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昔、学生時代に誰もいない道を自転車漕いで必死に進んだ覚えがある。北海道のだだっ広い道を深夜頭がふらふらになりながらただひたすら直進していったのである。途中で疲れ果てて、道路の真ん中に思わず倒れた。思いの外地面は冷たくて、自転車を漕いで火照った体がひんやりして気持ちが良かった。大の字に寝て頭上を見上げると、満天の星が広がっていた。あの時自分はいろんなことから自由だ、とぼんやり思った。 * 前からずっと気になっていたビン・リュー監督の『行き止まりの街に生まれて』を見た。キ