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QUICK DATA DESIGN MEET UPに参加してきました

はじめに

年の瀬も迫る2023年12月19日に株式会社QUICKさんが開催された「QUICK DATA DESIGN MEET UP」に参加してみたので感想を。
QUICKさんは「データの発掘とビジュアライズ」をテーマにData Visualization Awardを開催されたり、今後コミュニティ立ち上げを考えているらしく初回のMeet UPイベントに申し込んでみました。

非常に有意義なトークが聞けたので、引っかかった(刺さった?)フレーズと感想を備忘録的に

トーク1:田川欣哉さん

テレビで画面のグラフ表示に耐えられる時間は30秒程度

これは凄く納得のセリフ。もっと言うなら3秒で理解できる(引き付けられる)ヴィジュアルを作らないと誰も見てくれないのでは?と思いました。
情報過多の現代なので見る人を一瞬で引き付けるコンテンツ作りが重要と納得

(多くの人は)不安感がある時に、分かりやすいセンセーショナルなストーリーにひかれやすい

これはコロナ禍の時のことだけど、確かに納得。
マスコミも過激でセンセーショナルな情報に目が行く用に報道されていた。その反動でSNS等では根拠のないデマが飛び交うし。
引き付けるには分かりやすさが必要だけど不安感を煽る内容はNG。誰に何を伝えるかを意識する重要性を考えさせられました。

論理性と感覚性(イメージ)
インタラクティブに操作できることで推論メカニズムを駆動させることができる。対話して推論力を高める

データを何故可視化するのか?に対する、明瞭で分かりやすい回答
データを可視化して何が分かるかは「見て」「触って」「考えてみる」一連のステップを踏まないと体験しないと理解できない。
これって実はすごく難しいことなのかも。人って基本的に面倒くさがり屋で、見たことが無いものには興味を持たない。触っても見ない。
可視化された有用なデータが目の前にあっても「ふ~ん」で終わって、データと対話するまでいかない。

田川氏のワークで見せてもらったのがLEDIX。解説は依頼主の帝国データバンクのサイトを見るのが正確ですが、これは凄い

「地域未来牽引企業が「どのようにして地域経済に貢献しているか」を、3次元で閲覧・把握できるようにしたこと」言われてみると確かに分かる。
ただ、これ解説が無いと「え???なにこれ。。。ふーん。。。(分からんけど)凄いね」になってしまうかもしれない
解説文があると、理解と興味が深まる。
何かと似ていると思ったのが美術館の絵の解説文。
データ可視化の普及には分かりやすい解説文が必要なのか?
今後に向けて色々と考えさせられ、課題提示となるトークでした。

トーク2:山根シボルさん

アイデアの出し方を分解

①面白さの分析
欠点を見つけて、批評しがちだけどそれは誰でもできること。どんなことに対しても褒めるポイントを探す心がけが面白さを見つけるスキル、感度アップに繋がる。

これは面白い考え方。確かについつい欠点ばかり探してあれこれ言いがちだけど、誰もがする思考だと差別化できないと納得

②面白さと目的のバランス
面白さだけだとキャッチ―ではあっても、何のために目的が置いてけぼりになるとアイデアを出す意味が無くなってしまう。

③知っているものへの落とし込み
知っているものがないとみる人は理解できない
知っているけどちょっと違う。違和感が興味を引き付ける

ヒトが興味を持つプロセスの分解をしていたこともあって、このフレーズは腹落ち感。
新しいもの、知らないものは興味を持たれない
なら、どうすればいいのか?新たな思考実験ができるかも。

トーク3:木村 浩康さん

Design→人の手で操作する意匠、進捗を人がコントロールできる
Creative Coding→偶然性も求められるため時間がかかる、いつ出来上がるか不明

Creative Codingという言葉の存在を初めて知ったけど、パラメータを変化させて表現を作っていく数学アートの一種と捉えたのでいいのかな。以前Tableau を使った渦巻アートにトライしたこともあるけど、確かにいくらつでもできるので完成作品が出てくるまでは時間がかかりますね。

映え感とデータ本体の分かりやすさはトレードオフ
日々思っていることをはっきりと言語化してもらえました
映え感重視にすると、それはそれで盛り上がるけど、データの意味が薄くなる。データを伝えること重視だとどんどん無味乾燥になって面白みがなくなっていく。トーク2の「面白さと目的のバランス」にも繋がるけど映え感と分かりやすさのバランスをどこに設定するかはデータビジュアライゼーションの究極の命題。
余談ですが、わたるんがデータアートを作る時はデータの意味はほとんど切り捨ててます。

木村氏のワーク紹介もあってまずは「FIND/47」
経済産業省が2020年東京オリンピックを視野に、日本各地の風景写真素材の公開により訪日外国人旅行(インバウンド)需要を高める目的で開始された写真プロジェクト(Wikipedia)
写真の画像データを共有するプラットフォームですが、これは眺めているだけで楽しい。

2つ目は金沢21世紀美術館の企画展「甲冑の解剖術」
甲冑をCTスキャンしたデータを利用したデータビジュアライゼーション
映え感とデータの目的(甲冑の3D構造)を両立させて、プロの技を見せつけられます

まとめ

QUICK DATA DESIGN MEET UPイベントの登壇トークの感想をつらつらと書いてみましたが、非常に有意義で今後の勉強、思考に役立つ内容でした。
QUICKさんは「データ×デザインの可能性」のコミュニティ作りを今後目指しているらしく、継続的に情報キャッチアップして新コミュニティに関わらせてもらいたいと考えています。

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