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感受性の豊かさで人生を前に

「だいちの感受性が豊かなところは人としては凄く素敵なことだけど、ビジネスの場ではちょっとキツくなることが多いと思うんだ。全てのことに対して自分全開で向き合わなくても、本当に自分が大切にしたいもの、例えば家族とか趣味とかパートナーとかにだけオープンに向き合うくらいがちょうど良いんじゃ無いかな」

前職の退職間近、お世話になっていた先輩から伝えられたこの言葉がずっと心の中に残っていた。

社会人になって1年目、様々なことがあった。エンジニアとしても社会人としても右も左も分からず、たくさん壁にぶつかって、乗り越えられたこともあれば、乗り越えられないこともあった。優秀な人と自分を比べて精神的に疲弊してしまったり、自分がコントロールできないようなことをコントロールしようとして辛くなってしまうことが多かった。今振り返ると、一つ一つの出来事に対して感情も思考も真剣に向き合いすぎていたのかもしれない。
前向きに捉え方を変えられた事も、うまく消化できないこともあった。


上記の言葉を伝えられてから1年経って、自分なりの正解が見えてきた。自分の感受性が豊かなために、悩む事も多かったが、だからこそ自分の人生を前に進められてきた側面もあると信じている。


自分の周りに存在する一つ一つの事象に、感情も思考も全開で向き合ったからこそ、得られた経験値や能力がある。それは周りの人間と信頼関係を構築する力だったり、自分自身を鼓舞する力だ。悩むことが多かったからこそ、内省を習慣化した。気がついたら、自分の思考や感情を言語化できない事がほとんど無くなっていた。


感受性が豊かだからこそ、感動できる瞬間が多かった。それを言葉に出来る力は自分の強みだと思うようになった。

最近ポジティブな温かいエネルギーを得られる瞬間が多い。国際的なカンファレンスに参加し、世界で活躍するエンジニアと話したこと、
作品作りに没頭する写真家の友人と話したこと、テニスのプロの世界で活躍する友人の試合を見たことなど、本当に沢山あった。

そのエネルギーを自分の中に素直に受け取れる力も自分の強みなんだと思えるようになった。

働く上で感情を無くして、機能的に物事を進めていくことも大切な要素だと思う。

鈍感になれたらもっと楽かもしれないと思うこともある。情け無いけど、仕事でもプライベートでも上手くいかない事があると泣けてくるし、普通に泣く。腐りたくなる時も、ネガティブな気持ちを声に出すこともある。

ただ、それが自分だし、こういう性格も悪くないのかもしれないとやっと思えるようになった。

感受性が豊かだからこそ、自分の人生が前に進められたし、これからも前に進むのだと信じている。

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