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人生が変わった1曲

どうも、日高大地です。

SNSのDMで
「おすすめの曲教えて」
と知らない子からメッセージが飛んでくる事が定期的にあります。

「おい!!知らない人には敬語で話しなさい!!」
と突っ込みたい気持ちを抑え、その時の気分で何曲か教えるのですが、その時の数曲の中に結構な頻度で入ってる1曲をここで紹介したい。

「Elsamaria - 素晴らしきこの世界」

再生画面


サウンドクラウドを聴き漁ってる時に見つけたこの一曲。
18歳の時にこの曲に出会い、俺の人生は更に日本語ラップにどっぷり浸かることになりました。


当時、自分が知り合ったばっかりのSHIDOさんというラッパーがいて(身内のプレイヤーとのトラブルがあり3年ほど前からラップはしてないとの噂)、その人のサンクラ(サウンドクラウドの略、以下サンクラ表記)の曲を聞いてたら、関連で出てきたのがこの曲。

あまりこの方の詳しい素性は分からないのですが、ネットラップ界隈で活動していたと思われる方で、正しいMC名はElsamaria

サンクラのアカウント名が「マリアカフカ」だったので数ヶ月の間は、マリアカフカというラッパーだと自分は思っていた。何でサンクラはこの名前なんだろうという謎は未だに分かっていない。


自分がこの曲に出会ったのは、高校を卒業し社会人になって数ヶ月経った時。当時18歳。
人は何のために働かなくちゃいけないのか、どうして好きでもないことをしないとこの社会は生きていけないのか。
ぼんやりと、そんなありきたりな悩みで病んでしまいそうな時期だった。


イントロのピアノのメロディが凄く好みで「お?」と思いすぐ引き込まれた。
イントロの音で「この曲いいかも..!」と思い、引き込まれる事はこれまでの人生で何度かあるが、この曲が特別な1曲になった理由はその後すぐに入ってきたElsamariaのshoutだった。

「世界はクソだ、俺もクソだ。
 だからきっと、このままでいい。 
 だから君は、そのままでいい。
 だから俺は、、。」

この語り。
俺に言ってきてるような、
ただ本人が葛藤してるだけのような。
当時の自分のメンタルやマインドにこのshoutからの曲への入り方がグサッと刺さった。

そして、その後すぐに始まるドラム。
俺がやりたいヒップホップってこれだ、
とその瞬間に数年先の自分の理想系まで見えた気がした。


曲全体を通しての歌詞の内容は、社会に生きる自分の歌、そして社会で生きる視聴者へのメッセージ。
ありきたりなテーマといわれたらそうなってしまうが、「ありきたり」な人間模様をここまで生き様として表現出来ている曲を自分は他に多くは知らない。
節々で見られる、"神様への意見"のようなものが芸術として綺麗にまとまっているのだと思う。
タイトルが、この素晴らしき世界という事で、社会への悲痛な叫びだけでなく、神様までを歌詞の中に登場させることにより運命的なものまで聞き手が感じることができる。

この曲は、その時その時の情景が浮かんでくるし、ラッパーの感情が全面的に伝わってくる。
俺はやっぱり感情が伝わってくるラッパーが大好きだ。自分もそうありたいと思う。

ただ、感情を前に出すだけじゃラップは成立しない。どれだけヒップホップな歌詞にできるか、どれだけライムを外さず物語を進められるか。
この曲は本当に全ての面に置いて100点を優に超えている。あまり口にしない言葉だが、神曲。


"例え何かを犠牲にしてでも
 守りたいものが出来た。
 例えどんなに傷つけられても
 こんな自分が大事に思えた。
 頭抱えて死にたくなるほど
 生きることに夢中になってる俺らだから
 こんな人生にも意味がある。
 そんな勘違いも許してくれよ。"

この曲の中で1番好きなverse。
このverseのおかげで、18,19歳の俺はまともな人間、ラッパーの道を進めたと思っている。

若いうちは自分の中にある物がちょっとした事でダサい方向にブレることが起きやすいが、俺にとってはこの曲がブレーキになってくれた。
感謝してもしきれない。
あまり長くなってもあれなので、歌詞の内容についてはこれ以上深くは書かないが、Hookにはすごくキャッチーな言葉を並べてあって、ふふっと笑えるような歌詞なのに熱い気持ちにさせてもらえる。


未来への光が見えない学生、社会人になった若い人、目標がなくなった大人。
どんな世代の人が聞いても何か刺さるものがあると思う。
むしろ、この曲を聴いて刺さるものがある人は生きることに必死になれてる人間だと思うので、自分の事をもっと前向きに褒めてやってもいいはず。

是非一度聞いてみて、その後は聴きたくなった時に聞いてほしい。

Elsamaria - 素晴らしきこの世界



いつか、Elsamariaと曲を作るのが俺の夢だ。

その日が来るように、ひたすらにラップして、ひたすらにトラックを作り続ける。

ヒップホップ!!!

日高大地

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