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8.壁としての特徴-「フロッキン狭小壁」

フロッキン狭小壁は一般的な壁と比較して幅が狭いため、変形しやすく、耐力壁の耐力を決める指標の中で、特定変形角(1/120rad)時の耐力で決まっています。これは電車などで脚を広げて立つ場合と、そうで無い場合に、揺れに対して回転や変形のしやすさをイメージして頂ければ分かりやすいと思います。
以上の事により、フロッキン狭小壁は比較的変形しやすい木ずり壁や、土壁などと同じせん断剛性として評価されています

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フロッキン狭小壁の初期剛性は低いですが、専用の柱頭柱脚金物の粘り強さを活かし、ビスの配置や柱の加工などを工夫することで、大変形時でも壊れにくい粘り強い壁を実現しています。

壁が降伏後、最大荷重をすぎて20%耐力が低下した時の変位である終局変位で比較すると、下の絵のように、ピンクのラインの圧縮筋かいに対して緑のラインのフロッキン狭小壁が約2.4倍、ブルーのラインの構造用合板に対して約1.9倍程度の変形性能となっています。フロッキン狭小壁は構造用合板の約1.9倍の変形角まで粘る靱性の高い壁という事ができます

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最大荷重についても、構造計算で利用する壁耐力(短期許容せん断耐力)の2.8倍程度の耐力があり、一般的な構造用合板等は1.8倍程度ですので、地震などで建物の変形が進んでも耐力を発揮し続けてくれます。
実際の耐力が高い故に、引抜力算定時の割増しが必要となっています。

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公式サイトもご覧ください!→https://frog-king.jp/wall/

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