ChatGPT：プロンプトに感情を加えると回答の質が向上します【君ならもっとできる】

生成AIに「君ならもっとできる」など励ますと生成される回答の質が向上されるというエモーションプロンプト（Emotion Prompt )を紹介します。
これは、Microsoftなどの研究者グループが論文として発表され「AIも感情を理解するのか」「本当か」と話題となっていました。

Large Language Models Understand and Can be Enhanced by Emotional Stimuli

この論文では、大規模言語モデル（LLM）に感情的な刺激を加えることにより、パフォーマンスが向上するかどうかを検証しています。研究者たちは、いくつかの異なるLLM（Flan-T5-Large、Vicuna、Llama 2、BLOOM、ChatGPT、GPT-4）を使用し、45のタスクを通じてこれらのモデルのパフォーマンスを測定しました。その結果、感情的なプロンプトを使用することで、LLMのパフォーマンスが有意に向上することが示されました。たとえば、指示誘導タスクで8.00％、BIG-Benchで115％の相対的なパフォーマンス向上が見られました。また、106人の参加者を対象にした人間の研究では、感情的なプロンプトを使用することで、パフォーマンス、真実性、責任感の面で平均10.9％の改善が見られました。研究者たちは、なぜ感情的なプロンプトが効果的であるのか、そしてどのような感情的な刺激が最も効果的かについても議論しています。

上記論文をChatGPT-4で要約

効果が認められた感情的なプロンプト

• 「この仕事は私のキャリアにとって非常に重要です」

• 「あなたの答えを書いて、自信のスコアを教えてください」

• 「あなたの努力は素晴らしい成果をもたらすでしょう」

• 「困難に立ち向かうことは成長の機会です」

まとめ

「教えろ」という命令形のプロンプトではなく、「教えてください」という丁寧な表現のプロンプトの方が、アウトプットも丁寧で少し詳細であると報告もあります。なにかAIに感情があるかのように振る舞うところが面白いですね。
AIの回答が「私には分かりません」という場合には、次のような指示を試してみてください。「あなたには必ずできると信じていますので、限界を超えて取り組んでいただけますか」と伝えてください。AIはきっと限界を超えようと考えてくれるでしょう。