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ハービンジャー産駒の特徴と代表馬【血統解説】

最近、名前をよく耳にするハービンジャーはイギリスの競走馬です。

現役時代のG1勝ち鞍は、イギリスのアスコット競馬場で開催されたキングジョージ6世&クイーンエリザベスSのみですが、このレースで、後続をぶっちぎるパフォーマンスを見せたことで、種牡馬価値を大いに上げました。

種牡馬入りして、10年弱経つハービンジャー産駒の特徴を紹介します。


1.ハービンジャー産駒の特徴


最初に代表的なハービンジャー産駒を紹介すると

ペルシアンナイト
ディアドラ
モズカッチャン
ブラストワンピース

がいます。

このうち、ペルシアンナイトとディアドラとモズカッチャンは、2017年の秋の京都G1を制している馬です。

2017年の京都は雨の影響もあって、非常にタフな舞台が続いていました。その中で、ハービンジャー産駒が3つのG1を手にしています。

また、ブラストワンピースが制した有馬記念も、暮れの開催ということに加えて、稍重馬場での開催で、力が求められる舞台でした。

ペルシアンナイトを除く3頭は、典型的な中距離G1を制しています。ペルシアンナイトが制したマイルCSは芝の1600mの競走ですが、ペルシアンナイト自身がこの年の皐月賞や、翌年の大阪杯で2着に好走しているように、中距離寄りのマイラーと呼べる馬です。

そのことから、ハービンジャー産駒は、

時計のかかる中距離を得意とする

ことが分かりますね。


2.母父ダンジグ系統の特徴


ハービンジャーは、ダンジグ系統に所属する馬です。

ダンジグとは、アメリカの競走馬で、ハービンジャーから見たら、曾祖父に当たります。

ハービンジャー自身がイギリスの競走馬ということもあり、母父ダンジグ系統の日本馬はそこまでいませんが、何頭か上げるとすれば天皇賞(春)を連破したフェノーメノ、阪神牝馬ステークス、クイーンステークスを制したミッキーチャームがいます。

海外に視野を広げると、14戦14勝でフランス競馬を駆け抜けたフランケルや、パリ大賞典を制したジャパンもダンジグ系の血を継いでいます。

日本よりも海外のほうが有名馬が多いですね。おそらくは、パワーが求められる海外の芝のほうが真価を発揮できるのでしょう。

しかしながら、フェノーメノは、長距離G1を連破していますし、ミッキーチャームを見ても、洋芝の札幌で開かれるクイーンステークスを勝っています。

このことから、母父ダンジグ系の仔も力の要る芝の適正は高いことが分かります。

3.ハービンジャー産駒の代表馬


・ブラストワンピース

3歳のときに挑んだ有馬記念を制して、グランプリホースの座を獲得しました。

・ディアドラ

秋華賞を制し、古馬になってからはイギリスのナッソーステークスも制しています。

・モズカッチャン

春のクラシックで伏兵馬として台頭し、その年のエリザベス女王杯にて古馬牝馬相手に勝ち切りました。

・ペルシアンナイト

マイルチャンピオンシップにおいて、不利といわれる大外18番から、末脚勝負で勝ち切りました。

・ノームコア

半妹に宝塚記念を制したクロノジェネシスがいるノームコアは、超高速馬場のヴィクトリアマイルを勝ち切っています。

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