あんまり人の親を否定するのってよくないよなという話

人の親を感情的に否定するというのは、基本的によくないと思う。なんだか言った自分も言われた相手も大抵あんまりいい気持ちにならないからである。

いくら毒親でも、何年も一緒に暮らしていればいい思い出もあるし恩もある。高校にも大学にも毒親と言えるような親を持つ人はいたが、彼らの口から親との楽しい思い出が出てこないことはほとんどなかった。否定しすぎると相手も内心むっとなるしこっちもよく知らない人についてリップサービスで否定したことによる罪悪感が残る。

たとえ本当に否定してほしいと思って相手がその話題を出していたとしても、積極的に否定するメリットはあまりないと考えられる。なぜなら相手のそういう感情を正確に察知するのはとても難しいからだ。そこでクリティカルヒットを出すメリットよりも、間違えて変な空気にするかもしれないデメリットが上回ってしまう。

じゃあ毒親の話をされたときどう対応すればいいのか?たぶん正解は「大変だったね。かわいそうだね」である。ひたすら気が済むまで話を聞いてあげて労ってあげるのが一番いい。生み育ててくれた親に本当に消えてほしいと思っている人はそんなにたくさんはいないものだ。偶然エンカウントしてしまう確率としては相当低いだろう。だから、余計な諍いを避けるためにも、部外者の立場から人の親に言及するのはやめておくべきなのだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?