そうだ、本を読もう―読書月記2

『私は本屋が好きでした』を読了した。本屋の店頭に並ぶヘイト本を切り口に出版業界における流通の問題に迫っている。ただ、これから書くのは、同書が触れたデータについてであって、中身とはほとんど関係ない。
それは240ページに書かれていたデータだ。1975年の新刊点数は2万2千点、40年後の2015年の新刊点数は7万6千点。売れた書籍の冊数は6億3222万冊と6億2633万冊で、ほぼ同じ。人口は1億1190万人に対し、1億2700万人(同書は15歳から65歳の人口で考察しているが、私は全人口で考える)。人口一人当たりの購入冊数は1975年が5.65冊、2015年が4.93冊となる。読書離れが叫ばれているが、ダウンしているのは12%なので思ったほどではないというのが率直な感想だ。
新刊点数が大きく増えているので、売れた書籍の数だけを比較するのもアレなんだけど、絶対的に「本が売れてない」という状況ではない、ということも忘れないでおきたい。

新型コロナウイルスで外出を控える人も多いと思うので、本を読んで、家族で語り合うもよし、ネットで語り合うもよし、ではないだろうか。

あと、読書月記1にも書いたけど、2月からkindleのアンリミテッドを利用しはじめた。『痴漢とはなにか』を読み、再読を考えていたマンガ『ぼくたちの疾走』や『北の土竜』も読んだ(ただし、後者は第10巻ぐらいまでと最終巻)。続いて、樹村みのり氏の作品や『静粛に、天才只今勉強中!』も読んだ。
で、使ってみての感想だけど、まずは本質的には読みたい作品が少ない。私が好きな作家や作品のほとんどはアンリミテッドの対象になっていない。雑誌などは多いようなので、そうした読書傾向の方にはいいのかもしれない。
あと不便なのは、1度に利用できるのが10冊。だから、『ぼくたちの疾走』の第2巻から第11巻を読めるようにしておいて、第1巻の中身を確認したくなると、どれか1冊を終了させないといけない。伏線が多い作品には不向きだし、20巻を越えるような長大な作品にも向いていない。できれば、同じ作品の場合、利用できる冊数を増やして欲しいと思う(ちょっとした抜け道があるけど、ここでは触れない)。

2月に買った本も多くて、積読が増え、住居スペースを侵食してくる。それでも電子書籍のおかげで少し助かっている。

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