仮面ライダー好きの息子を持つ親

息子が仮面ライダーにハマったのは多分5歳くらいかなぁ。フォーゼだった。DX変身ベルトからスイッチと呼ばれる各種オプションまでコンプリートしてやった。(妻がw)
当時の人気は相当のもので、おもちゃも基本的にはすぐ品切れになる。どこからか妻が情報を入手して、帰省のついでに朝トイザらスに並んだのも懐かしい思い出。

そんな息子がもし、余命一ヶ月などという状態だったら。想像するだけで狂いそうになる。
そんな中、SNSを通じて仮面ライダー役の俳優さんがエールをくれたり、ましてや会いに来てくれるなんていうことがあったら。
子供は、どれだけ嬉しいだろう、親としても、どれだけ有り難いだろう。

今回話題になっている件について思ったことを書こうと思います。特に誰に寄り添うとか、否定的な人ムカつくとかという話ではなく、今回病気の子供さんに会いに行った俳優さんと、その俳優さんのSNSのコメントの意味について感じたことを書きたいと思います。

おそらくはSNSの特性上、今回のような否定的な意見も出ると、親としては予想もしただろう。と思う。それでも待ったナシ、今しかない、なりふり構ってられない状況というのが存在する。
そして、いつだってそういう状況じゃない人が、しかも割と頭の回転の速い人が、様々な可能性や切り口で批判したり意見を出す。ある意味冷静だしね。

当事者と当事者じゃない人間にはどこまでも埋まらない差がある。わかり合えない限界がある。と思う。例えば子供がいるか、結婚してるか、お金に困っているか、国会が紛糾するのも、ありえない閣議決定も、戦争が終わらないのも、それは理由の一つになると思う。その上で、個人の培ってきた人生観やポリシーやメディアの影響やらが混ざり合っちゃってもう無理だと思う。
たとえお互いにどんなに思いやり合ったとしても。
配信じゃ、ナカノステレオのハヤシライスの味はわかんないもん。簡単にいうとそういうものだ。

それで、どうせわかり合えないなら、俳優さんがわざわざ、今回の訪問に関する一連の顛末にコメントする意味とは?と考えた。「嘘じゃなかったよ、否定的な事を書いた人は消してあげてね」と書いたとて、否定的な人には多分響かないし、多分消さないし、意味ないんじゃないかと。

多分そのコメントは、当の子供さんと、親御さんに向いていたんだな。
そういうこと、あるよな。
お子さんも親御さんも、絶対救われたと思う、と、当事者じゃない俺が思う。

目に見える全ての人にわかってもらうことは不可能だということと、わかってくれる人に発信したいし、それでいいし、それしかないということ。このように、関係ない俺が思う。

こうして、勝手に連鎖していく。限られた当事者とその他大勢が、不規則(あるいは規則的な?)な波紋のようにぐわーっと広がっていく。

最近薄々と気づき始めていたことが明確になった事件でした。

※この件に関する全ての文章を読んだわけじゃないので、間違った解釈などあるかも知れません。その場合はゴメンナサイ。