人生初の踊るために撮られた映画を見る

タミルナードゥは一応映画が有名だ。

と聞いていたから来た当初は絶対見に行こうと思っていた。

それでも気が進まず見ずにいたのだけれど、ひょんなことから今日私はタミル映画をみることになった。それも上映スタートから15分経ってから。


言葉の分からない映画は楽しめるのか

スクリーンではガタイのいいおっさんと小さいおばさんが口喧嘩していた。

夫婦喧嘩なのでしょう。きっと

字幕もない、タミル語のみの映画。

その後気づいたらガタイの良いおっさんは人からお金を巻き上げ洗濯機の中に溜めていた。

いくら言葉が分からないにしても、どういう状況か分からなすぎる。

とりあえず、定期的に俳優が躍るという周期性だけは読み取れた。

これがインド映画なんだと。突然踊る。

「急に踊ると人の迷惑です」の注意書き

話とは関係なく驚いたことがる。

悪そうな男が出てきた。

その瞬間に左下に英語で何か出てくる。

次のシーンでは左下の英語は消える。

数秒後パッと悪そうな男がスクリーンに一瞬映るとまた、左下に一瞬英語が出る。

パッパッと切り変わるシーンに英語もパッパッと出たり消えたりする。

なんて書いてあるんや。早くて分からない。

そして悪そうなおっさんが長めに写った。

「たばこを吸うとがんになります。」と英語で書いてあった。

!!!

そうたばこがスクリーンに映るたびに注意書きでるのである。

それも0.1秒の誤差もなく、写っている瞬間だけである。

他にも悪そうな奴らが酒をラッパ飲みしながら車を運転するシーンがあった。

「左下には酒を飲んで車に乗ってはいけません。」との注意書き。

酒を部屋で普通に飲んでいるシーンでは

「お酒は健康をおびやかします」の注意書き。

これがなかなか徹底されていて、酒の瓶が数㎝でも写ればこの注意書きが表示され、

飲んでいないシーンで空き瓶が写っただけでも表示される。

酒とたばこにイチイチ注意書きを書かないとクレームを入れてくる人がこのインドにいるというのか。日本でもそこまでやってないで。

成長しているなインド。

コンプライアンスインド。

ここまで全く何の話なのか映画についてはちんぷんかんぷん。

映画作りを知らんけど分かる、これは違う。

それより、作った人インド映画見直してないんかなと思う部分がある。

主人公が車を運転するのを運転席前から写したようなシーンがある。

車はずっとまっすぐ進んでいるのに、主人公は、子供がゲームセンターで動かない車のハンドルをめちゃくちゃに切るのと同じようにガチャガチャ回す。

お前それ右折の時ハンドル何回回すねん。

他にもベランダで大人数で話し合ってるシーンで明らかに不自然な街の背景。

あれは私の予想では景色の写真を貼って撮影している。

景色の物が微動だに動かない。

映画の舞台はチェンナイ。日常ではあの建物の高さならうっとうしいくらいカラスが飛んでいるはずである。しかしカラスのカァー1つ写らない。

音でいうならば、クラクション全く聞こえない。深夜でも聞こえるクラクションが真昼間のシーンで無音。半径5㎞圏内通行止めにでもしたんか。

…。

そんなこんなで楽しんでたはずが、気づいたら寝ていた。

起きた時にはまた踊っていた。

お客さんが最後に指笛ふいてたし、たぶんハッピーエンドだったのでしょう。

何度行ってもインドで見る映画は一味違う。

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