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【フロッキン狭小壁】設計マニュアル

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「フロッキン狭小壁」の設計に関する記事を集めました。 採用事例はこちらのマガジンから!https://note.com/daidohant_8700/m/m0c530829020b
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#木造住宅

22.柱材の積層方向とスリット方向、FHD金物設置方向-「フロッキン狭小壁」

柱材のラミナ積層方向とスリット方向、FHD金物の設置方向についてご説明致します。 ラミナ積層方向・スリット方向・FHD-50の羽根方向は施工ミスが起こりやすいため、ご注意いただきたいポイントです。 フロッキン狭小壁は、面材張り方向と柱材のラミナ積層方向、柱の柱頭柱脚のスリット方向が同方向になります。専用柱脚金物のFHD-50の羽根方向も同方向です。 下の図をご確認いただくと分かりやすいと思います。 なお、直交梁勝ち納まりの柱頭部のみ、右端の図の様に専用柱頭金物のスリット

1.狭小住宅の設計自由度を高める 「フロッキン狭小壁」とは?

「フロッキン狭小壁」は、柱芯-芯350㎜で壁倍率7倍相当と高い耐力を実現する木構造の耐力壁です。耐力が高いのに構造計算も施工も簡単な商品を目指して開発しました。そんな「フロッキン狭小壁」の特徴をご紹介します。 <ディティール>フロッキン狭小壁は、専用の柱頭金物(FP-25)・柱脚金物(FHD-50)・専用アンカーボルト・専用面材・専用ビスから構成される、柱芯-芯350㎜の耐力壁です。 柱芯-芯350mm限定となり、柱長さは2200~3000mmの範囲に対応しています。 納

2.部材構成と加工について-「フロッキン狭小壁」

お問い合わせいただくことが多い、フロッキン狭小壁の部材構成と加工についてご紹介します。 <柱>柱の柱頭柱脚はスリット加工とドリフトピン穴の加工をします。 柱のスリット方向にご注意ください。 原則、フロッキン狭小壁の合板とスリットの方向を合わせる形になります。 直交梁勝ち納まりの場合の柱頭のみ、スリット方向が90度回転します。 構造面材と柱をツライチにするため、柱に深さ12mmの溝加工をします。 柱材は、105角~150角(平角も可)、スプルース同一等級 構成集成材E95-

8.壁としての特徴-「フロッキン狭小壁」

フロッキン狭小壁は一般的な壁と比較して幅が狭いため、変形しやすく、耐力壁の耐力を決める指標の中で、特定変形角(1/120rad)時の耐力で決まっています。これは電車などで脚を広げて立つ場合と、そうで無い場合に、揺れに対して回転や変形のしやすさをイメージして頂ければ分かりやすいと思います。 以上の事により、フロッキン狭小壁は比較的変形しやすい木ずり壁や、土壁などと同じせん断剛性として評価されています。 フロッキン狭小壁の初期剛性は低いですが、専用の柱頭柱脚金物の粘り強さを活か

12.使用部材と、木材の部材制限-「フロッキン狭小壁」

フロッキン狭小壁の使用部材と、部材制限についてご紹介します。 ■使用部材 フロッキン狭小壁は、下の画像の部材を使用します。 ①柱頭金物と②柱脚金物は専用の金物となります。 この金物が、フロッキン狭小壁の粘り強さを確保しています。 ③梁受金物は、直交梁勝ち納まりや、通し柱納まりなどの際に、フロッキン狭小壁直上の梁仕口において使用します(直交梁勝ち納まりと通し柱納まりはこちらの梁受け金物にて耐力壁の試験を行っています)。 他に、高強度鋼材を使った専用アンカーボルトM16、

14.46条第2項ルート(壁量計算除外ルート)の注意点-「フロッキン狭小壁」

フロッキン狭小壁は国土交通大臣の認定を受けたものでは無い為、令第46条の壁量計算に用いる事はできませんが、許容応力度計算に用いることができます。 その為、平屋でも2階建てでもフロッキン狭小壁を使用する場合は構造計算が必要になります。 原則、当該鉛直構面を用いる場合は、施行令第46条2項ルートで計算します。 施行令第46条2項ルート(壁量計算を満たさなくて良い許容応力度計算ルート)で設計する場合は、以下の3点についてご注意ください。 ① 柱・土台・梁・桁など構造耐力上主要な