話し下手は悪いことなのか?そして口達者が気をつけたいこと。
先日、こんな相談を受けた。
「要約が下手だから、コミュニケーションに自信がないんです。」
この相談に回答してみようと思う。
実は話し下手は要約が上手くないことに問題があるのではなく、「言葉数が少ないこと」に原因があったりする。
まず、会話はコミュニケーションなので、関係性を作ることが目的。仕事の報連相とは違って、会話は2人で作るもの。
要約できてなくても、相手と一緒に「こうかな?こんな感じ?」と探っていけば辿り着くし、より関係が深まる。「そうそう!それそれ!」と辿り着いた時の喜びは大きいし、その時こそ絆が生まれる。
でも言葉数が少ないと取っ掛かりがなく、相手が入る余地がない。僕がコーチングをやる際も、黙り込んでしまっては助け舟を出せないけれど、なんでもいいから出してみようと言葉を投げてくれる人はその声のトーンだったり、言葉の端々から「こういうことかな?」と返せたりする。
だから、要約なんて上手くなくていいから、言葉を出してみることを意識してみてほしい。会話が生まれたら人との繋がりはちゃんと広がっていく。
会話は2人で作るもの。このことを覚えておけば、少しずつ話してみようと思えるはずです。
そしてもう一方で、言葉達者で要約上手な人こそ会話においてはちょっと気をつけたい。
仕事では報連相ということで、その要約の上手さにシゴデキ感が生まれるけれど、会話においては意外とデメリットだったりする。
先ほど話したように「会話は2人で作るもの」なので、自分の頭で一から十まで全て論を組み上げてバーン!と出してしまうと、相手の入る余地がなくなる。
そして、会話が終わる。
(僕もやりがち…笑 )
相手は「あ、うん、その通りだね」と言うしかないので、会話を続けるには全く新しい話題を出すしかなく、めちゃくちゃめんどくさい。こちらは自慢げにしてるだけなので相手の努力が見えてない。
もちろん、口達者の人たちが会話を続けてる場面はある。頭のいい人たち同士がダダダー!と話し合ってるYouTubeとかあると思う。
でも、それは「私、その話題について一家言あります!」という人たちの意見の出し合いであって、会話というより議論やアイディア出しみたいなもの。同じレベルの人でないと土俵に上がれないし、目的がないと話せない。だから頭の回転が早い人たちは孤独を抱えがち。
そうならないためにも、口達者で要約好きな人たちは、会話においては「要約をしよう!」というエゴは一旦脇に置いて、主導権を相手に譲った方がいい。そうすると少しは会話になる。
僕も気をつけているけど、なかなか難しい。
この辺は、男性諸君は競争社会に組み込まれるので共感力を麻痺させて要約論破マシーンになってるかもしれないし、女性は共生社会に組み込まれるので共感に特化して仕事などでは「要約が下手かもしれない…」と自己嫌悪に陥る人が多いと思う。
どちらもやってこなかったから苦手と思ってるだけで、メリットもあるし、場面によって話し方を変えたら意外と伝わるから大丈夫。
得意分野で生きる時間を長くするのも手だと思う。共感的な会話ができるなら相手に寄り添うような仕事についたり、要約的な話し方ができるなら要領よくこなせる仕事についたり。「克服しなきゃ!」と苦手なところに突っ込まなくていいからね。
会話は2人で作るもの。
楽しくやっていきましょう〜!✨
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