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「ブルグマンシアの世界」のひとたち4~大谷奈津美~

大谷奈津美(照明)

確定申告、先ほど提出しました。
ホッとしました。
今回は事業収入がないのでさほど手こずらなかった(それはそれで悲しいのですが)とはいえ、慣れないと気持ちがしんどいです。
税務署で「(職)マイナンバーカードないですか?」「(僕)ないです」「(職)じゃあ来年からお願いしますねー」
・・やっぱりマイナンバー必須じゃない(「義務」とは言ってたけど)のね。
(「カード」のことだと思ったので「ないです」って断言しちゃいましたけど、冷静に考えたら職員さんはナンバーのことをおっしゃってたのね。ナンバーは持ってます。ごめんなさい。記入しました。)

それ以外にやることは次から次なんですが、ひとまずデカい案件は終了したので、こちらにリソースを注ぎ込むことが可能になりました。
筆が進むとき限定ではありますが、引き続きこの(時宜を逸して誰に需要があるか疑わしい)シリーズを(義理でも)お楽しみいただければ。

中村太亮、田中愛積、由紀、ベル、堀田ユカリときて、真偽のほどは不明ながら斎藤ゆうがトリ、という流れが濃厚です。だとすればここで南あずきとなりそうなところですが、ここでちょっと目先を変えようかと。後回しでいいやということでは決してなく、スタッフにも触れてみたいという天邪鬼です。それと、「ヒラ社員」3人が三者三様の悪戦苦闘を経て三者三様の結果を出した、そのうち二人まで書いたところで少しだけ視点をリセットしてみようかな、というこちらの試みでもあります。まあ別に勝算があってのことではありませんが。

というわけで、大谷奈津美です。
僕が照明に関しては門外漢なので詳細な評価は難しいのですが、良くも悪くも「機械オタク」の気配は感じますね。自宅にいくつか照明機材を持ってるそうです。(で、自宅で実際に色を入れた動画を見せてくれました。これが綺麗なんですよ。)そうやって「弄ってる」のが楽しいんだろうなあ。その楽しさに関しては十二分に理解できます。僕も同じ穴の狢ですから。
で、実際の舞台照明にもその「楽しい」ってけっこう見えてる気がします。遊びの要素がそこかしこに見えたりします。
(そこはもちろん好みの領域ですから照明に何を求めるか断定はできませんが、僕は好きな雰囲気です。)
で、終演後のツイートが

こんな感じだったりします。
繰り返し、30年もお芝居やってて照明のことはまるっきり解ってないのがとても恥ずかしいのですが、「ブルグマンシアの世界」という世界の色はこんな感じなんだろうな、というところを綺麗に打ち抜いてくれるねえ、と感じています。僕は、ですけど。
で、おそらく本人なりにそのことには自覚的で、自画自賛する文法として「お気に入りのブルーの作り方」を列挙する。「どう?綺麗でしょ?」ではなく。
ここから導き出される大谷奈津美の重要な構成要件は「照れ屋さん」。
別に「褒められ慣れてない」ということではなく、いい意味で「スタッフは脇役」ということを理解してるんだと僕は思ってます。
もちろん照明だけじゃないんですけど、彼女があかりを当ててくれるから、僕たち役者は安心して世界に没頭することができる。お芝居は全てのスタッフワークと役者がそろってこその総合芸術とはいえ、いちばん最初にお客さんの視線に晒されるのは役者なんです。高慢な言い方ですが、僕たち役者を輝かせることがスタッフのウデ。そのことを彼女は熟知しています。だから、照明「だけを」評価されることには抵抗があるのだろうと推測します。だからこその「照れ」、あるいは「照れ」と見せかけた裏方としての「矜持」みたいなものがこのツイートに現れてるのかな、なんて思ったりします。

で、もうひとつ、大谷奈津美を評するとしたら。
あくまで雰囲気というか人当たりという観点から、「朴訥」「鷹揚」という言葉が似合うひと。とにかく当たりが柔らかい。
・・まあ現場で想像を絶するトラブル(珍しいことではないんですが)に直面してテンパり倒したらどうなるか判らないんですが、稽古場でも劇場でも穏やかで楽しそうで。でもベースとなる「スタッフとして何をすべきか」はちゃんと守ってくれる。だからこそ「楽しそう」を維持することができるんでしょうし、実際本人も「楽しんで」いることができるんでしょう。
スタッフとしてはとても信頼できます。
これ意外とできないんですよ。特に現場では時間に追われることが多いからついイラついてしまいます。僕がそうなんですけどね。彼女に関してはそういうところがあんまり想像できない。現場にいる人間としてはとってもありがたい。
・・怖いもの見たさという意味では彼女のキレてるところも見てみたい(ウソです)。

今回はわりとあっさり書けた。
それでも書きたいことは書けた気がします。思い入れと文字数は特に比例しないということが証明された、のかな。
なっちゃんこれからもよろしくお願いします。

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