6章感想、オマージュ探し①

ツイステメインストーリー6章の感想、ヘラクレスオマージュ部分を追いつつ書いていきます。

この記事は、これからのストーリーの予想を中心としたものやゲームの世界観の考察ではありません。単純に公開されたストーリーを原作映画と比較し、ここがオマージュかもな?と思った部分を個人の主観的な感想として書き出したものです。

※以下、ヘラクレス(1997)とツイステ6章両方のストーリーに触れています

まず、ヘラクレスの物語の冒頭はミューズというキャラクター達の歌による「語り」によって始まる。
ミューズの歌によると、ヘラクレスがこの世に誕生する前、世界は荒れ果てていて、その理由は〝タイタン族〟いう驚異が暴れ回っていたせいだと説明がある。
それを、ゼウスが稲妻(雷)を投げてこらしめて、タイタン族全てを檻に閉じ込めて平和な世界にする。

ツイステの6章冒頭は、暴走したグリムがオルトとイデアによって捕まえられるところから物語がスタートしている。
これはおそらくヘラクレス冒頭のオマージュだと思った。
グリムの捕獲時に雷の様な演出が入る事と、他の生徒達や先生が苦労して捜索している中で、オルトがチート的な能力(神の様な力)であっさりグリムを捕まえるのもそうかな。
掴まった後、オンボロ寮に来た時にわざわざ檻にグリムが入ってる説明があるから、この時のグリムはかなり忠実に冒頭タイタンの役割をしていると思う)

オンボロ寮に集まったNRCトライブの皆が窓を割る音と共に侵入者に連れ去られるシーン、映画で赤ちゃんのヘラクレスがハデスに連れ去られるシーンで、何かを割る音と共に誘拐されていくのでそれのオマージュなのかな。

また、映画ヘラクレスでは人間に変えられたものの怪力のままのヘラクレスが、育った町をめちゃくちゃにしてしまう
ヴィル達に全く責任はないものの、連れ去られたせいでオンボロ寮がめちゃくちゃになってしまう。ので、そのオマージュもあるのかな?と思った。

ヘラクレスは中盤で、無事にギリシャの英雄になった時に育ててくれた両親に綺麗な家をプレゼントしている。
NRCトライブの皆がVDCの賞金でオンボロ寮リフォーム計画を話していたのも、少しオマージュなのかな?と思った

カローンたちが学園に着いたとき、イデアはボドゲ部に居て「今のゲーム拙者の方が優勢だったのに」と発言している。
ハデスは死者の国でチェスの様なボードゲームと駒を用いて自分の計画を練るシーンが度々登場する。そして冒頭に出てくる運命の女神達の予言内容では、ハデスは宇宙の支配者になれるはずだった。ただし、ヘラクレスと戦えば負けるという条件付きで。

連れ去りに来たステュークスのカローン達が空を飛ぶのは、映画の神々が基本浮いているからかもなと思った。

ヘラクレスの世界には死者の国の渡し船を漕ぐ役割をしている骸骨がいる
カローンの骸骨の様な鎧のデザインが、骸骨によく似ていて、オールみたいな武器で魔法弾くのも、渡し船の船頭オマージュかなと思った。

映画ヘラクレスは、ハデスが手下に指示を出し、赤ん坊のヘラクレスを誘拐した。誘拐された時に他にゼウスは気が付いたけれど、間に合わなかった。
ツイステでもS.T.Y.Xの指示でカローンが生徒達を誘拐する。皆は誘拐に気が付いていたけれど、何も出来なかった。

(リドルの連れ去りシーンの芝生大炎上、タイタン族の中の火を操るタイタンのオマージュ?とも思ったけど単純にリドルの強さを見せてくれただけの様な気もしてわからない)

オバブロした魔法士たちを嘆きの連れて行く、彷徨える魂を嘆きの島に運ぶという謎の組織、S.T.Y.X。どこの組織にも属さない非政府組織で詳細が不明で、つまりS.T.Y.Xは人間たちの関与の外。

ヘラクレスの世界で、死者の魂は死者の国に連れて行かれるという設定に似てる。原作の「死者の国」=「嘆きの島」に似せたオマージュ。
また、神々の住むオリンポス(死者の国のある場所)は人間が住めない所というヘラクレスの設定に似ている。

映画のヘラクレスは赤ん坊のヘラクレスが神々の世界から連れ去られてしまった事により物語が始まる。
今回のツイステの話もキャラが学園から連れ去られてしまったところからストーリーが始まる。

ヘラクレスは神の国から連れ去られた時に、「神から人間に戻す薬」を飲まされてしまった。
オバブロ組の皆も、襲撃時に魔法を使えない普通の人間の状態にされている。

S.T.Y.Xについた時のイデアのセリフ、「暗くて陰気くさい……」はハデスのセリフのオマージュ。ハデスは映画の冒頭で、ゼウスに「死者の国の様子はどうかな?」と聞かれた時、「変わりないっていうか、暗くて陰気くさいだけだし、おまけに死人だらけだ」と答える。

また、映画ではこの直後にハデスは赤ちゃんのヘラクレスの事を「これが噂の問題児か」と発言している。6章の中編で、イデアは被検体チームを「問題児」と表現している。

連れ去られたメンバーは5人。ヘラクレスはミュージカル映画で、ミューズと呼ばれる5人の女神が時折物語の語り手として歌を歌うが、人数が同じ。イデアの家柄については、連れ去られた5人のメンバーの会話によってプレヤーへ初めて明かされる。この時、三年生の2人が事情を知っていて、二年生は3人知らなかったので相槌を打っている。
女神ミューズ達はメインで歌う1人+語りの1人でストーリーを説明し、バックコーラスは3人が担当している。

イデアがオリンポス社を傘下に持つジュピター財閥の分家、シュラウド家のご令息だと明かされる。本家ではなく、分家という部分がポイントなのかなと思った。
ヘラクレス、ざっくりいえばお家騒動というか兄のゼウス憎しの弟ハデスの反乱計画を中心にストーリーが動くので家柄を絡めてくるのはすごくヘラクレスの映画っぽい。

人数についてもうひとつ、ハデスの反逆計画は、6つの星が一列に並ぶときに起きる。連れ去られたオバブロ経験者は5人+グリム、それが同じところに集められているが、グリムのみ5人と合流していない。
考えすぎかもしれないけど、もし6が一つにがキーワード的な数字なのだとしたら、グリムが合流した時に、6が揃う事になる。

前半に関しての大まかなストーリー全体のオマージュ

今回監督生が夢で見た部分はヘラクレスの冒頭部分。
神の国オリンポスにて全能の神ゼウスに子供が産まれて神々が祝福に沸く中、ハデスは与えられた役割のせいでゼウスを憎んでいる。

ツイステでのストーリーの流れ
グリムをオルトが捕獲→カローン襲撃→魔力が強い者のみに起こるオーバーブロットを経験した生徒達が誘拐され学園を出る事になる→誘拐メンバー5人の会話によりイデアの家柄が初めて明かされる

ヘラクレスのストーリーの流れ
タイタン族をゼウスが鎮める→ハデスの指示によりペインとパニックがへラクレスの元へ→ヘラクレスが誘拐され神の国を出る事になる→ミューズ達5人の歌によってヘラクレスとゼウス達の様子が語られる

ヘラクレスが人間の世界に落とされるまでの冒頭ストーリーをツイステでは嘆きの島に誘拐されることでオマージュしているのかな、と思った。

過去のメインストも踏まえた、前半の感想

今回お助け寮というか、今までのメインストの慣例に従って、前回のオバブロ者が中心となり今回のオバブロ者を助ける構図になるのだとしたらその役はヴィルだと思うんだけど
ヴィルは元々俳優とモデルで、それに加えて前回のストーリ―で〝アイドル〟的な要素も得てる。
さらに今回のストーリーの早い段階で自分の非を認めて謝罪し、償いの方法まで提示して、皆と和解(拗れてすらなかったけど)したから
今回は完全にヒーロー側の立ち位置になった事が早々に示されている。

映画の中で、ヘラクレスは修行を積み英雄として成功して〝ギリシャいちのアイドル〟になるので、ヴィルにはヘラクレス的役割を担う為の要素がしっかりある。

ツイステは毎回、そのメイン寮のモチーフヴィランズの敵となる存在を前回のオバブロ寮が担うけど

例・
1章 初オバブロだから例外的に、『外からきた素性のよく分からない者』要素を持つものとして監督生が『アリス』役を※不思議の国のアリスにはヒーローや王子に相当するキャラが存在しない
2章 『親に期待されて育ち、(寮の)支配者となった者』としてリドルが『シンバ』役を
3章『王子(まんまだから説明省略)』としてレオナが『エリック王子』役を
4章『絨毯と共に現れる、得体のしれない存在』としてアズールが『アリ王子扮するアラジン』役を
5章『白雪姫を守り、女王を追い詰めるもの(オバブロから正気に戻した時の戦闘を指す)』としてジャミルが『七人の小人』役を担ってる。※白雪姫は王子が登場するが女王を倒しておらず、立ち向かったのは小人達。

といった感じでストーリーになぞらえてオバブロ者が次ストーリーでお助け隊をしているわけだけど、
6章も前半時点でヴィルが冒頭の時点でヘラクレスと共通できるような要素をバシバシ付与されていて面白かった。