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5年ぶりの一軍公式戦登板は秒読み?支配下復帰を果たした岡田明丈を分析

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

先日、岡田明丈が支配下復帰を果たしました。2016年の入団以降、3年間で24勝を挙げるなど球団初の3連覇に貢献しましたが、近年はトミージョン手術を受け育成契約となるなど、5年間一軍マウンドからは遠ざかっていました。しかし、今季は二軍で好投を続けており、一軍昇格も秒読み状態となっています。本noteでは、そんな岡田について分析していきたいと思います。

※データは全て8/3終了時点のものになります


基本成績

まずは基本成績の確認です。

四死球より多い奪三振

 全て中継ぎで18イニングを投げ、与四死球を奪三振が上回って防御率は0.00と素晴らしい数字を残しています。近年は二軍でも目立った数字を残せていなかったことを考えると、かつての姿を取り戻しつつあると言えるかもしれません。


Pitch Type

続いて投球割合の確認です。

力強さを取り戻したストレートとスライダーが軸

 ストレートとスライダーが9割以上を占めており、この2球種を軸としていることが分かります。特に7割近くを占めているストレートは、平均球速が146km/hと2020年以降では最速となっており、力強さを取り戻しつつあることが推測されます。

Pitch Value

続いて球種別失点増減の確認です。

軸の2球種がプラスに

 軸とする2球種はプラス、それ以外の球種はマイナスという分かりやすい数字となりました。手応えのある球種を多く投じようという意識があることが推測されます。

Plate Discipline

続いて投球内容の確認です。

空振りは少なめ

 スイング率は平均以下、コンタクト率は平均以上となっています。相手にあまり振らせてはいませんが、振られた時には当てられる確率がやや高くなっています。ゾーンコンタクト率は平均より3.4%低くなっており、ストライクゾーン内で空振りを奪うことはできているようですが、空振り率とWhiff%は平均以下となっています。全体的に見ると空振りはあまり奪えていないと言えそうです。

制球難には改善の兆しが

 岡田の最大の課題といえば制球力と多くのファンが考えるところでしょう。実際、2020年以降はゾーン率が30%台で推移するなど制球難に苦しんでいましたが、今季は平均43.1%に対して45.9%と平均以上にストライクゾーンに投じることができています。制球難には改善の兆しが見えてきています。

Batted Ball

続いて被打球性質の確認です。

ゴロが多め

 ゴロ率が52.1%と平均より5.4%も高く、ゴロを打たせるケースが多いことが分かります。コントロールは悪いものの、三振を多く奪うフライボールピッチャーというイメージを岡田に持っている方も多いかもしれませんが、実は岡田はこれまでのキャリアでGB/FB1.00を割ったことがない生粋のグラウンドボールピッチャーです。長打になる確率が低いゴロの割合が多いのは良い傾向と言えるでしょう。

球威を取り戻し弱い打球が増える

 Soft/Hard%はどちらも平均より優れた数字となっており、空振りは多く奪えていないものの、打ち取った打球が多いために防御率などの数字が良くなっていると考えられます。この項目からもかつての球の力強さを取り戻していることが推測されます。

Advanced

最後に投球結果の確認です。

運の良さも好成績の要因?

 奪三振率と与四球率はどちらも平均より悪く、K-BB%も2.9%とあまり良い数字とは言えません。LOB%とDERも平均よりかなり高く、運の良さも影響しての好成績であると言えるかもしれません。FIPとtRAは平均以下のため、ファームでは平均より良い投手であることは間違いありませんが、防御率0.00はやや出来過ぎと言えそうです。

まとめ

 以上、岡田のここまでの各種スタッツの確認でした。
 トミージョン手術を受けた右肘にも慣れたのか、かつての球威を取り戻しつつあることが今季のスタッツからは推測されます。制球難にも改善の兆しが見られ、リリーバーであれば一軍の戦力にもなってくれそうです。今季の一軍ブルペン陣は近年最高レベルに整備されていますが、9月にはハーンが一時的に離脱する可能性もあるため、そこで一軍昇格となるかもしれません。それまで無失点ピッチングを継続してもらいたいところです。

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データ参照


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