家を出るダウン症の弟にはなむけをしたら、えらいことになった(総集編)
ゾッとした。
この二年間で、ばあちゃんは認知症になって施設で暮らしはじめ、車いすに乗っている母は心内膜炎で死にかけ、わたしは会社をやめて作家業についた。
ダウン症で4歳下の弟だけは、実家で暮らし、福祉作業所へ通って手仕事をし、マイペースを貫いていた。
ふと立ち止まって、ゾッとしたのは。
この先、わたしや母の身になにかあれば、弟がひとりぼっちになるということ。
わたしですら、ばあちゃんの介護がはじまったとき、役所で福祉の手続きをしたらあまりに面倒でややこしく、泡吹いて倒