見出し画像

初めてビブリオバトルに参加しました

完全に私事ですが先日、友人がオンライン上で主催するビブリオバトル
というものに発表者として参加しました。

今回は、私がその発表の際に作成した原稿を公開したいと思います。

感情丸出し、言いたいことも綺麗にまとまっているわけではないけど
意外と時間をかけて作ったので、自分だけで留めているのはもったいないし、共有して何か意見や感想がもらえたら嬉しいなと思い、このような運びになりました。

ちなみにビブリオバトルはなんぞやという方のために
ビブリオバトル公式サイトからの引用を持ってきました。


どこでも手軽に楽しめる書評ゲームです。
2007年、京都大学大学院の大学院生だった
谷口忠大さん(現立命館大学理工学部教授)が、輪読会で読む本は自分たちで決めようと考案しました。
「人を通して本を知る、本を通して人を知る」のキャッチフレーズの通り、
思いがけない本に出会うことができると同時に、
参加者についても知ることができます。
https://katsuji.yomiuri.co.jp/biblio

自分の好きな本のどういう所が好きなのか、なぜ読んだのかなどを
共有するのと同時に、その人を知るというのがキャッチフレーズとして
あるのがいいですよね。

本来であれば、壇上に立ったり、対面でやるそうですが
このご時世ですから、流行りのZOOMを使ってオンライン上で
行いました。ちょっとした映像や音声のトラブルはありましたが
オンラインで行うので、実際に人前に出るよりは緊張しませんでしたし、
(それでも緊張して声は震え、カンペから目が離せませんでしたが...)
普段会えないような人ともコミュニケーションが取れて
とても良い時代だなと感じました。

私が選んだ本は岡本太郎さんの名著
「自分の中に毒を持て」です。
キャッチの写真はタイトルをイメージしています。

最近ビジネス系YouTuberとして活躍中のまこなり社長もオススメしていましたね。

それでは、ここから原稿です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本の紹介に入る前に少しだけこのビブリオに参加するきっかけ、理由についてお話させてください。

2つあって、1つは、前回初めて、ビブリオに参加してプレゼンターの方の発表を聞いて本当に惹きつけられ、自分も挑戦してみたいと心から思ったことです。
どうやったら人に上手く伝えられるかという事をしっかりと考えて構成されていたりしてとても勉強になったし、本を読んでそれぞれの人が思った感想や考え方を共有して貰える事がこんなに自分の心を動かすとは思っていなかったです。

もう1つは、今日私が紹介する本を読んで、自分の思っている事や考えている事を表現する勇気を貰えたからです。
今までの自分ならこのように多くの人の前に出て、何か自分の意見等を発するという事は積極的にしようとしてきませんでした。この本のおかげで一歩踏み出せました。

今回の自分の発表する書籍の内容とこの今自分が発表する姿を通して、
自分自身と向き合って、何かに挑戦したり、自分を表現する勇気だったりを与えられたら嬉しいです。

それでは少し前置きが長くなりましたが本題に移ります。
私が今日紹介する本は太陽の塔を製作したことで有名な岡本太郎さんの
「自分の中に毒を持て」です。超個性派と言われ波乱万丈な人生を送った太郎さんの人生論が詰まった一冊になっています。
ご覧の通り目次には少し極端とも言えるような表現が並びます。これを見ただけでも少し読んでみたくなるのではないでしょうか?

そんな本書を読んで私の中に一番響いて、みなさんにも伝えたくなった事
それは「未熟な自分を受け入れて生きる事の面白さ」です。

私は、社会に出てから顕著になったというか、ある自分の心理にはっきり気付きました。それは、上手く行かないこと、自分が出来ない事に対して
なんて自分はだめなんだと悩んだり、失敗する恐怖から何も動けなくなってしまうなどのネガティブな感情が芽生えるという事です。
つまり、前提として自分は何に対しても他の人よりも出来るという傲慢な気持ちがあるという事です。

心理学の世界では、レイク・ウォビゴン効果と言って
自分を平均より、優れていると考えることをいうのだそうです。
無能な人ほどこのように考えてるという結果もあるそうです。
このような心理を私だけではないのかも、、、

そんな自分に太郎さんの言葉は刺さりました。
「ほんとうに生きるということは、いつも自分は未熟なんだという前提のもとに平気で生きることだ」
よく世間一般では完成された人は素晴らしいと言うが、この世の中には、完成なんてことは存在しないんだ。完成なんてことは他人が勝手にそう思うだけだ。世の中を支配している基準という意味のない目安で勝手に判断しているのだと

また太郎さんの信念の1つとして、
熟すということは技能や熟練とは関係が無いというのがある。
芸術はもちろん、スポーツも会話も全て下手なら下手でいいじゃないか
そう思って平気でやればいい

もっともっと下手にやろうと決心すれば返って人生が面白くなるかもしれない
でも、未熟だからといって消極的になってしまったら、未熟である意味がなくなってしまう。
そのようにだらしなく未熟になっては駄目ですが、未熟さを受け入れ、決意し、生きていくことの素晴らしさ、面白さを説いています。

未熟を受け入れるという事、つまり自分の内面を直視して、
心の声に従う事は危険な事、辛いこと、つまりは死と対面する事を指します。

少し、飛躍した表現ですが出る杭はたたかれるという表現があるように
この世の中で、自由に、あたりを気にしないでのびのびと行動することは難しいと思います。苦痛や障壁が必ず立ちはだかってきます。それは死に直面するといっても過言では無いかと思います。

惰性的に生きれば、その死の危険性は遠ざかりますが、虚しさが残ります。
個人財産、利害だけにこだわり、ただひたすらにマイホームの無事安全を願う、現代人のケチ臭さを蹴とばしたくなるとおっしゃっています。

未熟を受け入れ、死と対面することで生きがいを感じ、瞬間、瞬間にベストを尽くし、現在に強烈に命を開く。これが人間本来の生き方ではないか、素晴らしさ、面白さではないでしょうか?

まとめです。
本書の内容としては、他の自己啓発本にもよく書いている事とも捉えられましたが岡本太郎という人間性や生き様を通して語られる言葉にとても感銘を受けました。極端な表現も見られるため、全ておっしゃている事を全ての人が実行出来るとは思いませんでしたが、
ありのままを認め、出来る限り、命を燃やして生きる事に面白さを感じて生きていきたいと思いました。

今回、このプレゼンの機会を通して
改めて、人に伝える事の難しさ、思考を言語化する難しさを思い知りました。本を読みながら筆者が主張したいことは何なのか、それをどうやったら自分の言葉で多くの人に伝えられるのかたくさん考えました。紙に書いたり、人に説明したり、何回も腑に落ちるまで繰り返して読みました。
今までしてきた読書は読書では無いと思えるくらい一冊に向き合いました。

ご清聴ありがとうございました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いかがでしたでしょうか?何かコメントいただけると幸いです。
全て読んでくださった方はありがとうございます。

この公開した文章を通して、この本の面白さと私自身について少しでも知ってもらえると嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?