な適性自体は悪くない。

差し脚を活かせる展開想定か、溜めやすい内目の枠が欲しい所でしょうか。





✅モリアーナ

血統評価:C-


阪神牝馬S3着から臨みます。

父はRoberto系の中でも大箱向きの素軽さを持つエピファネイア、母父がノーザンテーストを内包するダイワメジャーという配合。4代母がBurghclereなので、一族にはウインドインハーヘア~ディープインパクトやレイデオロなどがいる血統馬です。母父がダイワメジャーである事やHabitatのクロスを持っている牝馬で事からやや緩さも感じる並びになっていますが、Special≒ThatchやDanzigと言った所でしっかりと締め、更に基礎スピードも感じるバランスの取れた血統構成になっています。

前走の阪神牝馬Sは後方から運び、物理的に届かないような位置からの競馬ながら3着まで追い上げてきており評価可能な内容と言えるでしょう。

血統的にはやや中距離指向な面があり、マイルでのパフォーマンスは適性としては1枚劣ると言えるでしょう。
近走の中では2走前のAJCCがトップパフォーマンスだったように思います。
一度マイルを使った事で慣れなどが見込めるとは思いますが、それを差し引いても、人気になりそうな立場でマイルG1で評価する価値は現状薄いように感じます

個人的には次走で宝塚記念を使って来ていたら評価してみたい所です。




✅スタニングローズ

血統評価:B∔


大阪杯8着から臨みます。

父は母方を出しやすいKingmambo系のキングカメハメハ、母父が独特のパワーを助長するVice Regent系のクロフネという配合。祖母は名牝ローズバドなので、一族にローズキングダムやローゼンクロイツなどがいる、いわゆる”バラ一族”の出身という血統馬。
Northern Dancerを豊富に持ち、前向きさ・早期からのスピードが見える基礎スピード豊富な血統。更に母父からの馬力に加えMill Reefクロスを持つ牝馬らしい切れ味を持っているタイプです。

前走の大阪杯は昨年のヴィクトリアマイル以来の約10か月振りのレース。逃げてレースを進めるも、勝負所では抵抗できず8着に敗れる。ただ、久々だった中でも0.5差に留めており、早々に勝ち馬に交わされた中でも、ラストまで止まらず自分の走りが出来ていた点は評価したい。
一度使った上積みは見込めるでしょうし、母父クロフネと言う点からも短縮ローテで買う価値はあると言えるでしょう。

前走は逃げましたがこれまでは控えて競馬してきましたし、本来は安定した先行力と機動力や持続力を活かして立ち回るタイプ。
東京替わりがプラスになるタイプでは無いですが、極端に速い上がりを求められなければ十分力を出せると言える。

なるべく内目の枠、スムーズに先行しやすい偶数枠などが欲しい所ですが、上積みに期待して評価したい1頭です。





✅フィアスプライド

血統評価:B


中山牝馬S9着から臨みます。

父がディープインパクト、母父がミスプロ系の中でも万能性を助長されるKingmamboという配合。母がストロベリーフェアなので、全姉に秋華賞3着の実績があるソフトフルートがおり、祖母には米2歳G1を制しているストームソングがいる良血馬です。
父ディープインパクトと相性の良い事で知られるStorm Catと≒の関係性に当たるSummer Squallを母方に内包しており、高速持続戦への対応力が助長された並びの配合と言える。その上で、母父Kingmamboなどから万能性も助長しており、馬場融通の広さも感じるタイプに映る。良い意味で抜けた長所が無く、様々なシチュエーションに対応できる血統構成と言えます。

前走の中山牝馬Sは不利な外枠からのスタート。道中は後方から運び、3コーナー辺りでスローペースを見越して動き出して行きますが、そのタイミングで前がペースアップしてしまい、同馬にとっては見た目以上に脚を使う展開になってしまった。その分、ラストまで脚が残らなかったと言えるでしょう。

ここまで牡馬相手でもほぼ対等に戦えており、地力で大きく劣る事は無いと感じる。加えて、適性的にも舞台を選ぶようなタイプでも無いので、東京替わりも問題無く対応できるだろうと見ます。
展開も前走のような苦しいシチュエーションにならなければ、瞬発力勝負から持続力勝負まで広く対応できるだろうと感じます。

対応力の広さから抑える価値はある1頭と感じますし、もし馬場が多少なり渋るなど、他の馬がパフォーマンスを落とすようなシチュエーションになればより浮上もあるか。




✅コンクシェル

血統評価:C-


中山牝馬S1着から臨みます。

父はディープインパクト後継のキズナ。母父がSadler's Wells系のGallileoという配合。母はザナなので半姉にはマリーナやフローラS3着のシンシアウィッシュがいる血統馬です。
欧州方面の重さや前向きさを多く持っており、タフな芝などに強いタイプ。ただ、母の奥にAureoleを内包している事で揉まれ弱さがある。馬群での競馬にも適している事が多い欧州血統ではありますが、それらとはやや外れているタイプの血統構成です。

前走の中山牝馬Sは昇級初戦での重賞挑戦で逃げ切り勝ち。稍重という力を要する馬場であった事や、先行馬が手薄な中で同馬がペースを作れた点など、向いた面も強い。
前述もしているように、揉まれ弱さを持ち合わせる為、これまでの走り振りを見ても前走のようにスムーズに行けるかどうかがポイントになると言える。

その上で、東京コースへの適性は劣る印象。中山などのパワーや持続力などを活かしやすい条件の方が合うと見ているので、ここで上積みを見せるのは厳しいと感じます。
展開を作る可能性はあると思いますが、基本的には評価しにくい。





✅ハーパー

血統評価:A-


大阪杯13着から臨みます。

父がハーツクライ。母父はA.P.Indy系のJump Startという配合。母はアルゼンチンの2歳G1馬セレスタという良血馬で、半姉にはJBCレディスクラシックを制したヴァレーデラルナがいる。
産駒が晩成傾向にあるハーツクライ産駒ですが、母父Jump StartがBusandaを内包していたり、母の奥に相性の良いNijinskyを内包していたりと、父が持つスピード源をしっかりと刺激したような形になっており、早期からもスピードを発揮できるような血統構成になっている。基本的には軽めのスピードを発揮しやすいコース・馬場でパフォーマンスを上げるタイプと言えるでしょう。
父系の違いはありますが、(サンデー×トニービン)×(Roberto+ストロベリーロード×ミスプロ+Nijinsky(≒The Minstrel))と言う並びはリバティアイランド風味を感じるのも頭に入れておきたい。

前走の大阪杯は、中団前目に付けるも、向こう正面辺りで外に切り替えて追走するも、道中の加速に着いていけずに置いて行かれてしまい、直線では伸びきれず。
2走前の有馬記念に続いて道中で外から被されたり寄られるシーンもあり、精神負荷の大きいレースだったように感じますし。その上で、内を立ち回って欲しかった所もあった中で、外を終始回す走りをされてしまったので、同馬は力を発揮しきれなかったように思います。

今回はマイルへの短縮ですが、ハーツクライ産駒らしく短縮自体はマイナスに感じる。ただ、ハーツクライ産駒の中でもスピード源を刺激した配合と言う事もあり、対応出来なくはないだろうと感じています。
好走血統に比較的合致している所もありますし、対応できる範疇と判断したい所です。

前走の大阪杯にも評価した点ですが、”精神面の強さ”は同馬の強みの一つだと思っている。その面も活かせるよう内枠で競馬で競馬できるチャンスがあれば積極的に評価したい所です。





✅ドゥアイズ

血統評価:B-


阪神牝馬S5着から臨みます。

父はキンカメ後継のルーラーシップ。母父がディープインパクトという配合。祖母が英国G1で活躍したサミットヴィルという血統馬です。
同父×母父の配合にはキセキやアンティシペイト、ワンダフルタウンなどがいる大箱向きの持続力に富んだ配合です。奥にDanzigとKlaironを持ち合わせている辺りキセキとも共通点のある血統構成で、持続力と下り加速に向いたタイプです。あまり簡単に失速しないタイプにも感じます。

前走の阪神牝馬Sは後方の外目をリズム重視で追走し、直線では追い上げるも超スローペースだった事もあり、物理的に届かない中で5着まで追い上げる内容。道中の位置取りを考えれば良く追い上げている方と評価をしています。

ただ、ここ3走は阪神や京都の外回りなど、下り主体の勢いを付けやすい同馬に向いたシチュエーションでレースが出来ていた側面もあり、ある程度高いパフォーマンスは発揮して然りなように感じる。
東京に変わる事は悪くない物の、プラスとは言い難い印象を持ちます

また、血統的にも大味なタイプである為、ある程度スムーズな競馬が出来るかどうかが求められるか
外目の枠からスムーズに立ち回れれば、一考もあるか。





✅ライラック

血統評価:C∔


阪神牝馬S10着から臨みます。

父がステイゴールド後継のオルフェーヴル。母父がキングカメハメハという配合。母がヴィーヴァブーケなので半兄(3/4同血)には札幌2歳Sを勝っているブラックホールがおり、辿るとスカーレット一族にもあたる名牝系出身の血統馬です。
同父×母父からは日経新春杯を勝っているショウリュウイクゾや先日の中山金杯でも4着に好走したタガノディアマンテ、フローラS2着のホウオウピースフルなどがいる相性の良い配合。キンカメが持つNureyevのSpecialが活きる配合で(オルフェーヴルが持つLt.Stevensの母がSpecialの近親)豊富な持久力を持っている血統構成と言えます。ノーザンテーストの5×4×4も持っており欧州方面の前向きも併せ持っているタイプで、長く脚を使って持久力や闘争心を発揮できるのが強みと言えます。

前走の阪神牝馬Sは超スローペースでキレ負け、おまけに大外枠と厳しいシチュエーションでしたし、関西遠征もあってか‐16㎏と大幅に馬体を減らしてしまったのも響いた印象です。
2走前の有馬記念は言わずもがなのハイレベル戦。道中は後方で構えて、早めに動き出すも、周りを上回る脚を使えなかったという印象。同馬なりの走りはしているように思いますし、13着と負けてはいますが0.9差なので着順程は負けてないと言えるでしょう。
3走前のエリザベス女王杯では中団後方辺りから運び、直線ではやや詰まってしまい捌ききれずに4着という内容。ポジションを取り切れなかった事や、道中で内に入れられそうな所を入れず、馬場傾向などを無視して後方からの競馬に徹した中での物。そういった意味では悪いパフォーマンスでは無かったかなと思います。

以前から述べていますが、ポイントにしたいのは4走前の府中牝馬S。
東京1800mで上がり33秒台の速い上がりを求められる展開という同馬には決して向いていない条件のレースながら、0.1差の3着に好走。大阪杯で3着に入ったルージュエヴァイユを中心に牝馬限定ながらレベルも低くなかったと思いますし、イメージと違う条件で好走したのは地力強化が伺えると言える。

その府中牝馬Sで好走しているように、今であれば東京の速い上がりを求められる展開に対応できる地力を兼ね備えている。近走は相手関係や状況が要因で上位進出できていませんが、今回は関東圏でのレースである事やマイルに慣れた点など、状況は整えば巻き返せるチャンスは十分あると見ますし、人気が落ち着く今回は買い時とも言えるでしょう。

馬体重を増やして臨んで欲しい所です。





✅フィールシンパシー

血統評価:C


福島牝馬S2着から臨みます。

父がDanzig系の中でも欧州方面の柔らかさを内包するベーカバド、母父がサンデー系の中でも耐久性を併せ持つダンスインザダークという配合。母の全兄には交流重賞を中心にダート戦線で活躍したインタータイヨウがいる血統馬です。
全体的に馬力の富んだ指向の母方に、欧州色の強い父方という配合なので、馬力を求められるような急坂やソフトな芝などのシチュエーションに強く、溜めが効く方が良さが出るタイプの血統構成と言えます。

以前は後方から溜めて脚を伸ばす競馬が多かったですが、昨秋辺りから好位で運べるようにもなり、追走力に進歩が出て来たと見受ける。
特に近走は好位から粘り込む形を作れており、先行力も安定しているタイプと言えるでしょう。

ただ、福島や中山などのコンパクトなコースでの好走が目立っており、この点は血統とも合致していた印象。
今回は東京に変わりますが、プラスになるとは言い難い。ここで上昇するのは難しいように感じます。

また、Danzig系らしく揉まれ弱く一本調子な所があるのも弱点と言える。スムーズに走れるかどうかが最低条件になる辺り、より難しさを感じてしまいます。




✅テンハッピーローズ

血統評価:D


阪神牝馬S6着から臨みます。

父がRoberto系の中でも大箱向きの素軽さを持つエピファネイア、母父がRoberto系らしいパワーが助長されたタニノギムレットという配合。母が芝の中距離で3勝を挙げたフェータルローズという血統馬で、同牝系には欧州G1馬のMarjuがいる良血牝系出身です。
サンデーの3×4を併せ持ち、4ライン全てがHail to Reason系と言う並びの配合になっており、主流条件向きの俊敏さを持ちながらも馬力が効いたような配合と言える。良くも悪くも主流条件で上に行くようなタイプのエピファネイア産駒とは言い難いタイプの血統構成と言える。

近走は中団後方よりから好上がりを使ってきていますが、重賞レベルでは1枚足りないのが現状と言える。
条件的にも主流条件からややずれているような1400mの方が向いている印象で、マイルでの速い時計を求められるシチュエーションには合わない印象。ここで上積みを見せるのは厳しいと感じます。

ここでは評価出来ず。




✅サウンドビバーチェ

血統評価:B


東京新聞杯14着から臨みます。

父はキンカメ後継のドゥラメンテ。母父がDanehill系の中でもDamascusの体力が助長され🇭🇰の中距離カテゴリーで活躍したJohan Cruyffという配合。母はドイツの重賞を制しているスクビードゥと言う血統馬で、母方を辿るとシュネルマイスターやサリオス・サラキアらを輩出した🇩🇪の”S”ファミリー出身。
ドゥラメンテ産駒の母方に🇩🇪血統+Dashing Bladeという形からスターズオンアースとも共通点のある並び。アウトブリードベースという事もあり豊富な体力や気の良さも見え、Danehillのおかげで早期からの追走も助長されている血統構成です。

昨年のこのレースでは5着に好走。内からスタートし前に行くも、ポジションを取り切れず、道中でも位置を下げてしまい、直線でも速い上がりを使うシチュエーションになってしまう同馬にとっての厳しい展開の中で、ラストでしっかりと脚を伸ばして5着を確保する内容。
もう少し積極的に行けていれば、と思わせる走り振りだったように思います。

そこから約半年の休養もあり、ここ2走の走りからは以前ほどの状態に戻っていない所も見受けますが、昨年に比べてメンバーレベルは落ちるように感じますし、地力は足りる印象。
前走の東京新聞杯は完全な内有利の中を、外3頭目辺りの追走で苦しかったと言える。それにしても負けすぎな所はありますが、敗因は明確。

状態次第な所はありますが、万全であれば上位進出も可能な存在と見る。抑えておきたい存在です。




✅ルージュリナージュ

血統評価:C‐


中山牝馬S13着から臨みます。

父はディープインパクト後継の中でも欧州要素を多く内包するスピルバーグ。母父がキンカメ後継のルーラーシップという配合。母方を辿ると、奥にはトゥザヴィクトリー~トゥザグローリーやココロノトウダイ、デニムアンドルビーなどを輩出したフェアリードール牝系出身という良血馬です。
機動力に長けた牝系出身ではありますが、父、母父、母母父の並びから大飛びで加速が遅い、惰性を付けながらの加速が合うような、いかにも大箱の持続力勝負向きなタイプに感じます

OP入りしてからのここ3走は重賞へ挑戦していますが、いずれも見せ場無し。舞台設定的にも上昇が見込めるようなパターンでも無く、評価する要素が無い。ここでは評価できないです。

個人的には同馬のベストは京都か阪神の外回りと見ている。もし、良い条件で見られれば評価を検討してみたい。




✅キタウイング

血統評価:D-


谷川岳S8着から臨みます。

父はディープインパクト後継の中でもHaloの俊敏さが効いたダノンバラード。母父がスピードのあるForty Niner系の中でも重さがあるアイルハヴアナザーという配合。
如何にも小柄でやや薄い馬体をしており、Haloが効いたダノンバラード産駒らしい体系になっている。また、NijinskyやLyphardなどのNorthern Dancerを豊富に持ち、長く脚を使いつつ基礎スピードに富んだ血統構成になっています。
基本的には大箱コースよりもコンパクトなコース形態でロスの無い立ち回りをする方が向くタイプと言えます。

以前から後方で運び、ラストに賭けるような走りを見せており、近走は上がり上位の脚を使っているが、どうしても内容不足で上位との差は明白。
地力で大分劣ると評価せざるを得ない。

舞台設定も良くない。評価は出来ない。




~~まとめ~~



✅現状の印


◎マスクトディーヴァ
〇スタニングローズ
▲ナミュール
☆ライラック
△フィアスプライド
△サウンドビバーチェ
△ウンブライル
△ハーパー

現状、一番手に評価したいのは◎マスクトディーヴァ。

前述もしていますが、様々な流れに適応できる万能さと、レコードを記録する程のスピードも持ち合わせ、地力はここでも評価すべき水準にあると評価します。
人気になるであろう▲ナミュールや△ウンブライルに比べても、弱点が少なく、枠などもそこまで選ばないと感じます。

以下、上昇が見込める〇スタニングローズに、充実一途の▲ナミュールを順当に評価したい。
注意したいのは関東圏でレース出来る☆ライラック。前走は輸送のダメージが大きいと判断しており、関東圏でレースが出来るのは大幅なプラスと判断します。

△は枠や馬場、想定できる展開次第と見ていますが、中でも△フィアスプライドは前述もしているように対応力ある分、状況を選ばない強みがある。恐らくマストで抑えるかなと思います。



本日は以上になります!

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