Dynamic Prompt はランダムなプロンプトだけじゃなく変数も使える
Dynamic Prompt とは?
StableDiffusion webui でプロンプトをランダムにする機能拡張です。
{red|white|black} bikini
👇 ランダムで1つ選ばれ、下記のいずれかが使われる
red bikini
white bikini
black bikini
インストール方法は上記の配布ページか、ぐぐると沢山出てきます。
公式な書式はこれです。
https://github.com/adieyal/sd-dynamic-prompts/blob/main/docs/SYNTAX.md
プロンプト入力欄での使い方
ランダムに1つ選択
{red|white|black} bikini, from {above|below}
👇
red bikini, from above
...
white bikini, from below
重み指定
`数値::プロンプト` で優先度を指定します。
合計が「1」になる必要はないみたいです。
下記の例では `red` の採用率が高くなります。
{0.5::red|0.1::white|0.2::black} bikini
複数選択
`数値$$` を先頭に入れると指定した個数が選択されます。
{2$$cat|dog|bird|monkey}
👇
cat,dog
複数選択の接続文字を「,」以外にする
`数値$$ 文字 $$` を先頭に入れると選択されたプロンプトの間の文字を指定できます。
{2$$ and $$white|black|red} bikini
👇
white and red bikini
選択する個数の範囲を指定する
`最小値-最大値$$` を先頭に入れると選択する個数の最小、最大を指定できます。
こちらも `最小値-最大値$$ 文字列 $$` で接続文字も指定できます。
{1-2$$ and $$dog|cat|bird|monkey}
👇
cat
dog and bird
最小値、最大値を省略することもできます。
{-2$$dog|cat|bird|monkey}
{2-$$dog|cat|bird|monkey}
ファイルから選択する
下記フォルダにファイルを置くと、ファイルからプロンプトを読むことができます。
stable-diffusion-webui/extensions/sd-dynamic-prompts/wildcards
基本的な使い方
上記フォルダに color.txt を作り、下記のように記述します。
red
blue
white
`__ファイル名__` でファイル内から1行選ばれます。
__color__ bikini
👇
white bikini
個数指定などの書式も使える
上で記述した `個数$$` などの書式も使えます。
{2$$__color__}
👇
blue, red
{2$$__color__|__color__}
👇
blue, red
{2$$ and $$__color__}
👇
blue and red
ファイル内でも書式が使える
ファイルの中でも個数指定や接続文字指定ができます。
# costume.txt
{red|white|pink} bikini
school uniform, {red|blue} bowtie
__costume__
👇
black bikini
ファイルの中からファイルを呼び出す(ネスト)
color.txt、costume.txt の2つを用意した例です。
# color.txt
red
white
black
# costume.txt
__color__ bikini
__color__ skirt
__costume__
👇
white bikini
ファイルをワイルドカードで指定する
`__ファイル名*__` で指定文字から始まるファイルをランダム選択できます。
# color_a.txt、color_b.txt がある状態
__color*__
👇
両方のファイルからどれか1つ
YAML、JSONも使える
シンプルなテキストファイルの他、YAML、JSONも使えます。
この記事ではJSONは省略します。
YAML
# example.yaml
color:
- white
- black
costume:
swimsuit:
- bikini
- one-piece swimsuit
school:
- bow tie, school uniform
- buruma, gym uniform
使用する時は `__ファイル名__` ではなく
`__キー__` なので注意してください。
もしYAML内のキーと同じファイル名が存在すると、YAMLのほうが優先されるようです。この場合 color.txt が存在してもYAML内の color から選ばれます。
下の階層を選ぶ時は `/` で区切ります。
__color__ __costume/swimsuit__
👇
black one-piece swimsuit
やはりこれまでと同じ書式が使えます。
ネストもできるし、個数指定もできます。
color:
- white
- black
costume:
- __color__ bikini
- __color__ one-piece swimsuit
__costume__
👇
white bikini
YAML の便利なところ
改行を含めることが出来るので便利です。
color:
- red
- black
costume:
swimsuit:
- __color__ bikini
- __color__ one-piece swimsuit
school:
- school uniform, __color__ bowtie
- gym uniform, __color__ buruma
situation:
- |
__costume/swimsuit__, beach, blue sky, sunbeam,
jumping, from below
- |
__costume/school__, classroom,
classroom chair, classroom desk,
window, blue sky
__situation__
👇
black bikini, beach, blue sky, sunbeam,
jumping, from below
変数が使える!!
`${変数名=値}` で変数を定義できます。
${cloth_color=red}
${weather=blue sky}
${cloth_color} bikini, ${weather}
👇
red bikini, blue sky
変数の値をランダムから選びたい
値の部分でこれまでの書式が使えます。
${color1=__color__}
${color2={red|white|black}}
変数の値を“一度だけ”ランダムから選びたい
`${変数名=!値}` と「!」を追加すると即座に値を評価して固定します。「!」が付いていないと変数が呼び出されるたびにランダムに選ばれてしまいます。
# 全部同じ色になる
${color=!{black|white}}
${color} hair, ${color} bikini
👇
black hair, black bikini
# ランダムな色になる
${color={black|white}}
${color} hair, ${color} bikini
👇
black hair, white bikini
初期値を指定する
`${変数名:初期値}` で指定します。
変数が定義されていないとエラーになるので初期値を指定すると安全です。
# 変数 color が指定されていない状態で color を使う
# 初期値が無いとエラーになる
${color:white} bikini
👇
white bikini
使用例
color:
- red
- black
angle:
- from above
- from below
costume:
- ${color:white} bikini
- ${color:white} one-piece swimsuit
item:
- ${color:red} beach ball
- ${color:red} parasol
situation:
- |
__costume__, beach, blue sky, sunbeam,
jumping, ${angle:from below}, __item__
${color=!__color__}
${angle=__angle__}
__situation__
👇
red bikini, beach, blue sky, sunbeam,
jumping, from above, red beach ball
水着とボールの色を揃えたいので変数colorは「=!」記法で固定しています。変数angleは固定する必要がないので「=」で定義しています。
ファイルに引数を渡す
特定のファイル内だけで変数を固定したい時などに使います。
__situation(color=!__color__,angle=__angle__)__
コメント行
テキストファイルの行頭「#」はコメント行になります。
# ここはコメントなので選択されない
red
blue
YAMLは元々 # がコメントですね。
situation:
# 使い方
# 変数 color: 水着と小物の色
# 変数 angle: 画角
- |
__costume__, beach, blue sky, sunbeam,
jumping, ${angle:from below}, __item__
DynamicPrompt構文の中でもコメントが入力できます。
しかしsd-webui-prompt-all-in-oneのようなプロンプトを自動整形する機能拡張とは相性最悪です。
__situation(
# 水着と小道具の色
color=!__color__,
# アングル指定
angle=__angle__
)__
# しかし sd-webui-prompt-all-in-one によって下記のように整形されてしまった……
__situation( # 水着と小道具の色 color=!__color__, # アングル指定 angle=__angle__ )__,
他にもいろいろ
junja2テンプレートも使うと条件分岐や繰り返しなども使えるようです。そこまで行くともうスクリプトですね。
https://github.com/adieyal/sd-dynamic-prompts/blob/main/jinja2.md
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閲覧注意。
センシティブなものが苦手な方は見ないほうがいいです。
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