質屋の使命

質屋の使命ってなんだろう。

質屋にくるお客さんは大きく分けて、

「お金にこまっていてお金を借りたい人」
「いらないものをできるだけ高く売りたい人」

この2つに分けられる。

どちらのお客様のニーズにも最大限応えられるように努力はするけれど、

後者の「いらないものをできるだけ高く売りたい人」に対して、
ベストなソリューションを提供するのは少しむずかしい。

なぜかって、

ボランティアでなく商売で買い取り業を行っている以上、
少なからず利益を出さなければ成り立たない。

メルカリのようなサービスを使えば、たった数%の手数料で消費者同士で売買する方法だってあるし、
もしかしたらこの瞬間に売らないほうが、のちのち高くなる場合だってあったりもする。

でも、商売だから「高価買取中!」なんてことを言わざるをえない。

めいっぱい努力はするけど、
ちょっと違和感がある。

わたしが質屋の主として商いの中心にしたいのは、

「お金にこまっている人に、お金を貸すこと。」

これに尽きる。

もっといえば、

「こまっている人を助けたい。」


それはいらないものをできるだけ高く売りたい人とはちょっと違う。

きっと、
「お金がなくてお金にこまってるからモノを売りたい」っていう人もいるだろうけど、
それは質屋ではなくても何とかなりそう。

お金にこまっている人を助ける。
具体的にどんな人がお金にこまっているのだろう。

「外国から日本に来て、お金がなくなったときに銀行で借りられない」
「怪我や病気で収入が突然少なくなってしまったので生活費が足りない」
「舞台やライブハウスで夢を追いかけてるけど、アルバイトだけでは活動費が支払えない」

わたしはこういう人を助けるために、
商いを続けたい。

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