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伝説の一日

2022年4月3日、伝説を観てきました。
まさか「生でダウンタウンの漫才を観た!」と言える日が来るとは。


当日のあれこれ

聖地巡礼

気持ちを高めるべく、まずはダウンタウンの生まれ故郷「尼崎」へゴー。

尼崎駅


ダウンタウン&高須光聖が出逢った地


チキンライスのジャケットにもなってる


浜ちゃん&高須ちゃんが出逢った地


森岡のおっさんの親父が叫んでた公園


同級生の浩が経営するホルモン屋


会場入り

聖地全てに二礼・二拍手・一礼をブチかまし、ダウンタウンわくわくゲージがマックスの状態で会場入り。

伝説の会場


伝説の香盤票


伝説のチケット


紙チケットをもらってボルテージ全開。無敵。マリオがスター取った時。カービィがキャンディ食べた時。クラッシュバンディクーがアクアク身につけた時。


ダウンタウン登場

17時頃、EPOの『ダウンタウン』が流れる中、センターマイク競り上がり。からの浜ちゃん松ちゃん降臨。

観客爆沸き。沸騰。マグマ。うねりをあげる活火山。止まらない脈動。動き出す歯車。鳴り止まぬ歓声。果てなき道。文明開化の鐘の音。マグマはひと時も冷めることなく、33分間アッツアツ。漫才の中身については後述しますけど、とにかくヤバかった。

松ちゃんが喋って浜ちゃんが怒る。
松ちゃんが怒って浜ちゃんがもっと怒る。
客にも怒る浜ちゃん。
気怠そうな松ちゃん。
松ちゃんに振り回される浜ちゃん。
ボソッと呟く松ちゃん。
時々引く浜ちゃん。
松ちゃんの言うことで思わず笑っちゃう浜ちゃん。
浜ちゃんの言うことで思わず笑っちゃう松ちゃん。

ずっとテレビの中で見てきたダウンタウンが!!!
あのダウンタウンのまま!!!
3Dで動いて!!!
オレの数十メートル先で!!!
漫才してる!!!!!!!!
ヤバ!!!!!!!!!!
空間を捉えた!!!!!!!!!

てなもんでした。


33分も笑いを取り続けて、去り際は一瞬。浜ちゃんの大袈裟な「もう、ええわ〜!」で、2人とも客席を振り向くことなく舞台袖へと消えていき、そのまま退場案内のアナウンス。かなりあっさりした終わり方なのに、会場は誰も怒っていませんでした。むしろ満足すぎて「もう何も望まん」状態。

時間にしたら短いテレビ番組1本分くらいなのに、終演後は笑顔と興奮と放心が入り混じる異様な余韻が漂っていました。松ちゃん浜ちゃんには、洗っても落ちないカリスマが身体中にこびり付いてると再確認させられた。


僕とダウンタウン

自分語りパートです。僕は今でこそお笑いやらラジオやらが好きですが、ダウンタウンがいなかったら、確実にここまでハマっていなかったです。

ガキ使の『絶対に笑ってはいけない高校』をテレビで見て腹が砕けるほど笑い、それからお小遣いでダウンタウンと書かれているDVDを全て借りました。中学時代のお小遣いの8割は、そのDVDレンタルに使ったと思います。

実はラジオも初めてちゃんと聴いたのは『松本人志の放送室』だし、CDも買ってスマホに全回分入れ、今も何回も聴き直してます。

家宝


そんな全ての始まりダウンタウンを生で観れて、僕は今ラオウ状態です。「我が生涯に一片の悔い無し」ってやつ。北斗の拳見たことないけど。あとやっぱりONE PIECEの結末は絶対に見たい。悔いあり。すまん。

なんにせよ、「人生でコレ叶えばいいな〜」リストのかなりデカい項目にチェックが入ったのは間違いないです。正直、もうこれから一生欲しいチケットが当たらなくても許せるレベル。欲しいとしたら、もっと良い席でダウンタウンが観れるチケット。吉本さん、その際はよろしくお願いします。

というわけで、2022年4月3日は僕にとっても完全に「伝説の一日」になりました。ミラクルを本当にありがとう。



おまけ①:ガキ使のトーク

今回の漫才を観て「ダウンタウンやば…」と思った人は、ぜひガキ使の「トーク傑作選」ってDVDたちを借りてみてください。

最近あった話から広げていくフリートークだったり、視聴者からのハガキに松ちゃんが答えていく通称ハガキトークなどがメインなので、正確には今回の漫才とは別モノですが、発想や空気感はかなり近いです。特にハガキトークは、ラジオリスナーなら絶対好きなはず。

個人的なお気に入りをいくつか挙げると、


ハガキ「新しい彼氏ができたのですが、肩に元カレの名前のタトゥーが入っています。どうすればいいですか?」
→『下に"など"って掘りましょう』

ハガキ「円周率の最後はどうなってるんですか?」
→『途中に温泉マークとか色々出てきて、最後は"?"です』


とか。
いわゆる大喜利ですが、天才的な即興回答がエゲツないくらい出てきます。
伝説の一日後、こんなツイートも話題になっていました。

https://twitter.com/17inoue/status/1510674631245852672?s=21&t=xwhUKTtkBuedFZBAoUflfw

あの塙さんにこう言わせるレベルのことを、毎週のようにやっていた異常映像です。

今回の漫才にあった『静か静かクイズ』なんかは、いかにもハガキトークにありそうです。「クイズ王の松本さんが考案した、今まで見たことないクイズを教えてください」みたいなハガキから展開しそう。



おまけ②:伝説の一日の漫才エグかったとこ

漫才中、僕が個人的に「うわ〜!ダウンタウンだな〜!」って感じた箇所を挙げてみます。
とは言いつつ、始めから終わりまでどの瞬間もダウンタウンだったので、全部書くと9億スクロールくらい必要な量になります。そのため、特にダウンタウンだと思った点を、浜ちゃんと松ちゃんで5つずつ書いてみます。

※ここからは素人ファンによる雑記なので、真剣には読まないでください。
※漫才見た人向けなので、見てない人も読まない方がいいです。
※セリフはニュアンスだし、当然ながら字面よりも実際に見た方が100兆倍面白いのであしからず。


浜ちゃん

浜ちゃんってゴリゴリのパワー系ツッコミに見えて、反応速度、間、表情、声のトーン、押し引き、観客へのアプローチ、暴力性とかの全てを的確にバチーンってハメこむバランス感覚が1番スゴいと思うので、ぶっちゃけ文字で「ここがエグい!」みたいに書くのは違う気もするんですが、とりあえず挙げてみます。



松「もうお風呂入っても取れないんですよカリスマが。嫌なんですよ。カリスマ取りたいんですけど。」
浜「大変やなぁ」

→ツッコまない。無視よりひどいです。「自分で言うなや!」とかがオーソドックスなツッコミだと思うんですけど、乗るでも否定するでもなく、適当な感想で放置という生殺し。生粋のドS。天才。



松「浜田は"お金のために漫才やってる"って言ってたから、今はお金持ちになって別にやる気ないのかなって」
浜「お前のが金持ってるやろ(ケツを蹴る)」

→浜田雅功の代名詞『蹴りツッコミ』。これをなしには語れない。伝家の宝刀。ヤ○ザ。「頭を叩くツッコミがありなら蹴るのもいいだろ」ぐらいの感覚でやってそうだけど、成人男性はそんなことしたらダメだよ。M-1でそれやったら多分怒られるよ。天才。



松「漫才どんなんやってたかな」
浜「いろいろやってたよ」
客「誘拐ネタ!」
浜「そうそうそうそう。お前誰やねん!」

→一般人にもノーモーションでブチ切れ。○クザ。浜ちゃんは普通に喋ってる0.01秒後にキレることができる特異体質です。浜ちゃんクラスなら、いきなり「お前誰やねん!」でも笑えると思うんですが、「そうそうそうそう。」と返事を挟むことで、「(ところで)お前誰やねん!」のニュアンスが出て、恐さが消えて笑いやすくなっている気がします。天才。



浜「ちょっと待って。まだやんの?」
松「やるっていうかねぇ…」
浜「いやドキドキしてるから」
松「だからあがってん…」
浜「あがってんちゃうねん。お前がなんも…打ち合わせもしてくれへんかったし。」

→登場から12分くらいしたタイミングで、突然漫才がアドリブだったことを暴露。それも、「コイツ打ち合わせとか何もしてくれないんですよ!」って客席に語りかけるんじゃなくて、"ボヤく"というスタイルで暴露することにより、能動的にオーディエンスを沸かせてくる。こんなんメンタリズムじゃん。ナチュラルボーン・フロアぶち上げメンタリストDJ HAMADA。



松「新幹線の棒ってあるじゃないですか?」
浜「どこの棒やねん」

→速い。速すぎる。ホントに最速。浜ちゃんのツッコミの反応速度、全芸人で1番速いと思う。「棒ってあるじゃな」あたりでもうツッコんでる。配信買った人は改めて見てほしい。僕はここ何回も見返して爆笑してる。マジで速い。速すぎて思わず松ちゃんも笑っちゃってる。言い方と顔も完璧。心の底から「どこの棒やねん」って思ってる言い方と顔。腹ちぎれる。



松ちゃん

放つ言葉の全てが"面白い"に直結してる。全電車の終点がオモロ駅。松ちゃん自身がどこまで準備してたのかは分かりませんが、トークの流れに合わせて臨機応変にオモシロの引き出しを開けて、全部笑いに変換していく様は次元を逸脱してました。「なんで来年還暦の人間が、数秒でその発想に持っていけるんだ」の連続。
「どんなボケでも浜ちゃんがフィルターとして観客に伝えてくれる」っていう絶対的信頼のもと、松本人志が全開でいろんな球種を投げまくってる。ちょっと無双状態入ってました。



浜「東京タワーの高さは333mが答えやねん」
松「いや毎日見てたオレが言うに…そんなにはない。ごめんね。ホンマにごめん。お腹とか痛い?大丈夫?浜田?あ、コイツ浜田って言うんですけど」

→暴論を言って、勝手に謝って、勝手に心配して、勝手に紹介する傍若無人の極み。その上、登場から10分くらい経って、話の流れとは全く関係ないタイミングでの「コイツ浜田って言うんですけど」。笑わないわけがない。恐ろしすぎる。



松「答え知らんけど、"その答えではない"ってことは分かることあるやん!挨拶してきた人が誰か分からなくても、その人が照英じゃないことは分かるやん!」

→THE 松本人志。めちゃくちゃな理屈なのに、強引に納得させられる感じ。かまいたちの山内さんとか、こういうところからインスパイアを受けてる気がする。いかにも山内さんがバッキバキの目で同じこと言ってそう。(だから逆に松ちゃんはかまいたちのネタがツボなんだと思う)



松「喫茶リカって店があったんですけど、リを見てる段階では予断を許さんよね?リだけ見てる間は、カを見るまでは予断を許さんよね?カの横にチョンが付いてたら、"り"はひらがなやったんやって分かるよね!?」

→「予断を許さんよね?」の時点では、観客も、浜ちゃんさえも、松ちゃんが何を言ってるか分からない。でも、最後の一言でいきなり全貌が見える。エグい。普通は、「"ひらがなとカタカナどっちやろ"みたいなことない?この前も喫茶リカって店があって…」的な前フリが欲しくなると思うんですが、それを全部捨てて「???」なポカーンタイムをぶっ込んでくる。ヤバい。天才。



松「静か静かクイズやろう。静かにしてるだけでポイントが入るから。じゃあ、王貞治が現役時代に打ったホームランの本数は?」
浜「…868本」
松「ブーー!…静かにせえや」

→クイズの枠組みごとぶっ壊す松本節大炸裂。これも普通なら「ブーー!」の後に、「数は合ってるんですけどね〜。静か静かクイズなので不正解〜。」的なフォローを入れたくなると思うんですよ。それを「静かにせえや」しか言わない。松ちゃんは、余計な言葉を削ぐ能力がホントにエゲツないです。
あと、"喋ったらダメ"じゃなくて、"静かにしてたらポイントがもらえる"にして、クイズ感だけ残してるのも天才。しかも、この後に無言の時間を続けるだけで笑える仕組みになってる。天才。



松「第1問。亡くなったオレの親父に、線香をあげながら号泣した芸人といえば?A:浜田雅功。B:雅功浜田」
浜「………オレ」
客(拍手笑い)
松「第2問。うぐいすの鳴き声は?A:ホーホケキョ。B:うぅ…おっちゃん…!おっちゃんありがとうなぁ!」

→「松ちゃんが浜ちゃんの人間味をイジる」ってパターンは、昔はあまりやってなかった気がします。"今"のダウンタウンのボケって感じがした。
2問目の出し方もヤバい。1問目の流れに乗るなら、2問目は「その時、浜田はどんな風に泣いた?」とかで良いと思うんですよ。それなのに、「うぐいすの鳴き声は?」っていう一見無関係な問題を出して、いざ内容を聞いたら"鳴き声"と"泣き声"で繋がって1問目の続きに戻ってくるっていう。なんでこんなん一瞬で思いつくんだ。天才。


とりあえず5つずつ挙げてみました。

「富士山は登ってもうたら高さ分からんからな。レインボーブリッジも"綺麗や"言うけど、渡ってもうたら分からんやん。ディズニーランドは、見てるより行った方が楽しい。」の見事すぎる三段落ちとか、まだまだ色々あるんですがキリがなくなるのでここまでにします。

まぁ素人が偉そうにゴチャゴチャ書きましたが、みんなが1番好きだったのは、

松「人間はクイズ出すタイプと、クイズ出さないタイプと、掛け布団使わないタイプの3つやからね!……どう?今の面白かった?」
浜「ううん」
松「ふふ」
浜「ふふふ」
松・浜「ははははは」

な気もします。あそこ最高でしたね。



おまけ③:アドリブ漫才について

今回の漫才について、「アドリブじゃなくて作り込んだネタも見たかった」的な声もあるようで。
気持ちは分からんでもないですが、ダウンタウン(特に松ちゃん)の性格的に、「今の段階でそれはないだろうな〜」って感じます。
あのシャイな松ちゃんが、今さら浜ちゃんに「こういうネタがあって、ここでこうボケるから…」みたいな話をするとは思えないんですよね。
そもそも本来の漫才ですら、「がっつりネタ合わせとかしたことはない」って本人が言ってるし。
多分決め決めでやると、ネタ中に松ちゃんも浜ちゃんも「うわ〜オレら練習したことやってるやん…」って恥ずかしくなって、変な感じになるタイプだと思う。
とは言ったものの、僕もまさか松ちゃん自ら爆笑問題太田さんの名前を使ってボケるようになるとは思っていなかったので、あり得ない話ではないのかな〜。
もっともっと年を取って、ダウンタウン自身が「まぁそういうのもええんかな」って思う日が来たら、ぜひやってほしいです。そんで今度は最前列で見たい。

終わりで〜す!


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