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それはまるでけもののような

以下は事実である。












何ヶ月ぶりかも分からない短い月に勤むばかりで夜さえ見えず、青は右方向に動き続けていた。
件の些事など今はどうでもいい。そんなことより、鈍痛と衝撃に押し出される波を止めたくはなかったし、止められもしなかった。
陳腐に表現するのであればウルトラか、高尚に例えるのであれば八とでも言えばいいのであろうか、尤も君に伝えるつもりは全く無い。
理解してもらおうと思っていないし、理解できるとも考えてないからね。



裏に深度を感じる度によく揶揄される鼓動を思い出す。
きっと本人はそこではないよ、馬鹿だなぁと思っているけど口には出さない。野暮にも程があるからだろう。



恒星のあいだに意味を見出すように、滲み出る点は次々と線になっていく。一見ただの醜い黒は視点を変えれば空、素が繋がり絵を描き声が弾み、心を満たし人が死ぬ。何もおかしいことはない、ただ誰かがそうあれと思ったからに過ぎないから。逸らさずに読めばなにも難しいことではなかっただけのこと。
一歩引くだけで全てを見た顔をしている人の事を思うと胃が満ちて仕方がない、それは来場者への御礼と同じでたまに宝箱の中にあるのを見返してあげるだけのものなのに。





塊が崩れていくスピィドは加速度的に増加するとは前に話した気がする。根も葉もないが土地と同じらしいことを改めて理解した。
鎖を繋ぐ愚を誰が笑えるだろうか、手を離す智を誰が罵られるだろうか、白眉は両手にあることを皆知っているのに筋書きの悪さは変えられない。
次は自分だと分かっているのなら手を離せばいいのに。



干支が道になり道が無になり無が幽になるといえば聞こえはいいが実際のところは限りはないし間もなく指は動くのでどうしようもないのが本音。
流れは時に嵐になり、凪いたかと思えばジグサを沙たうのか、まぼろしの槌である確信はどこにあるのかと思うが、浪漫はここに追いつかないのが今の私の所管であるため断じて決めつけてはおかないように。減らせるものはそうしたい。





何度も言うが、君に向けてではないからね。






足を止めて息を吸う間も無く流れる声を従わせようとすると、今日は4つでいいらしい。前は20も30も業突く張ったくせによく言う。
今日は大丈夫、4つは6つの中にあることを知ってるし、7つの用意もできているから。
最後の7には伏した1を入れよう。10に0と1はよく映えるから。



たまに魔物がやってきたかと思えば深度に帯びて消えていく。忘れてはいないから安心してね、きっと途中で乗せないといけないし、とうの昔に証は渡した。もう一度銀が必要ならば、河を隔てるのもやぶさかじゃあない。





吐き気がする。ふざけるな。君じゃない。






永久機関は存在しないが似た物は或るという。
それは世界を削るだけではないのか?
少なくとも私はそうであるから分からない。


分からないことに首を延ばすのは決していいことではないからここまでにします。





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愚への餞









嗚呼、天晴。


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