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ネクシィーズゼロのビジネスモデルを支えている売掛債権流動化スキームについて


いきなりですが、自分が興味のある企業に『ネクシィーズ』という企業があります(以下、HPのURL)。

2018年2月現在で、時価総額230億円、2018年9月期の決算で売上160.4億円、営業利益20.5億円です。

また、ネクシィーズゼロ事業(エネルギー関連事業)は、2018年9月期の決算で売上139.億円、営業利益34.3億円でセグメント営業利益率は、24.67%になっています。

失礼ではありますが、代理店的な事業(後ほど詳しく説明します。)で、この利益率はすごいですよね…。

非常に素晴らしい企業で、近藤太香巳さんという非常に情熱のある方が創業した会社になります(以下は、近藤太香巳さんのインタビュー記事)。

ネクシィーズは創業以来、多くの事業展開をしてきている会社です。

最近では『ネクシィーズゼロ』というLED、厨房機器などを初期費用無料の形でホテル、飲食店とリース契約(彼らはレンタルと言っているが、実態はリース 契約)を結ぶビジネスモデル(詳しくは以下参照)によって非常に業績を上げています。

ただ、『ネクシィーズゼロ』のビジネスモデルでは、自分には疑問がありました。

自分が疑問に思った点はネクシィーズという企業がLEDを初期費用無料で、提供できていた点です。

たしかに、ホテル、飲食店にとっては初期費用無料で、且つ、現状の電気代より、リース料+LEDに変更後の電気代が、後者の方が安ければ、導入するインセンティブは非常に高いと言えるでしょう。ここで、自分が疑問に思ったのは、LEDを提供すればするほど、ネクシィーズのキャッシュフローが悪化していく点です。

ネクシィーズは上場企業であるため、財務基盤は他の企業よりはあると思いまが、返済まで5年あるリース物件(LEDだけでなく工事費用も提供している)をばらまけば、さすがにネクシィーズはキャッシュがつきかけるのではないかという疑問を抱きました。

よくよくリサーチをしてみると、ネクシィーズは三井住友銀行と「債権流動化契約」という契約を行なっていることで財務基盤の安定化を図っています。

<株式会社ネクシィーズ・ゼロ 設立 及び 三井住友銀行との締結について>

>(本文引用)また、三井住友銀行と「債権流動化契約」を締結することで、資金面をこれまで以上に確保いたしました。これによって、従来よりも収益体制の向上が見込まれます。

この「債権流動化契約」とはなんぞやということを自分は疑問に感じたため、調べたことをまとめます。

DLFリースは売掛債権流動化を以下のように説明しています。

>(本文引用)売掛債権流動化とは?
お客さまが保有する売掛債権、手形債権を当社に譲渡することで、早期の資金化、およびオフバランス化を実現するお取引です。

また、債権流動化のスキームに関しては以下のニッセイリースが詳しく解説しています。

このように、売掛債権流動化は売掛債権(これはリース物件にあたる?)を金融機関に引き渡して(もちろん金利は取られるが)、早期にキャッシュフローを安定化させるための仕組みです。

また、流動化に関しては以下のEY新日本有限責任監査法人のHPに詳しく記載されています。

>(本文引用)資産の流動化とは、資産を保有する会社が資産を分離し、その分離された資産を裏付けとして資金調達を行うことです。ですから、資産を保有している会社の信用力ではなく、当該資産の信用力による調達を可能とするファイナンス手法を指します。

<債権流動化のメリット>

ちなみにですが、債権流動化には以下の4つのメリットがあるそうです。

メリット01:早期資金化
期日前に早期資金化できキャッシュフローを改善できます。

メリット02:オフバランス効果
債権等譲渡に伴うオフバランスにより財務内容の改善を図れます。

メリット03:与信リスクの軽減
お取引先の倒産等による回収リスク等を回避できます。

メリット04:調達手段の多様化
銀行等以外からの資金調達が可能になり、既存借入枠を温存できます。

<債権流動化の対象>

債権流動化契約の対象に関してですが、非常に多岐にわたると思われます。

当然、LEDなども契約の対象ですが、「診療報酬債権」「介護報酬債権」「調剤報酬債権」なども契約の対象になるそうです。

以下はTwitterから引っ張ってきました。

「介護報酬債権流動化サービス」における業務提携について

>(本文引用)当社と株式会社千葉興業銀行は、当社の「介護報酬債権流動化サービス」(以下、本サービス)について「ビジネスマッチング契約」(以下、本業務提携)の締結に合意いたしましたので、お知らせいたします。

話が若干、脱線しましたが、債権流動化契約にはいくつかのメリットがあり、様々な物件を対象とされています。

ということで今日はここまで。

次回あたりは

美容室業界

BGパートナーズ(https://salonmarugoto.jp/)、

飲食業界などは

店舗流通ネット(https://www.tenpo.biz/)

テンポスバスターズ(http://www.tenpos.co.jp/)

など、業界ごとに強い、リース業者がいるので、そういったところをリサーチしたいですね。

また、

『ネクシィーズゼロ』はどのように与信審査を行なっているのか

あたりも投稿できたらと思います。






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