夢冒険 ストーリー0002


小松原真一は少女レミアと岩だらけの道を下っていた。

レミアが先頭を歩き、真一はそれについていく形となる。

改めて真一は少女の後姿を見た。

金色の肩のあたりまで伸びた真っすぐな髪、

黒のタンクトップにハーフパンツ姿。

均整の取れた体つきがよくわかる服装だ。

ふいにレミアが真一に振り向き、真一はドキっとではなく

ギクっとする。

「この道を降りたら村に着くからね。」

「う、うん・・・ところでレミアさん、信じられないかも

しれないけど、俺もまだ信じがたいんだけど、この世界は

俺の夢の中の世界なんだよ」

少女は微笑みながら言う・

「レミアでいいよ。ところで真一、夢ってなに?」

「え・・・? 夢・・・っていうのは、寝たら勝手に見る幻かな?」

大してうまくもない説明だが、レミアは笑っていた。

「あはは! ということは私たちは、あなたの寝てる間に見る幻の

世界に生きているのね」

「そういうこと・・・になるのかな。」

レミアは一度にこりとすると再び前を向いて歩き始めた。

真一も慌てて後を追う。


二人が坂道を下ると、建物が何軒か見え始め、

村に着いた。

村の名前はゼローク村。人口30名ほどの小さな村である。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?