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チハマオート『カガミマエ・ブルース』

チハマオート旗揚げ公演
「カガミマエ・ブルース」
先週 無事に全公演終える事ができました。

バラシ終えて最後にキメshot📷


改めて、
ご来場下さったの皆様、
応援して下さった皆様、
支えてくれたスタッフの方々、
各回ゲスト出演して下さった皆様、
本当にありがとうございました✨

初日ゲストの二葉勇くん📷
2日目ゲストの吉川純広さん📷
3日目ゲストのspiくん📷
4日目昼ゲストの二葉要くん📷
4日目夜ゲストのTWiN PARADOXの勇くん、要くん📷
最終日昼ゲストの冨田昌則さん📷
最終日千穐楽ゲスト荒木健太朗さん📷
メンバー揃って小屋入り

昨年パライソ公演中にふわっと耳に挟んだ
濱さんとばーちーの企みに、焼肉とバイク乗っけてくれるという餌にまんまと食い付き、まだ内容も決まってない段階で参加を快諾。
余計な事抜きにして、このメンバーでやるなら面白そう!正にdon't think,feel である。

ばーちーのバイクに跨がして貰う🏍
賀三くんと2人チハマにご馳走して貰った日


この時点でまさか自分が主役をやる事になるとは思ってもみなかったわけで。

年が明けて2人に「話がある」と
お茶に誘われた☕️

メンバー決まって小屋も下見してビジュアル撮影の日取りも決まりそうでゲストも確定しそう。グッズも出そうか💡
と、企画段階から立ち上げの話を聞いてる自分はワクワクが止まらない。

「今脚本はどぉなってるんですか?」

その質問を引き金に2人は口どもってコーヒーを置いて目がふわふわ泳ぎだした。

作品のプロットと現段階での台本データを見せてもらった。

「伊達ちゃん主役」
「……へ?」

これを伝えるためのお茶会だったのか。
メンバーの中で一番最初に台本見せて貰った。
確かにプロットにある登場人物で自分が当てはまりそうなのはこの役かなと想像できた。

が、最初に口に出た言葉は
「マジですか?ちょっと待って下さい話がちがう」
だった。

チハマ2人主演で周りをサポートする出役だと勝手に思ってた。何より驚いたのが、主役をやるチャンスが巡ってきたのに「嬉しい!」より「しんどいなぁ」が先にきた自分の心境だった。

おい嘘だろ。あの頃思い出してみろ!
お芝居の世界に飛び込んで、見る景色がキラキラしてて野心に燃えてがむしゃらに足掻いてたあの頃を。主役のチャンスが来たんだ!飛び跳ねて喜ぶとこだろ!
何も知らなかったあの頃とは確かにちがう。
芸歴17年経つと少しずつだが色んなものが見えてきた。
それぞれのポジションに役割があって、主役を張る責任と重圧と、それに必死で戦う者の姿を側でまじまじと見てきた。あのポジションに今このタイミングで自分がやれるのか。
これは頑張らんといかんぞ。

稽古開始!


こんな台詞覚え悪かったっけ?
稽古始まって立ち稽古中ずっと台本が離れなかった。覚えたはずの台詞が立つと出てこない。
ここ最近この量の台詞貰ったことなかった。
劇団公演でもこんなに喋ったことない。
それだけ喋るポジションを長らくやってなかったという事だ。
滑舌もぬるい。
自信が消えていく。
四六時中台本とにらめっこ。
台詞を食っていく。
感覚が研ぎ澄まされていく。

また面白く苦戦したのが、
お芝居のサイズ感をチューニングし直す作業だ。
刀剣で出会ったメンバー、自然と勝手に大劇場サイズの声量、身振り手振りのままで、小劇場サイズの小屋でやるの久しぶりなメンバー、初めて小劇場に立つメンバーと様々。

「え?こんな大きい声じゃなくていいですか?」
「動きすぎ?」
「お客さんこんな近いんですね」
「メイクってどの程度します?」
「今、目線がTDCです」
「自然体ってどんなんでしたっけ?」
「今の刀の振り天井あたるっすね」
「俺立ってるだけで照明あたりそうなんですけど」

どっちも出来て然り!

僕は本編始まるとほぼ出ずっぱりの出番。
1シーンしか袖にハケない。
この手の舞台は過去に経験はあるものの、
久しぶりに体験すると中々しんどいものだった。
立ち上がり失敗すると立て直しがきかない。

ハケたメンバーも苦しかっただろう。
楽屋も激狭だったので、少しの物音も外に漏れ聞こえてしまう。超サイレントだ。

演者は別のものとも戦っていた。
トイレだ。
劇場入り口に1つしかないトイレ。
開場から終演後まで我慢。

ヒヤヒヤした。
緊張もしてるし、乾燥しまくってて口パッサパサ状態で更に水飲んじゃうし…。
タイミングを逃すととんでもない事になるので
開場前にスタッフさんにコールしてもらっていた。

「ラストトイレまであと5分です!」

最悪楽屋に空のペットボトル用意しとくから!と、それだけは避けたい防御策が設けられた。

ほぼ皆戦っていた。
さっき行ったばっかなのにもう行きたい。
生理現象には逆らえない。
……やばいです。。
限界を迎えそうになりながら本番やってたメンバーもいた笑


舞台本番中のアンサンブル楽屋で起こる俳優の夢と現実の苦悩と哀喜、憧れを描いた内容だったこともあり、フィクションではあるが決して遠くない、誰しもが一度は通るであろう演劇界あるあるな生々しくリアリティのある部分が、答えの出ない現在進行形の今の自分と重なり、身を削り曝け出しているようで胸が苦しくなることもあった😅

あてがきの様に見えたかもしれませんが、
台本あってのキャスティングでした。
脚本の心さんの妙です。
一部、演出家のちゃびぃさんと稽古でディスカッションしていく中で、メンバーそれぞれの個性や経緯を作品に反映したところもありました。
だから余計に、役を演じているようで自分自身な部分も散りばめられてる。


《全演劇人に捧ぐ切腹活劇》
チラシに書かれた文言。

確かに。

幕が開くまで正直この内容を受け入れて頂けるか不安だった。でもお客様の笑顔や笑い声、温かい言葉を聞いて、やれて良かったと一安心できました。

このメンバーだからこそ出来て、
今の状況やタイミング、
来てくれたお客様だったからこそ
出来上がった舞台だと思います。

今回のこの作品、映像化する事はありません。
配信もありません。
記念にゲネプロで撮って頂いた舞台写真で少しでもお届けできればと思います。

3月は本当に濃密で
有意義な時間を過ごすことができました。

長くなりましたが、
本当に感謝です。
僕の中でまたひとつ、
大切で貴重な経験と財産になりました。

あとは、潰れた喉が早く治って欲しいばかりです。

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