7-3-1 システム化計画

システム化構想とシステム化計画では、要求事項を集めて合意し、システム化の方針を決め、システムの実施計画を策定します。

■システム化構想の立案
システム化構想の立案では、経営要求・課題の確認、現行業務・システムの調査分析、対象となる業務の明確化、業務の新全体像の作成、システム化構想の文書化と承認、システム化推進体制の確立など、様々なことを行う。経営層や各部門などいろいろな方向からシステムに関係する要求事項が集められ、合意をとる。

■システム化計画の立案
システム化計画の立案の目的は、システムを実現するための実施計画を得ること。全体システム化計画、個別システム化計画を行うことによって全体最適化を図る。また、システムの目的や適用範囲、開発範囲を決め、業務モデルを作成する。
サービスレベルと品質に対する基本方針や開発プロジェクト体制も策定する。以下、システム化計画における検討事項。

①全体開発スケジュールの作成
対象となったシステムをひつように応じてサブシステムに分割し、サブシステムごとに優先順位を付ける。また、要員、納期、コスト、整合性などを考え、各サブシステムについて開発スケジュールの大枠を作成する。

②要員教育計画
業務・スケジュールに関する教育訓練について、教育訓練体制やスケジュールなどの基本的な要件を明確にする。

③投資の意思決定
経済性計算の手法を利用してより正確な投資の価値を算出し、投資の意思決定を行う

④開発投資対効果(IT投資効果)
システム実現時の定量的、定性的な効果予測を行う。また期間・体制などの大枠を予測し、費用を見積もる。このとき、IT投資の意思決定バランスやシステムライフサイクルを意識する。

⑤情報システム導入リスク分析
導入に伴うリスクの種類や大きさを分析する。
リスク分析の対象を決定し、リスクの発生頻度・影響・範囲などを特定し、リスクの種類に応じた損害内容と損害額を算出する。その後、リスクに応じてリスク対応を行う。

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