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ドーザ・ウィウ 第5話


僕たち3人は、スタークスの東のザバルナの塔の
1階にいた。

今、ザイラ・ラーの手下の盗賊たちにまわりを取り
囲まれている。

スタークスの町を出て、ザバルナの塔に着くまでに
1日掛かったけど、まぁ、ここまで来るのに大変
だったというか、武器野健がまったく役に立たない。

どんな怪物や動物が出ても、
「面白い!俺が相手をしてやる!」って、突っ込んで
いっては、相手の攻撃をくらって、その間に由美ちゃん
か、俺が倒すというパターン。
先ほどの虎に襲われた時なんか、致命傷を負ったし、
僕の回復魔法がなかったら、死んでたぞ、絶対。

何がうんざりって、あんなに弱いのに、全然、自分
ではそれが理解出来ていないところだ。腕が伴って
ないんだよねぇ。これじゃあ、4人目の仲間を増やす
前に、簡単に死んじゃいそうだ。

剣がからきしダメなら、魔法を覚えさせようか・・・
とか、15人の盗賊に囲まれながら考えてます。

盗賊の一人がニヤニヤしながら、僕たち3人を見て
近づいてきた。

「お前らガキが来るところじゃねぇんだ。命が
惜しかったら帰れ」

「お前らのような世間では底辺で生きるような
盗賊に、言われたくないね。おとなしくしとか
ないと、お前ら全員、殺すぞ!?」
と、健。

おいおい、お前が悪党かよ!?
当然ながら、その盗賊の男は、激高しながら健に
襲いかかってきた。
「サイコ!」
僕は盗賊に向かって、衝撃系の一番弱い魔法を
盗賊に発射した。男はふっとび、そのまま気を
失った。
健にもかましたろか!

「ダーヴ!」「お、おい!」
僕がふっとばした男はダーヴという名前らしい。

「こいつら、変な力を使うぞ!全員で一気に
しとめろ!」「おおお!!!」

取り囲んだ盗賊たちが一斉に襲い掛かってくる。
しかし、ピンチでもなんでもない。

衝撃系広範囲効果の魔法を使うかな。

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