6-1-2 システムの評価指標

システムの性能や信頼性、経済性などについて総合的に評価するためのことを、システムの評価指標という。
■システムの性能特性と評価
システムの性能を評価する性能指標や手法には、次のようなものがある。

①応答時間(レスポンスタイム)
システムにデータを入力し終わってから、データの応答が開始されるまでの時間。速く返すことを表す指標。また、データの入力が始まってから、応答が完全に終わるまでの時間をターンアラウンドタイムと呼ぶ。

②スループット
単位時間当たりにシステムが処理できる処理数。
数多く返すことを表す指標。webシステムの応答性能を求めるときにはレスポンスタイムが、処理性能を求めるときにはスループットがよく用いられる。

③ベンチマーク
システムの処理速度を計測するための指標。
特定のプログラムを実行し、その結果を基に性能を比較する。有名なベンチマークとしては、TPCが作成しているTPC-Cがある。ほかには、SPECが作成しているspecint,specfpがある。

④モニタリング
システムを実際に稼働させて、その性能を測定する手法。システムの性能改善時に用いられる。

■信頼性指標
信頼性指標は、システムの信頼性を表す指標。

①MTBF
故障が復旧してから次の故障までにかかる時間の平均。連続稼働できる時間の平均値

②MTTR
故障したシステムの復旧にかかる時間の平均

③稼働率
ある特定の時間にシステムが、稼働している確率

④故障率
一つ目は、稼働してない確率
 故障率=1-稼働率

二つ目は、単位時間内にどの程度の確率で故障するかを表したもの。
故障率=1/MTBF

■信頼性計算

■システムの経済性の評価
システムの経済性を評価するときには、システムを導入するときの初期コスト(イニシャルコスト)だけでなく、運用コスト(ランニングコスト)も考えることが大切。
ランニングコストも含めた、システムに必要な総コストのことをTCOという。TCOを意識し、システムの経済性を、考えることが大切。

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