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"Song & BowzuMan”★February 2022-#Ⅰ♦唯信:九坊院より言の葉だより♦ 2022(令和4)年2月号

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​​唯信◆2022(令和4)年2月号
謹みて 有縁の皆さまにおかれましてはお念仏ご相続の事と拝察申し上げます。春は名のみの寒さ厳しい時節をいかがお過ごしでしょうか。私は時々御し難たい痺れや揺れをしのぎながら過ごしております。
    *
たとひ大千世界に
みてらん火をもすぎゆきて
仏の御名をきくひとは
ながく不退にかなふなり

【意訳】たとえ世界中が火の海になったとしても、ひるまず進み、阿弥陀仏の名号を聞き信じる人は、決して迷いの世界にもどることのい身となるのである。(出典『三帖和讃』浄土真宗本願寺派編)
大千世界…古代インド人の考えた大宇宙、正式には三千大千世界といい、三千世界と略すことも。仏教の宇宙観。
不退…一度得た信心を失わず、仏となるべき位より後戻りしないこと。『顕智本』の左訓に「ホトケナルベキミトサダマルナリ」とある。
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 一読致しますと、とても厳しい覚悟を迫られているようにも感じます。それは、前半のおたとえとして示される世界の果てまでも火の海に満ちたとしても臆することなく進んで…という表現によるものだと思われます。しかしながら、親鸞聖人さまがただ読み手を脅すようなお気持ちでこのような言葉を選ばれたとは到底思えません。
 やはり、「私」が「いかなる状況に身をおくこととなっても」、「必ず救う」という阿弥陀如来さまの御本願を賜っているから、決して迷いの世界へもどらない身とさせて頂いたというお心が込められているとご拝読するところです。
 歴史に通じている方はご承知のように、親鸞さまが生きた世には、飢饉があり、戦があり、疫病がありました。治療薬や武器の性能に差こそありますが、現代となにが違うのでしょう。確かに、親鸞さまの歩かれた京都には屍が積まれていたとの記述が伝わっていますから、比較することに意味がないと指摘される方もおられるかもしれません。しかしながらコロナ禍となって以来、入院病床の不足、検査キッドの不足、陽性者や濃厚接触者の増加で保育園や郵便局が閉鎖されたりと、伝えられるニュースは我が力ではどうにも出来ない事ばかりです。では、努力をしてもどうにもならないなら努力をしなくても良いのでしょうか。私は、遠く及ばないからこそ、無力さを知りながらも思いを馳せる事を止めない覚悟にこそ意味があると思います。
 親鸞さまは、この御和讃で『きくひと』が阿弥陀如来さまの救いの目当てであり、御本願をよくよく聞いて信を得るようにお勧め下さっています。コロナ禍の現在唯今こそ、阿弥陀如来さまの御本願を聞かせて頂く大チャンスであり、いよいよ信の深まりを叶えるご法縁ではないでしょうか。
 何かにつけて小脳梗塞の後遺症で「揺れます、痺れます」と泣き言ばかり並べてしまう私の言葉に説得力はありませんが、我が身の事さえ思うに任せない「愚かな私」を教えて下さるおさとしだと思うのです。漆黒の闇夜を照らす月の輝きに目を見張るように。
「息のあるうちは生活のすべてが阿弥陀さまのお慈悲をお聴聞をさせて頂く御佛縁です。ナンマンダブツ」という父である前住職の声も聞こえて参ります。                            合掌称佛 
                         住職  北條不可思

このメッセージレターは、北條不可思が住職をつとめる 浄土真宗本願寺派 眞信山 蓮向寺【相模原市當麻九坊院】 有縁の方々にお送りいたしました通信です。


『遊牛の詩』​​​​​​​​​​​​

​​(1996年作)
​​​​​​​​​​​​「歎異抄」第三条を​​機縁に
― 善人なほもつて往生をとぐ、いはんや悪人をや。―


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MASK NO JIDAI,MASK NO ❝pierrot❞《 マスクの時代、マスクの道化師》
DrawingCopyright © 2021 CASSIE :FUKASHIHOJO

❝Covid19 新型コロナウイルス ・地球規模大流行❞
敬愛する友よ
新型コロナウイルス
地球規模大流行を乗り越えよう
-油断に気を付けて-

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❝Song&BowzuMan❞
【Born】
October 14, 1961
Hiroshima, JAPAN

浄土真宗本願寺派 僧侶
シンガーソングライター
1961年生まれ:広島県出身
1981年得度❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖
南无阿彌陀佛
NAMOWAMIDABUCHI
NAMOAMIDABUTSU
『心に慈慧の響きと平安を』
北條不可思

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