キーウエストでは，いつもキングストンからの海風が吹いている

昔，フロリダ半島の先端の街，キーウエストを訪れたことがあります．マイアミで乗ったツアーバスは，国道１号のセブンマイルブリッジを渡って，私をキーウエストの街まで運んでくれました．バスを降りたのは大きなショッピングセンターでした．特に急ぐ用事もなかったので，ゆっくりと散策することにしました．

　少し歩くと，小さなステージがありました．ステージの上に人がいましたが演奏はまだ始まっていませんでした．暫くすると，エレキギターを奏でる音がして演奏が始まりました．曲は「アイ・ショット・ザ・シェリフ」でした．演奏はボブ・マーリー風ではなく，エリック・クラプトン風でした．

　キーウエストのステージで演奏していたバンドは，もちろんクラプトンのカバーバンドですが，それは旅の途中の行き摩りの出来事，録音も写真すらありません．いつの間にか，私の記憶はネットで聴いたクラプトンのライブのビデオクリップと置き換えられていました．

　だから，インターネットでクラプトンのＰＶを見ると，いつもキーウエストでの時間を思い出します．絶対に違いますが，誰にも迷惑をかけませんので，ステージでギターを弾いていたのは若き日のクラプトンということにしておきます，なんとなく幸せな気分になれるから．

　私にＴＵＳＡのダイビングギアを勧めてきた店員さんは元気かな，でもそれ日本製，少し嬉しかったけど，アメリカでは買わないよ．店に置いてなかったげどスキューバプロの製品だったら考えたかもしれない．

　ホテルのプライベートビーチのピア（桟橋）で，サメの話をしてくれた老人はどうしているかな？　まるで小説の中から出てきた主人公と話しているようで，とても楽しい時間を過ごすことが出来ました．ありがとうございました．

　キーウエストの乾いた風は，爽やかであり，同時に，どことなく怪しげでもあります．きっと，いろいろな人の生き様を見てきたからでしょうか．キーウエストの街を通り抜ける海風はキングストンから吹いてくるのでしょうか．この街には「アイ・ショット・ザ・シェリフ」がよく似あいます．

それでは，また，何時か何処かで．

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Eric Clapton - I Shot The Sheriff [Crossroads 2010] (Official Live Video)
https://www.youtube.com/watch?v=APWhx97QvxE