この世はかくも素晴らしく、かくも酷い
なんとなくこの社会に身を置いていると、客観的に見た時に人は割とその人の正しい内面を知ろうともせず、世間一般のイメージばかりに囚われているような感じがする。そうした勝手な先入観や偏見によって、間違いなく生きづらいと感じてしまう人間がいる。
西川美和監督と役所広司がタッグを組んだ『すばらしき世界』。公開当初から非常に気になっていて、ようやく時間ができて劇場に足を運ぶことができた。直木賞作家・佐木隆三氏の小説『身分帳』が原案となっている。
■ あらすじ殺人を犯し13年の刑期