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ショートカットを越えられない【ひとことお題14】

ほぼ毎日「ひとことお題」、本日は『髪型』
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一度切ってしまうと、もう戻れない。
それがショートカットってやつである。

髪型をショートにしてから、かれこれ何年になるだろうか。もうずっと、肩にすら髪がつかない生活を送っている。スマホに残っていた写真は一番古いのが2015年だったが、その頃から一度も肩を超えた長さになったことはない。

ショートカットという髪型には色々と利点が多くて、たとえばお風呂上りに乾かす時間が短い、頭が軽い、夏は涼しいなどがあるが、私が伸ばさない理由はそれら利点のためというよりも、単にもう伸びるまで我慢できない体になってしまったのだ。

あの、伸びる途中の肩にかかる髪がもうダメだ。どう弄りまわしても中途半端なフォルムになる感じが嫌だ。耳にかかる髪の暑さが無理だ。一定の長さを超えると毛先がくるんとしてくるくせ毛の出方に耐えられない!

そんな感じで、伸びてくるにつれ鏡に映る自分がどんどん嫌になってきてしまうので、自分の精神衛生を正常に保つためにも伸ばすことはできないのである。

それだからこそ、そこを越えた先であるところの長い髪に憧れはある。サラリと艶やかな黒髪や、肩の前に垂らされたゆるふわパーマのボリューミーな髪など、視界に髪が入ってくることが長らくない身の上としては、髪を手でもてあそんだり結んだりアップにしたり、アレンジして楽しんでみたいと思う気持ちがないではない。

それは「伸ばす途中」の段階をどうしても越えられない私には夢のまた夢の楽しみである。ただ、もし万が一そこを越えられたとしても、私は自分が長い髪をもつにふさわしいとはとても思えないのだ。

なぜなら私は知っている。長い髪はものすごく手入れが大変だということを。根気のいるお風呂上がりのドライヤーかけ。トリートメントやオイルを使っての毎日の保湿や艶出し。毎朝、丁寧にアイロンをかけるという人もいるだろう。そして、結んでいればいいというわけではないヘアアレンジ。

そうした日々の地道な努力の果てに、美しい長い髪は保たれている。
そんなことがこのズボラな私に出来ようか、否出来ない(即反語)

というわけで精神衛生的にも良く、ズボラな性質にも優しいショートカットという髪型が、私にはフィットしているという話である。

おわり


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